久しぶりに新田次郎の本を手にとった。たぶん、同じ作家で
これほど読み込んだ作家はエラリー・クイーン以来かも知れない。
15作品くらい読んだことになるが、できれば、全部読んでみたい
気になるものだ。
さて、今回の風の遺産は、新田次郎全集にも入ってない古い作品で、
人妻の恋愛を描いた異色の山岳小説だ。
人妻の恋愛と言えば、すぐ、不倫という言葉が浮かんできてしまうが、
そうでもない不思議な作品だ
ただ、二人の美しい女性が出てくるのだが、どちらも魅力を感じない
のが、ちょっと残念だ。
山岳小説としては、乾徳山のロッククライミングやら、谷川岳の冬山
登山などが描かれており、面白く感じる。
また、脇役で、主人公の謎の妹や、ひたすら女性に優しい
謎の男が出てくるのが、少し、わざとらしく感じつつも気にかかる存在だった。
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