澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

買ってはいけない? マントヴァーニの新譜CD

2012年07月24日 10時46分04秒 | 音楽・映画
シャルメーヌ~ベスト・オブ・マントヴァーニ
クリエーター情報なし

キングレコード

 

 

 


 7月11日、キングレコードよりマントヴァーニ楽団の新譜CDがリリースされた。3月に英国EMI・アビーロード・スタジオで録音された最新CD。
 この新譜について、私はアマゾン上で次のように記した。

「マントヴァーニが亡くなって30年以上、1963年の来日公演からは半世紀が経つ。それでも最近までマントヴァーニの名を冠した楽団が米国から来日し、全国各地を廻っていたが、4~5年前からぷっつりと消息を聞かなくなった。本CDを演奏しているマントヴァーニ楽団は、頻繁に来日していた団体とは無関係で、英国でのコンサートのために臨時編成された「マントヴァーニ楽団」のメンバーによるもの。日本のキングレコードが依頼し、今年の3月5・6日、ロンドンのEMI・アビー・ロード・スタジオ(スタジオ2)で録音された。指揮はピーター・ヘミング、楽団編成は、オリジナルと同じ編成の42名。
 20曲のほとんどがバラード調のスローな曲なので、全体として盛り上がりに欠ける印象。マントヴァーニの音楽をできるだけ忠実に再現しようとした意欲は感じられるものの、オリジナル演奏と比べてどうなのかと言えば、心許ない部分も多々ある。例えば「魅惑の宵」「シャルメーヌ」におけるカスケーディング・ストリングスの奏で方は、オリジナルと比べてぎこちなく、ようやく音を合わせたような印象を受ける。また、極度に弦楽器をクローズアップしたデッカ録音とは異なって、楽団全体の響きを収録したデジタル録音なので、かえってストリングスの美しさは減退している。
 「サマー・ナイト」は珍しい選曲で、よくできた演奏。「ムーラン・ルージュの唄」のアコーディオンの音には、ちょっとビックリ。「シャルメーヌ」のバックで、打楽器がワルツの3拍子を無粋な音で刻むのには参った。
 それでも、マントヴァーニ亡き後にリリースされた「マントヴァーニ楽団」のCDの中では、本CDが一番オリジナルに近いと言えるかも知れない。
 オリジナルのマントヴァーニ楽団のCDでも、英国・Vocalion盤は、かなり音が加工されているので、往年の華麗なデッカ・サウンドを求めるのは難しい。オリジナルのサウンドを最も色濃くのこしているのは、「華麗なるマントヴァーニの世界」(ユーキャン発売 CD10枚組)だと思われる。」

 この感想で☆4つとは、大甘だったと今では反省中。というのは、私の友人が次のような批評をしているからだ。これは実に的確、胸の支えが降りるような一文だ。
 上記のジャケット写真をクリックすると、アマゾンに繋がり、収録曲を試聴できるので、以下の批評を読み、実際に曲を聴いていただきたいと思う。そうしたら、貴方はこのCDを買う、買わない?

買ってはいけないマントヴァーニの新譜 

ムード・ミュージックのファンでその名を知らぬ者のないマントヴァーニ。

そのマントヴァーニ・オーケストラの新譜が出たと友人が教えてくれた。収録されているのはマントヴァーニ自身が作曲した2曲を含む全20曲。

早速、機会が得られたので聴いてみた。ひと言でいえばガッカリ!

ロンドンのアビーロード・スタジオでの録音は最新のものなので文句のつけようがない。問題は肝心の演奏そのもの。

スコアはオリジナルを踏襲しているが出てくる音は全く異質なものだ。メトロノームが指揮しているような単調なリズムに終始し、マントヴァーニ特有のうねるようなストリングスが聴かせる高揚感が少しもない。つまり譜面にある音譜を忠実に音に置き換えているだけなのだ。これでは“音楽”とはいえない。

この録音に立ち会った指揮者も録音技師も、マントヴァーニへのリスペクトなど露ほども持ち合わせていないようだ。

1980年に亡くなったマントヴァーニは大変人気があり、今も生前の録音が繰り返し発売されている。

と同時に新録音も次々出てくる。これは当然ながら後世の音楽家がマントヴァーニの名義で演奏したもので、ここで取り上げた演奏もそのひとつだ。音楽ビジネスに関わる者としては今でもマントヴァーニは金のなる木なのだ。CDも発売されるしオーケストラも存在する。嘗ては日本にも毎年のように来演した。

だがそれらはマントヴァーニの名を貶めるだけなのだ。演奏も下手だし録音も良くない。

そんなこと言うけど、マントヴァーニ自身の演奏だって録音のテクニックで上手く誤魔化していたんじゃないかって?

確かに英DECCAの録音が華麗なマントヴァーニ・サウンドにひと役買ったことは否定しない。しかし演奏技術は録音で誤魔化しようがない。マントヴァーニ自身のマントヴァーニ・オーケストラは一級の腕を持った音楽家の集団だった。

1963年、ただ一度の本物のマントヴァーニ・オーケストラの来日公演を東京文化会館で聴いた者として、それは断言できる。


「ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界」と彼の政治小説

2012年07月21日 08時37分59秒 | 音楽・映画

 ワーナー・ミュージック・ジャパンから一昨年リリースされたCD集「ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界」(WQCP861-4 101曲収録)を入手、遅ればせながら聴いてみた。



 1957年、リカルド・サントスの名前で「真珠採りのタンゴ」という大ヒットを放ったウェルナー・ミューラー Werner Müller (1920-1998)が、もはや大昔の話。CD4枚組で8,400円という結構なお値段なので、それほど多くの人が購入したとは思えない。それだけに、このCD集はリリースされたこと自体に価値があるのかも知れない。

 http://www.spaceagepop.com/muller.htm

 このCD集には60頁ものブックレットが付いていて、「ウェルナー・ミューラー物語」(Biography)、「フォト・ギャラリー」などの珍しい情報が盛り込まれている。これを編集したのは、ラジオ番組で選曲をしていた大江田信(まこと)。

 「ウェルナー・ミューラー物語」の中に、次のような驚くべき記述を見つけた。

「…(ウェルナー・ミューラーは)1983年には政治スリラー小説を執筆、これが評判を呼んだことから、計4冊の著書を著しました」(p.14)

 執筆した大江田信氏には失礼だったが、私はこの信憑性を疑った。ウェルナー・ミューラーは、ドイツではありふれた名前。同姓同名の小説家と間違えたのではないかと思った。だいたい、一世を風靡した音楽家が、晩年になって「政治スリラー小説」を書くなど、途方もない話だ。

 そこで、私はドイツ人の友人にこのことを尋ねてみた。彼女からの返事は「I too found it unbelievable, but it is true」だった。著作は今や絶版だが、ネット上の中古マーケットでは、今も購入できるという。その「Gold für tausend Jahre」(千年の黄金)という本がこれ。

 
ウェルナー・ミューラー著「Gold für tausend Jahre」

 W.ミューラー本人は、戦時中、ドイツの軍楽隊に所属していて、ベルリンで連合国軍の捕虜となったという。もしかすると、ヒトラーが登場するというこの小説は、そのときの体験をベースにしているのかも知れない。

 さて、肝心の音楽だが、まず音質の良さ。彼のCDは、現在、英国Vocalion盤でリリースされているが、このリマスタリングは原音を相当加工しているので、オリジナルを知る者には、聴くに堪えない。ところが、この日本盤CDは、オリジナルに忠実なところが素晴らしい。
 一方、選曲には賞賛と疑義が混在する。コニー・スチーブンスとの共演で「タラのテーマ」「恋に寒さを忘れ」(I've got my love to keep me warm)の2曲を入れたのは、満塁ホームラン級の快挙。私より彼の音楽に詳しい友人も、この共演盤の存在を知らなかった。よくぞ発掘してくれたという感じ。

 
(コニー・スチーブンスとウェルナー・ミューラー)

 趣味が違うなあと思うのは、大江田信氏のトランペット好き。ウェルナー・ミューラー楽団には、ホルスト・フィッシャーハインツ・シャハトナーなど、腕達者のトランペッターがいて、来日公演では大いに聴衆を盛り上げた。このCD集には、CD4枚に101曲が収録されているが、トランペットをフィーチャーした曲が、20曲も収められている。それは異様なほどの高率。ところが、彼のファンの多くは、ストリングスを主体とした演奏を期待していたはずなので、かなり違和感を覚えるだろう。
 同時に、ウェルナー・ミューラーは、ポリドール専属時代にリカルド・サントス楽団名でアルバム「Holiday in Japan」を大ヒットさせた。本CDの音源となったデッカ=ロンドン(テルデック)時代においても、日本民謡、日本の歌曲などを何度も再録音している。しかし、その音源は、このCD集には全く使われていない。彼が演奏する「南部牛追い唄」を覚えているのは、私だけではないはずだ。
 また、彼が得意としたタンゴは、「真珠採り」と「ジェラシー」しか収録されていない。ラテン音楽集と銘打ったCD3には、代表作とは言えない演奏が何曲も含まれている。「ラテン+タンゴ」集にして、もっとタンゴを入れた方がよかったのかも知れない。

 全体の印象を言えば、ウェルナー・ミューラーの音楽が極めて上質だということに尽きる。ビッグバンド編成のジャズ(ベルリンRIAS放送局のダンスバンドではこのスタイルで演奏していた)は本場ものよりもスウィングしていて、ストリングスを入れた演奏では、聴き飽きることがない。
 彼のアルバムに「Strings Spectacular」「Wild Strings」という傑作がある。私としては、前者から「チゴイネルワイゼン」「熊ん蜂の飛行」、後者から「そよ風と私」を入れて欲しかった。 


「ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界
               (Warner Music Japan WQCP861-4)
 
《収録内容》
CD-1
1. ホリデイ・フォー・ストリングス
2. クァンド・クァンド・クァンド
3. ブルーレディに赤いバラ
4. そりすべり
5. トランペット吹きの子守唄
6. 真珠採りのタンゴ
7. ダウン・バイ・ザ・リバーサイド
8. ジェラシー
9. アリベデルチ・ローマ
10. 世界は日の出を待っている
11. あなた無しでは
12. マック・ザ・ナイフ
13. 懐かしのリスボン~リスボア・ノーヴァ
14. ラ・メール
15. トランペット・ブルース
16. グリーンスリーヴス
17. スペインの姫君
18. ローレライ
19. 美しきロスマリン
20. 恋のアランフェス
21. 黒い瞳
22. 美しく青きドナウ
23. ラデツキー行進曲
24. 愛よ永遠に
25. 喜びのシンフォニー

【演奏】
14:ホルスト・フィッシャーとウェルナー・ミューラー・オーケストラ
16:ボブ・パウエルとウェルナー・ミューラー・オーケストラ


CD-2
1. ビートでジャンプ
2. 恋は水色
3. 想い出のグリーングラス
4. アル・ディ・ラ
5. バナナ・ボート・ソング
6. バタフライ
7. タラのテーマ
8. コングラチュレーションズ
9. 愛の花咲く時
10. 恋のひとこと
11. 君の瞳に恋してる
12. クレア
13. イエスタデイ
14. ペニー・レイン
15. デイドリーム・ビリーバー
16. バラは憧れ
17. ヒット・パレード
18. 夕焼けの戦場
19. 夜空のトランペット
20. マッチメイカー
21. ジャワの夜は更けて
22. 恋に寒さを忘れ
23. オー・マイ・パパ
24. スパニッシュ・フリー
25. ラスト・ワルツ
26. この素晴らしき世界

【演奏】
1~3,5,8,11,15,16,18,25,26 ホルスト・フィッシャーとウェルナー・ミューラー・オーケストラ
6,21 ボブ・パウエルとウェルナー・ミューラー・オーケストラ
7,22 コニー・スティーヴンスとウェルナー・ミューラー・オーケストラ

CD-3
1. ペピート
2. フレネシー
3. マンボ・ジャンボ
4. 小さなスペインの街で
5. グラナダ
6. そよ風と私
7. スパニッシュ・ハーレム
8. マニャーナ
9. ポインシアナ
10. デサフィナード
11. ブラジル
12. キサス・キサス・キサス
13. デリカード
14. エル・クンバンチェロ
15. クマーナ
16. アマポーラ
17. パーフィディア
18. アモール・アモール・アモール
19. アディオス
20. 南京豆売り
21. カチート
22. ビギン・ザ・ビギン
23. キエレメ・ムーチョ
24. ソラメンテ・ウナ・ベス
25. ア・バンダ

【演奏】
6,9,16,21 カテリーナ・ヴァレンテとウェルナー・ミューラー・オーケストラ

CD-4
1. 第三の男
2. 男と女
3. モア
4. ムーンリバー
5. 見果てぬ夢
6. 運がよけりゃ
7. 星を求めて
8. 俺たちに明日はない
9. チム・チム・チェリー
10. ララのテーマ
11. タミー
12. イン・ザ・ムード
13. 茶色の小瓶
14. ムーンライト・セレナーデ
15. ブルー・ハワイ
16. バリ・ハイ
17. ショウほど素敵な商売はない
18. 紅の翼
19. 風のささやき
20. 愛のセレナーデ
21. 星に願いを
22. ある愛の詩
23. その男ゾルバ
24. 虹の彼方に
25. エーデルワイス

【演奏】
19,22 ボブ・パウエルとウェルナー・ミューラー・オーケストラ


台湾人の視点から見た「台湾海峡 一九四九」 

2012年07月18日 11時15分07秒 | 台湾

  先日、「台湾海峡 一九四九」(龍應台著 白水社刊  2012.6.22)について、感想らしきものを書いた。台湾・香港でベストセラーになったという本書の特徴は、台湾・外省人の立場で書かれた歴史という点にある。
 
 
(「台湾海峡 一九四九」(龍應台著 白水社刊)

 それでは、日本統治時代あるいはそれ以前から台湾に住む本省人は、この本をどのように感じているのか。私は台湾人(本省人)の友人に感想を尋ねてみた。友人からは、率直な返事が届き、私にとっては新たな思いが加わった。
 その返事は、おおよそ次のようなものだった。独学で勉強中という日本語で書かれていた。

一九四九年 私のお母さんは13歳でした。お母さんから、次のようなことを聴きました。

一 日本が敗戦したとき、台湾にいた日本人は何も持たずに日本へ帰国させられました。そのとき、非常に悲しく思いました。

二 台湾政府は、中国から台湾にやって来ました。228事件を起こしました。最初、タバコ売りの老婆を軍人が迫害したのがきっかけでした。

三 外省人は強い性格です。台湾人は身近な利益を大切にします。 (これが、馬英九などの外省人が選挙で勝つ原因です。)

四 日本統治時代、台湾人と日本人は感情がいいです。 」

 日本統治時代を経験した父母を持つ台湾人(本省人)の多くが、肉親からこのようなことを聴いている。それ故、本省人が7割以上を占める台湾においては、「親日感情」が保たれているのだと思われる。

 「外省人は強い性格」という表現には、さまざまな実体験が込められているのだろう。実際、今なお、台湾の政治、経済、マスメディアなどの主要部分は外省人によって押さえられているのだから。
 
 本書の著者・龍應台は、上述のように外省人。この人のドキュメンタリーの手法は、現場を訪ねて、関係者に会い、証言を記録するというオーソドックスなもの。しかし、このドキュメンタリーの対象は、1945年8月日本が敗戦し、1949年10月中華人民共和国が成立するまでの動乱の時代。結果的には、「二二八事件」「白色テロ」に象徴される中国国民党の(台湾に於ける)暴政を、動乱の時代の中で「相対化」することになってしまう。実際、台北の「二二八紀念館」の展示は、民進党・陳水扁政権から中国国民党・馬英九政権になって「二二八事件は、人権を抑圧した国際的な悲劇のひとつ」というような位置づけに変わってしまったように感じる。奇しくも、本書の視点と軌を一にしていることが、大いに気になる。

 あの時代、華人世界は、ひどい目にもたくさんあったが、今過去を見つめて、さらに未来を見据えている…こんな結論になってしまうと、これは「中国はひとつ」という神話を補強することにはならないか。そんなことまで考えてしまった。
 


野田首相が今さら尖閣諸島を国有化?

2012年07月07日 15時29分49秒 | 政治

  野田首相が尖閣諸島の「国有化」について発言した。「平穏かつ安定的に維持・管理する観点から、所有者と連絡を取り、総合的に検討している」という説明には、今さらながら呆れてしまう。
 「平穏かつ安定的に維持・管理」というのは、極めて曖昧な役所言葉。それが意味するのは、中国を刺激せず、従来通り放置するということだろう。
 新たに何かやるとしたら、尖閣諸島に「国有地につき立入禁止」という立て看板を立てるくらいのことだろう。おそらく、野田はそれを自画自賛するのだろうな。

 まさにご機嫌取り政治(ポピュリズム)の典型。国防、国益に関わる問題は、「国民の皆様のご意見」などを聴いていたら、実は国を誤りかねないこともあるのだ。それくらいのことは、松下政経塾でも教わっただろうに…。

 野田首相が尖閣諸島を中国に「転売」などしないことを願うばかりだが…。
  

 

尖閣国有化「総合的に検討」=東京都とも協議―野田首相

時事通信 7月7日(土)11時54分配信

 野田佳彦首相は7日午前、尖閣諸島の国有化について「平穏かつ安定的に維持・管理する観点から、所有者と連絡を取り、総合的に検討している」と述べた。中国などの反発が予想されることに関しては「わが国固有の領土であることは間違いない。領有権問題は存在しない」と語った。訪問先の福島県いわき市内で記者団の質問に答えた。
 東京都の石原慎太郎知事が尖閣購入の意向を示していることについては「都がどのような計画を持っているのか把握しないといけない。さまざまな接触をさまざまなレベルでしている」と、都側と協議していることを明らかにした。

石原知事「黙って見ていてくれ」 都として尖閣購入方針

産経新聞 7月7日(土)12時10分配信

 

 政府が沖縄県の尖閣諸島を国有化する方針を固めたことについて、東京都の石原慎太郎知事は7日、政府から国有化方針を伝えられたことを認めた上で、「結構なことだが、これまでの経緯もある。黙って見ていてくれと伝えた」と話し、あくまで都として購入を進める考えを示した。

 石原知事は「都庁に長島昭久首相補佐官と副官房長官が来て、『国が買うことにしました』」と言って来た」と説明、地権者と交渉してきたいきさつなどを挙げ、「いったん都が買うと答えた」とした。

 また、地権者からも電話で連絡があったことを明かし、「(地権者は)『国から買いたいという話がきたが、石原さんにしか売りませんから、安心してください』ということだった」と語った。

 記者団からなぜこの時期に伝えられたと思うか、と問われると、石原知事は「単なる人気取りじゃないか」と一蹴した。

 


マスメディアは何故緊急速報を流さない? 福島原発4号機冷温装置が停止中

2012年07月01日 09時09分46秒 | マスメディア

 たったいま、福島第一原発4号機核燃料プールの冷温装置が停止中。地震が起きたわけでもないのに、ポンプ2台が作動せず、プール内の水温が上昇し続けている。このままでは、あと40時間で摂氏65度の警戒温度に達するという
 
 だが、TV各局は、この情報を緊急速報としてテロップで流したりはしない。原発は「冷温停止状態」だという、民主党政権の詐欺師的宣言を鵜呑みにしているのか、あるいは、民主党政権とグルなのか、いずれにしても国民に正確な情報を伝えようとする意思は全く感じられない。どうでもいいような事件やゴシップでは緊急速報を流すくせに、日本の命運を決するような情報は、まるで無関心を装う。

 「国民をパニックに陥れないため」という理由なのだろうか? これでは、次の大地震がきたとき、最も懸念される4号機プールの状況は、ひた隠しにされる可能性が高い。国民が気づいたときには、首都圏まで放射性物質がばらまかれ、二千万人の国民が「無理心中」を強要される事態となる。
 TV各局は、アホなバラエティ番組を垂れ流しにせずに、たった今、冷温装置が停止して、水温が上がり続けている福島原発4号機プールのLIVE映像を放送すべきだろうが。

 

4号機プールで冷却装置停止=ポンプ2台に異常か、福島第1―東電

時事通信 6月30日(土)23時34分配信

 東京電力は30日、福島第1原発4号機の使用済み燃料プールの水を冷却する装置で異常があったことを示す警報が鳴り、自動停止したと発表した。
 東電や経済産業省原子力安全・保安院によると、警報が鳴ったのは30日午前6時25分ごろ。冷却装置に2台あるポンプがいずれも動かなくなり、モーターを制御する非常用電源装置が故障した可能性があるという。
 東電は1日以降、復旧作業を始める方針。冷却装置が停止した際に31度だったプールの水温は、30日午後6時時点で36.6度に上昇したが、保安院は「保安規定の上限の65度に達するには約60時間の余裕がある」としている。