ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

現在完了の謎

2008年07月26日 | 英文法はミステリー
大西泰斗氏とポール・マクベイ氏の共著による
ネィティブスピーカーの英文法は、中々、面白い。

”はじめに”がとりわけ秀逸である。

”この本は英文法の本ですが、
暗記を必要としません。
忍耐を必要としません。
時間を必要としません。”

英語のネィティブスピーカーの頭の中にある
自然で単純な文法を解説するからとのこと。

その中の現在完了の説明について紹介したい。

現在完了形には、下記のような種々の意味がある。
①完了と結果(The taxi has arrived.)
②経験(Have you been to Paris?)
③継続(I haven't seen you since our graduation.)

上記用法を見ると、たとえば、①の完了と③の継続は、
矛盾している意味を抱えているのではないか?

しかし、著者は、現在完了の意味は、一つであり、
これらの種々雑多な用法は、このただ一つの意味に
集まってくるとのこと。

その意味とは、過去の事を述べていても、
「話し手は、現在に焦点を合わせている。」とのこと。

従って、
①完了と結果:現在に及ぼす影響を意味。
②経験:今、そういった経験を持っている。
③継続:今でも、そういった状況にある。

だから、下記のような文章だと、今のことを
言うために、b.現在完了が適切ということになる。

Sorry、I can't go with you ,because
a.I broke my leg.(過去に足を折ったからいけない。)
b.I've broken my leg.(今、歩けないからいけない。)

現在完了は、過去を明確に表す表現と共存できないという
規則は、暗記する必要のない当然の帰結と喝破していて
気持ちが良い。


にほんブログ村へクリックしてください。
ブログランキング・にほんブログ村へ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Who are the FARC? | トップ | Rebecca »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

英文法はミステリー」カテゴリの最新記事