高田松原跡もなし千年経てわたつみ目覚め津波きつらむ
武隈の松はこのたび跡もなし千年を経てやわれはきつらむ 能因
陸奥はいづくはあれどしおがまの港寄る船漁果かなしも
陸奥はいづくはあれどしほがまの浦こぐ舟の綱手かなしも 詠み人知らず
大阿蘇の里は揺れ揺れナマズ魔の宿りて果てぬ大地の稲妻
風渡る浅茅が末の露にだに宿りも果てぬ宵の稲妻 藤原有家
大地震還らぬ出湯底見えて山の暮らしも裂けて枯れたり
大堰原かへらぬ水に影見えてことしも咲ける山ざくらかな 桂園一枝
草千里吹き渡りける初夏の風地割れ走りて牛たたずみし
天の原吹きすさみける秋風に走れる雲あればたゆたふ雲あり 楫取魚彦
武隈の松はこのたび跡もなし千年を経てやわれはきつらむ 能因
陸奥はいづくはあれどしおがまの港寄る船漁果かなしも
陸奥はいづくはあれどしほがまの浦こぐ舟の綱手かなしも 詠み人知らず
大阿蘇の里は揺れ揺れナマズ魔の宿りて果てぬ大地の稲妻
風渡る浅茅が末の露にだに宿りも果てぬ宵の稲妻 藤原有家
大地震還らぬ出湯底見えて山の暮らしも裂けて枯れたり
大堰原かへらぬ水に影見えてことしも咲ける山ざくらかな 桂園一枝
草千里吹き渡りける初夏の風地割れ走りて牛たたずみし
天の原吹きすさみける秋風に走れる雲あればたゆたふ雲あり 楫取魚彦