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毎年見ているお馴染のシーンであるけれど「ご苦労さん」としか言えないシーンでもある。物の本ではヤゴの期間は数年なんて種もあるのだと知ったものの、小生にはどうでも良い事で、越冬した翌年には羽化し親になる、と思っていたところで差支えはないのである。誰が何と言おうと「このために生まれた」のであり「子のために生まれた」生涯なのだ。
「極楽とんぼ」なんて言い草もあるが生存競争を潜り抜け命をつないでいく宿命は、群で飛翔している種であっても浮き世に違いない。トンボが群れていると若い頃に遭遇した岩手山のお釜の中を黒雲の様に浮遊していたトンボの巨大な塊が懐かしく思い起こされる。