ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

十の輪をくぐる(辻堂ゆめ)

2021年11月28日 | 国内ミステリー

辻堂ゆめの「十の輪をくぐる」を読んでみた。

認知症を患う80歳の母を自宅で介護しながら、妻と、
バレーボール部でエースとして活躍する娘と暮らしている
主人公、泰介に、母が、「私は..東洋の魔女」「泰介には、秘密」
と、呟く。母は、ニチボウカイヅカに勤めていたのだろうか?

認知症、オリンピック、東洋の魔女などのキーワードに
興味を持って、読むことにしたのだが、非常に面白く読めた。

また、最後には、感動で涙が止まらなくなった。

この28歳くらいの若い作者の才能の豊かさに本当に驚いた。

私も、1964年の東京オリンピックと2021年の東京オリンピックを
見るという素晴らしい経験をさせてもらった者だが、同じような
方には、是非、この作品を読んでもらいたいものだ。

この著者の他の作品も読みたくなった。ミステリーのジャンルに
おさめきれない力を持っている。

 


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