千葉県立八千代西高校で入学金を支払わなかった新入生を入学式に出席させなかったことが問題になっている。例のごとく、朝日・毎日新聞は、新入生の「人権」に過大な目を向けて、行政の責任を騒ぎ立てている。
千葉県教育委員会の定例会議では、八千代西高校の処置は適切だったという意見が相次いだという。だが、NHKのニュースでは、わざわざ国際基督教大学教授という人のコメントを付けて、「それでは問題は解決しない」などと言わせている。
ここでは、「産経新聞」の記事を見てみたいと思う。
千葉県立八千代西高校(八千代市、大迫太校長)が、入学金の未納を理由に新入生2人を入学式に出席させなかったことが分かった。2人は式後に入学金を納め、入学を許可された。給食費未払いなどが全国的に問題となる中、“門出の日”に欠席という学校の対応に、専門家からは「やむを得ない」「教育的配慮がほしかった」と賛否が分かれた。文部科学省は「生徒の気持ちも配慮してほしい」と静観の構えだ。
千葉県教委によると、8日の入学式で、新入生159人のうち、入学金など納入金9万円を持参しなかった男女2人の生徒を校長の指示で別室に待機させた。男子は家族に連絡し、家族が式終了直後に納入。女子は帰宅後、夕方に一部を納入し、2人とも校長室で入学を許可されたという。
同校では先月17日の入学説明会で入学金や授業料など計9万円を式当日に持参するよう説明。一括納入が困難な場合は分納も可能などと伝えていた。女子の保護者は入学式当日に2万円を払うことで事前に合意、男子生徒の保護者から相談はなかったという。
須藤信夫教頭は「入学許可には当日入学金を納める必要があると保護者に説明している。判断は当然」、県教委も「学校の判断に問題はない」としている。
関係者によると、同校では、前年度に授業料の未納が多く、今回のような“杓子定規”の対応になったという。
こうした同校の姿勢について、教育評論家の意見は分かれる。日本教育大学院大学の河上亮一教授は「給食費などを払わなくてもいいという風潮が広まっており、けじめをつければならない」と、学校の判断を支持。一方、法政大の尾木直樹教授は「入学式に欠席という、子供にしわ寄せが来てしまった。事前に確認して、分割でも払わせるなどのやり方はなかったか」と疑問を呈した。
東京都や神奈川県では合格発表後、入学金を指定金融機関へ払い込む。埼玉県も口座引き落としにするなど首都圏の公立高校では直接入学金を扱わないケースが多く、式当日に入学金などを納入する千葉県は異例で、今回のような問題が起きた。
文科省の銭谷真美事務次官は8日の定例会見で八千代西高校の対応に理解を示しながらも、「生徒・保護者に十分理解が得られるように配慮してほしい」などと述べるにとどまり、問題の是非について明解な判断は示さなかった。
大学教授や教育評論家は、無責任に何でも言えるのだが、実際に授業料を払わない連中がどういう類の人間なのか、具体的にご存じなのか?おそらく、「百聞は一見に如かず」で、実際に会ってみれば、こういう連中が権利ばかりを主張するのかと再”認識”することだろう。
「行政責任を問う」というのも結構だが、現実の現場で何が起きているのかをつぶさに見ることも必要だろう。頭でっかちの観念論では、現実が見えないのだ。
一方、問題が起きた時には、真っ先に責任を押しつけられる現場の職員も、もう少し憤るべきだ。学校の職員なんて、教育委員会事務局のいいようにされてきたのだろうから。
「何もかも権利」「皆行政が悪い」では、この国は滅びるぜ、きっと…。