もう飛べない 日中に羽ばたく
人間に例えれば高齢で老衰期。もうお迎えを待つだけになったかのようなアゲハとヤママユガに出会った。毎年の事だけれど秋が深まるにつれ役割を全うした個体が目に付く。他の季節にも発生する生物は存在するのに秋だけが突出して出会うから、いっそう秋を感じるのだろうか…。
庭の三つ葉にいたキアゲハに気づかず通り過ぎようとして動いたのが目に留まったのだが、すでに翅は大きく破れ黄色い色彩は失せていた。撮影しようと動きを出す度にアゲハの緊張が伝わってくる。この姿でも達観せず生きるのに必死の様子だった。
ヤママユは水源地に向かう林道で足元に飛び出した。飛翔能力は失せカイコガのように翅を震わせ歩くだけだったけれど、夜行性の生物が日中に飛び出すなんて昆虫も昼夜逆転、認知症になるのかと思ってしまった。
生きて秋たそがれ迫る女王の姿には見ぬ凛とした性
人間に例えれば高齢で老衰期。もうお迎えを待つだけになったかのようなアゲハとヤママユガに出会った。毎年の事だけれど秋が深まるにつれ役割を全うした個体が目に付く。他の季節にも発生する生物は存在するのに秋だけが突出して出会うから、いっそう秋を感じるのだろうか…。
庭の三つ葉にいたキアゲハに気づかず通り過ぎようとして動いたのが目に留まったのだが、すでに翅は大きく破れ黄色い色彩は失せていた。撮影しようと動きを出す度にアゲハの緊張が伝わってくる。この姿でも達観せず生きるのに必死の様子だった。
ヤママユは水源地に向かう林道で足元に飛び出した。飛翔能力は失せカイコガのように翅を震わせ歩くだけだったけれど、夜行性の生物が日中に飛び出すなんて昆虫も昼夜逆転、認知症になるのかと思ってしまった。
生きて秋たそがれ迫る女王の姿には見ぬ凛とした性