上の池の水位が低下している。送水は滞っていないからオーバーフロー部からの漏水だろうと確認に行った。ところがギッチョンチョン、漏水を止め水位を決めている土嚢の位置がずらされていた。
四足の仕業では無く二本足の仕業である。泥が溜まる一方の上の池は浚渫も出来ないから水位を上げ水深を保ってきた。それを勝手に壊されてはたまったものではない。
この池の流出部は浸食著しく、丸太を積み舗装廃棄物のコンクリートを投入し土嚢を積み重ね、随分と労力を掛けようやく安定して湛水出来ていたのである。小生の勝手な設えではあるけれど勝手な破壊とは問題の本質が異なるだろう。
意図的な漏水行為と確信するのは並べ揃えた土嚢を動かし水路を作ってある事、水位設定のための流出部の仕切り板と土嚢の間を棒を差し込み穴を穿ってある事に由る。
ここに漏水孔を通す手口は過去何回かあって、そのたびに土嚢を踏み込み潰している。同一人物に違いないと思うけれど、他の山荒氏と同様で当人不明である。
ここで土嚢を積み直しても同じ被害を受けるのは容易に考えられるから、この部分の圧力を支えている丸太積み上げ部に二段目のオーバーフローを構築し、一段目と二段目の間を土砂で満たす事にした。迷惑行為には防備を万全にしておかねば池の水生生物は保たれなくなる。
既に池の周囲は底が露わで中央部だけしか湛水出来ていない。この暑い盛りに「土木作業かい!」とうんざりするけれど、とりあえずの刈り払いも除伐も終了したので「怒僕作業」で行こうか…。
昨日、農道途中に事務所を構えるNPOが業者に刈り払いを行わせた。切り遠し部の斜面にヤマユリ1本が開花していて「直ぐに盗掘されるだろう」と走行の度に眺めていたら、かのNPOが支柱を添え「みんなで楽しんでいます」なんて札を下げた為か盗掘されずにきた。
それを今回の刈り払いで綺麗にしてしまった。諺とは異なり「山も見ず、樹も見ず」のなんと多い事か…。