下水道の排水から”リサイクル”した「地溝油」が今、中国で問題になっている。中国の食用油の年間消費量2,500万トンのうち一割が、「地溝油」と呼ばれるこの廃油。食べただけでは、味などに違いはなく、しかもコストが何分の一かで済むということで、これを使用している食堂・レストランも多いようだ。だが、この油は、発ガン性物質を多く含み、場合によってはヒ素の100倍も危険なのだそうだ。(敦煌)
近々、ツアーで西安と敦煌に行く予定だが、「地溝油」の件がひっかかる。中国都市部の富裕層はレストランにいくとき、「マイ(My)油」を持参して調理を頼むそうだ。流通している一割が「地溝油」であれば、外食時に遭遇する可能性は、一割どころかさらに高くなるからだ。
ツアーでの食事は、選べないので、基本的にツアー会社を信用するしかない。本当に大丈夫なのだろうか大手のJ社は…!?
毒入り餃子事件の顛末をみても、中国側の言うことは全く信用できない。あの開き直りと責任転嫁の調子で「地溝油」の取り締まりをやっているのだろうか。外国人観光客の安全など考えているとは到底思えない。
大陸の文化遺産は確かに魅力的だが、現実の中国社会は非人間的で排外的なコネ社会。その殺伐たる中国で、会社のため家族のため働いている日本人には、少なくとも”食の安全”は確保されて欲しい。
敦煌の仏像は、まさか「地溝油」などご存じでなかったはず…。