澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

台湾料理「月和茶」でランチ

2019年02月24日 13時00分51秒 | 散歩

 東京都武蔵野市吉祥寺にある台湾料理と台湾茶の店「月和茶」(Yuehecha)に出かけた。金曜日(22日)の午前11時20分頃、店に到着したが、入り口付近には5~6人の先客が。10分ほど待つとシャッターが開き、二階にある店への階段を上った。案内されて菜単を見ていたら、瞬く間に店は満杯に。客の九割が女性という感じ。さすがに今人気の店だなあと感心した。


 「月和茶」~東急デパートの裏側にあるスタバの野外デッキの北端に座って、露地の十字路を眺めると、すぐに見つかる。

 初めての私は、迷わず「魯肉飯」(ルーローファン)セットとジャスミンのゼリーを注文。





 この魯肉飯が970円、ゼリーは350円だった。本場の台湾や、横浜中華街の魯肉飯と比べると、価格は高めだが、土地柄に合わせた(?)繊細で上品な味を知ってしまうと、「今度は鶏肉飯(チーロウファン)を食べてみようか」などと思ってしまう。

 魯肉飯をマスターが直々に持ってきてくれたので、「TVで見ました。やっと来ました」と話したら、ちょっと照れ臭そうに笑われた。昨年末、民放テレビで料理人の土井某という人がこの店を紹介して、台南出身のマスターにもインタビューしていた。この魯肉飯は「おふくろの味」だそうで、しかも肉を二種類の大きさにして、味わいやすくするなど、創意工夫も凝らされているという。

 こんな美味しい魯肉飯を食べてしまうと、またまた台湾に行きたくなった。

 


日本人に「踏み絵」を突き付けた韓国国会議長

2019年02月20日 08時10分54秒 | 歴史

 韓国国会議長の発言が波紋を呼んでいる。北朝鮮側も日本を非難して「島国のずうずうしさ」などと言い出した。

 この議長の「天皇謝罪要求」発言を巡って、さすがの日本のマスメディアも反発や不快感を表明している。一方、日本の野党勢力や「ヘイト」発言狩りを繰り返す左翼の「市民団体」は沈黙したままだ。

 この「天皇謝罪要求」発言は、ある意味で、日本人各層に「踏み絵」を突き付けた格好だ。「戦犯の息子」などという発言は無礼千万極まりないのだが、それに怒っているだけでは済まされない問題が残る。それは、日本人が無意識、あるいは意図的に忘却しようとしている昭和天皇の戦争責任の問題を突き付けているからだ。「何を言っているんだ。それは済んだ問題だ」と隣国に言っても、それは詮無いことだ。

 今上天皇は、少年時に戦争体験があり、また皇后が「民意」を熟知していたこともあり、「平和憲法」と国民の「戦争はもうイヤだ」という感情に”寄り添った”パフォーマンスを続けることができた。だが、次代の天皇が同じようにできるとは到底思われない。これは”不敬”でもなんでもなく、それだけ時が流れてしまったということだ。

 しかしながら、保守層の一部には、「天皇謝罪要求」に怒りが爆発し、一気に偏狭なナショナリズムへと暴走しかねない雰囲気がある。ネトウヨに人気の青山繁晴参議院議員がこの問題に関連して、「萬世一系の皇室」「英明なる天皇陛下」を無条件に肯定しているのは、いささか滑稽であるとともに、不気味だ。

 私はサヨクではないので、隣国の愚行に立腹している。だからといって、その感情が即、皇室擁護に突き進むことはない。愚行には対策をとなれば、パチンコの特殊景品換金禁止が最上の策だと思うのだが、青山繁晴は決してそのことに触れようとはしない。

 

「日本は盗人猛々しい」 天皇謝罪要求の韓国国会議長

 【ソウル=名村隆寛】「慰安婦問題の解決には天皇の謝罪が必要」と米国メディアに語った韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長は、自身の発言に反発する日本に対し「謝罪する側が謝罪せず、私に謝罪しろとは何事か。盗っ人たけだけしい」などと批判した。文氏のインタビューとして複数の韓国メディアが18日、報じた。

 文氏は訪米を終え、17日に帰国。聯合ニュースに対し、自身の発言に安倍晋三首相が反発したことについて「追い詰められた安倍首相の政略的な思考によるもの」と強調した。月末に米朝首脳再会談が控え日米韓の連携が必要な中、「国内政治に利用するために安倍首相が問題(文氏発言)を争点化している」と主張したという。

 また、文氏は10年前に天皇陛下から「訪韓したい。仲介してほしい」と言われたとし、この時、「(元慰安婦の)おばあさんの所に行き『申し訳ない』と言うだけでいい」と答えたことを明らかにしたという。文氏は聯合に「日本はきちんと謝罪すべきで、ひざまずく姿まで見せれば、さらによい」とも語っている。

 一方、朝鮮日報によると、文氏は「謝罪の主体は安倍首相が一番で、その次は国王(天皇)になるだろう」と語った。文氏を批判している河野太郎外相については「父親とはまったく違う。理解しがたい」と酷評。日本政府がいわゆる徴用工訴訟をめぐって対抗措置を検討していることを「子供のいたずらのような話」と批判した。

 

 

フェイズ4・ステレオ・スペクタキュラー ~ Nice 'n' Easy

2019年02月16日 18時27分27秒 | 音楽・映画

  1960年代から70年代初め、英デッカ(ロンドン)社の優秀録音として一世を風靡した「フェイズ4録音」のアルバムが、CD40枚(50オリジナル・アルバムを所収)セットでリリースされている。「フェイズ4・ステレオ・スペクタキュラー ~ Nice 'n' Easy [直輸入盤][初回完全限定盤] PHASE 4 STEREO CROSSOV Crossover Collection Box set, CD」がそれ。

 収録内容は次のとおり。

CD 1: MELODY & PERCUSSION FOR TWO PIANOS / Ronnie Aldrich and His Two Pianos
CD 2: THE MAGNIFICENT PIANOS OF RONNIE ALDRICH / Ronnie Aldrich and the Strings of the London Festival Orchestra
CD 3: THE ROMANTIC PIANOS of RONNIE ALDRICH / Ronnie Aldrich and the Strings of the London Festival Orchestra and Chorus
CD 4: THE MAGIC MOOD OF RONNIE ALDRICH / Ronnie Aldrich and His Two Pianos with the London Festival Orchestra
CD 5: THAT ALDRICH FEELING / Ronnie Aldrich and His Two Pianos
CD 6: THIS WAY “IN” / Ronnie Aldrich and His Two Pianos with the London Festival Orchestra
CD 7: THE WAY WE WERE / Ronnie Aldrich and His Two Pianos with the London Festival Orchestra and Chorus
CD 8: TWO PIANOS IN HOLLYWOOD / TWO PIANOS TODAY / Ronnie Aldrich and His Two Pianos with the London Festival Orchestra
CD 9: SOFT AND WICKED / COME TO WHERE THE LOVE IS / Ronnie Aldrich and His Two Pianos with the London Festival Orchestra and Chorus
CD 10: EXOTIC PERCUSSION / Stanley Black and His Orchestra and Chorus
CD 11: MUSIC OF A PEOPLE / Stanley Black and the London Festival Orchestra and Chorus
CD 12: SPIRIT OF A PEOPLE / Stanley Black and the London Festival Orchestra and Chorus
CD 13: BROADWAY SPECTACULAR / FILM SPECTACULAR 2 / Stanley Black and the London Festival Orchestra and Chorus
CD 14: GREAT COUNTRY & WESTERN HITS / Frank Chacksfield and His Orchestra and Chorus
CD 15: ALL TIME TOP TV THEMES / Frank Chacksfield and His Orchestra and Chorus
CD 16: FILM FESTIVAL / Frank Chacksfield and His Orchestra
CD 17: CHACKSFIELD PLAYS THE BEATLES’ SONG BOOK / Frank Chacksfield and His Orchestra
CD 18: CHACKSFIELD PLAYS BACHARACH / Frank Chacksfield and His Orchestra
CD 19: THE INCOMPARABLE JEROME KERN / Frank Chacksfield and His Orchestra and Chorus
CD 20: CHACKSFIELD PLAYS SIMON AND GARFUNKEL AND JIM WEBB / Frank Chacksfield and His Orchestra
CD 21: THE NEW LIMELIGHT & BEYOND THE SEA / Frank Chacksfield and His Orchestra
CD 22: SATIN, SAXES & BOUNCING BRASS / Ted Heath and His Music
CD 23: COAST TO COAST / Ted Heath and His Music
CD 24: THE SOUND OF MUSIC / Ted Heath and His Music
CD 25: TED HEATH SALUTES THE DUKE / Ted Heath and His Orchestra
CD 26: THE TED HEATH BAND SALUTES TOMMY DORSEY / The Ted Heath Band
CD 27: FEVER & POW! / Ted Heath and His Music
CD 28: SWING IS KING VOLUMES 1 & 2 / Ted Heath and His Music
CD 29: HEATH vs. ROS VOLUMES 1 & 2 / Ted Heath and His Music, Edmundo Ros and His Orchestra
Edmundo Ros, vocals
CD 30: KISMET / Mantovani and His Orchestra and others
CD 31: MERMAN SINGS MERMAN + ETHEL’S RIDIN’ HIGH / Stanley Black and the London Festival Orchestra
Ethel Merman, vocals
CD 32: AMERICA SINGS / The Eric Rogers Chorale and Orchestra
CD 33: THE SIZZLING TWENTIES / Eric Rogers and his Orchestra
CD 34: NOTHING BUT ACES / Edmundo Ros, The Edmundo Ros Orchestra
Caterina Valente, vocals
CD 35: NEW RHYTHMS OF THE SOUTH / Edmundo Ros and His Orchestra
CD 36: ARRIBA! / Edmundo Ros and His Orchestra
CD 37: LATIN HITS I MISSED + STRINGS LATINO / Edmundo Ros and His Orchestra
CD 38: HAIR GOES LATIN + CARIBBEAN ROS / Edmundo Ros and His Orchestra
CD 39: THEMES FOR SECRET AGENTS / Roland Shaw and His Orchestra
CD 40: MORE JAMES BOND IN ACTION / Roland Shaw and His Orchestra

 このCD集について、ユニバーサル社のHPでは、次のように紹介されている。

1960年代の懐かしきムード音楽サウンドが蘇る!

「フェイズ4ステレオ」は、1961年にデッカ・アメリカの子会社が開発した20chマルチ録音を4トラックに収録するという、当時としては画期的な録音方式でした。フェイズ4は、暖かく豊かできれいな特有のサウンド、録音されたサウンドの範囲とスペクトルでまたたくまに広まりました。 Deccaの先駆的な20チャンネルのミキシング・デスクを使用して、レーベルは当時の最先端のレコーディングを通して聴衆に聴き手の経験を提供するための即時性を提供することを目指し、前例のない空間的リアリズムと動きをレコードに収録することに成功。その後クラシック音楽でもこの方式を取り入れ、1964年にLPが初発売された後、約200枚のクラシックLPが発売されました。ポピュラー系録音はこのときすでに1961年後半から録音が始まっており、ロニー・オルドリッチ、スタンリー・ブラック、フランク・チャックスフィールド、テッド・ヒース、エドムンド・ロス、ローランド・ショウらによる立体的なサウンドは絶賛を浴び、現在においてもオーディオファイルとして高い評価を得ています。これらに加え、ラテン音楽のエキゾチックなパーカッションからテレビ・テーマ、ムード音楽、壮観な映画のスコアなどの演奏もベストセラーとなったものばかり。当セットは、厳選された名盤50枚分のLPをCD40枚に収めています。各ディスクは、オリジナル・ジャケット・デザインを使用。128ページのフルカラー・ブックレットには、1972-1978年にPhase 4のプロデューサーを務めたティム・マクドナルド氏のストーリーが書かれています(英語のみ)。初回のみの完全限定盤です。

 実のところ私は、この50アルバム(CD40枚)のうち、半分以上を持っているが、このCD集は9千円弱、アルバム(当時のLP)一枚あたりのコストが200円にも満たないから、迷うことなく購入した。
 
 CD1~9は、ロニー・アルドリッチの演奏。この人のアルバム(LP)は、二台のピアノを多重録音で左右にちりばめ、後方からは大編成オケがアシストするという、豪華絢爛たる音に特徴があった。ピアノの高音部から低音部まで全域を使っているので、当時のカートリッジ(レコードプレーヤの針の部分。)がどこまでその音を再生できるかが、オーディオ・マニアのそれこそマニアックな関心だった。
 例えば、ビクター・ヤング作曲の「ラブレター」(Loveletters)では、中間部に高音から低音部まで鍵盤を手でスライドさせるところがあるが、レコードでは必ず音割れしてしまった。20年ほど前に日本でリリースされたCDでさえも、この部分が歪んだ音になっていた。ところが、このCD集では、そうした難点をクリアーしていて、「本当はこんなにいい音だったんだ」と思わせてくれる。


Love Letters

 往年のオーディオ・マニアで今なお、少しでも興味が残っている方には、ぜひ聴いていただきたい逸品。 

 
 


ダウンロード音源はCDよりいい音か?

2019年02月13日 20時43分40秒 | 音楽・映画

 きょう、初めてamazonで音楽をダウンロードしてみた。一枚は、1960年代にヒットした「Melody and Percussion for two pianos」(ロニー・アルドリッチのピアノ)というアルバム(LP)。私は、LP、CDでも同じ音源を持っているので、ダウンロードした音源と比較試聴をしてみた。

 このアルバムは、1960~70年代にかけて、オーディオ・マニアの垂涎の的だったDECCA(London)のフェイズ4(Phase4)録音。当時のオーディオ・マニアは、自分のカートリッジがどれだけ忠実にレコードをトレースし再生できるかをチェックするため、このロニー・アルドリッチのレコードを愛用した。左右に二台のピアノが振り分けられ、背後にストリングスという、BGM的な音楽。今となっては、古臭いと思われるだろうが、当時は最先端の音だった。


Ronnie Aldrich Melody and Percussion For Two Pianos (1962) GMB

 ①ダウンロード音源、②CD、③レコード、この三つの比較は、次のような結論だった。
1 音質は、③、②、①の順。ただし、③は極上のカートリッジを使用した場合。

2 ①と②は同じではないかと考えてたが、実は全然違った。②については、複数の会社からリリースされているが、やはり日本盤の高音質CDがいい音。①は低音域に締まりがなく、高音域はもこもこした感じ。

3 これからはダウンロードの時代、CDは時代遅れになると言われるが、こと既存音源に限れば、CDの方がずっといい音だと思う。


 


【白川司の一言】そもそも、なぜ韓国は反日なのか?【WiLL増刊号 #09】

2019年02月10日 10時13分21秒 | マスメディア

  韓国が「反日」である理由は、日本が「敗戦国」になったから。この指摘で始まる白川司の「韓国論」は秀逸。彼らのコンプレックス、鬱屈した感情がよく分かる。対処法は古田博司先生の「非韓三原則」に尽きるようだ。

 期限がある映像のようなので、興味ある方はぜひ今のうちに。

【白川司の一言】そもそも、なぜ韓国は反日なのか?【WiLL増刊号 #09】


映画『メリー・ポピンズ・リターンズ』を見る

2019年02月08日 20時28分22秒 | 音楽・映画

 「メリー・ポピンズ・リターンズ」を見に行く。金曜日の昼下がり、隣県のシネコンはガラガラ。もしかして、新しい「メリー・ポピンズ」は不人気なのかも、と思った。

 オリジナルの「メリー・ポピンズ」(Mary Poppins  1964年 ディズニー映画) は、ジュリー・アンドリュース主演で大ヒット。アカデミー賞の13部門にノミネートされ5部門を受賞した。「チム・チム・チェリーChim Chim Cher-ee)」「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」「2ペンスを鳩に(Feed the Birds (Tuppence a Bag))」などの収録曲は広く知られている。それにしても、もう54年も前の映画だとは…。

 新しい「メリー・ポピンズ・リターンズ」は、オリジナルの20年後である大恐慌時代のロンドン、不況下で自宅を抵当に取られそうになるバンクス家に再びメリー・ポピンズが現れるという設定。
 抜け目のない金融資本家、没落する上流家庭、その日暮らしの労働者階級、時代錯誤の退役軍人等々の人物像を対比的によく描き出している。「魔法」で万事が解決というような安易な筋書きではないので、夢を失ったオッサンの私でも、共感できる部分が多々ある。
 映像、音楽、特撮、アニメ等々、さすがディズニーだ。主演のエミリー・ブラントは、ジュリー・アンドリュースを彷彿とさせる。両者に共通するのは、美人ではなく、女性の色気を感じさせないところ。それがメリー・ポピンズのイメージなのだろうか。確かに、彼女が超美人だったら、ストーリーはあらぬ方向に行きかねないから…。
 
 誰にでも楽しめる映画。リメイクだからオリジナルには敵わないとはよく言われるが、私はまだそのオリジナルを見ていない。これから、amazonプライムで確かめてみようと思う。

メリー・ポピンズが帰ってきた!映画『メリー・ポピンズ リターンズ』予告編


東大入試中止から50年

2019年02月04日 18時51分45秒 | 社会

 東大入試が中止になった1969年から、ちょうど50年。

 昨年、東京医科大学の「不正入試」が騒がれたが、結局、「男女差別」の問題にすり替えられ、問題の核心である開業医の子弟の裏口入学問題は不問にされた。私立医大の裏口入学・コネ入学は、ありふれた事実であるにもかかわらず、政治家やマスメディアは決してそこに触れることはなかった。
 今年の東京医大の入試は、前年、「男女差別」「年齢差別」によって不合格となった受験生44名を繰り上げ合格させ、75名定員の残り31名を合格者定員とするらしい。こんな大学でも世間の風向きを結構気にするということか。

 大学入試に「公平性」が担保されていなければ、社会秩序の安定は望めない。その意味で、1969年の東大入試中止は、日本教育史上の重大事件であり、その原因や経緯が検証されて然るべきなのだが、一過性の事件として忘れさられてしまった感が強い。

 先日、まさに1969年に大学入試を経験した知人に、当時の様子を直接聞くことができた。

 まず、入試中止になったのは東京大学だけでなく、東京教育大学(現・筑波大学 当時は東京都内にキャンパスがあった)も中止になったということ。つまり、首都圏においては、国立大学一期校であるこの二校が入試中止になったということで、受験生は選択の幅が極端に狭められてしまった。また、二期校であった東京外国語大学は受験会場の混乱を理由に各科目(外国語、国語、日本史または世界史、数学ⅠB)の試験時間はわずか30分、内申書を重視するという「変則入試」を強行した。

 当時の入試は、国立大学一期校の入試日が3月3日から、二期校は3月23日からと決められていた。私立大学入試は二月に行われていたが、進学校の受験生にとっては、早慶などの私大は滑り止めに過ぎなかった。国立大学の中でも序列があり、二期校は一期校を落ちた人が行く学校と認識されていた。

 東京教育大学(一期校)と東京外国語大学(二期校)が志望だった知人は、まさにダブルパンチを食らった感じだったという。そのため、私立の併願(滑り止め)は慶応とともに、上智をダブル滑り止めに加えたという。結局、私立は二校とも合格したものの、低位校である上智の入学手続き日が早かったため、両方ともカネを払う訳にもいかず、上智に行く羽目になったという。知人は「学歴というのは、人生のいろいろな節目の時にじわじわ効いてくるもので、上位校に行っていれば、もう少しマシな人生を送れたかもしれない」と述懐している。
 東大、東京教育大の入試中止によって、まるで玉突きのようにはじかれた1969年の受験生。彼らももう、70歳前後になる。東京医大不正入試で騒ぐのなら、50年前は、とてつもない「不公正」がまかり通ったことになるのだが、もはや覚えている人さえ少なくなったらしい。

 下記の映像は、当時のニュース映像。貴重なものだと思うのだが、アクセス数はたったの三ケタ。こんな時代もあったのだと、このブログでつぶやいておく。

[昭和44年1月] 中日ニュース No.784 1「東大入試ついに中止! -機動隊で封鎖解除-」


「ミュージック・ライフ 東京で一番売れていたレコード 1958~1966」

2019年02月01日 23時38分15秒 | 

 「ミュージック・ライフ 東京で一番売れていたレコード 1958~1966」(澤山博之 監修・著 シンコー・ミュージック・エンタテイメント 2019年1月)を読む。



 出版元であるシンコー・ミュージックが本書の内容を次のように紹介している。

あの頃はどんな洋楽が日本で流行っていたのか?
オリコン以前のポップス黄金時代を刻んだMLの連載が復活!

音楽雑誌「ミュージック・ライフ」編集部が、当時の主要なレコード店の売り上げ集計を元に構成し掲載していたヒット・チャート「東京で一番売れているレコード」(1958年〜66年)。ポール・アンカがヒットを連発した1958年から来日公演実現によってビートルズ人気が爆発した1966年まで、オリコンが登場する前の洋楽ヒットの具体的な状況が唯一わかるこの企画を初めて完全復刻し、今の目で見て考察したテキストも加えて再構成。更には、ランク・インした曲を新たにアーティスト別にリスト・アップ。曲別のチャート・アクション分析を加えた資料も作成した。

この一冊があれば、これまで「何となく」語られていた当時のヒット曲の具体的な動きがわかり、往年のポップスを愛するファンも、これから知りたい入門者も、大満足間違いなしだ。」

 以前、マントヴァーニに関する記事を書いたとき、最も参考になったのが「ビルボード・トップ40アルバム 1955-1986」(ジョエル・ホイットバーン編集 音楽の友社 1989年11月)だった。インターネットがまだ普及していなかったので、私はようやく東大駒場前の古書店でこの本を見つけ、ビルボード・チャートの中でマントヴァーニ(楽団)がどのような位置を占めていたのかを正確に知ることができた。



 一方、2019年になって刊行された本書「ミュージック・ライフ 東京で一番売れていたレコード 1958~1966」は、オリコン・チャートが始まる以前のシングル盤チャートを記録した唯一の本だ。私がマントヴァーニのアルバム(LP盤)チャートを調べたように、もし当時のシングル盤チャートを確かめようとするのならば、この本は基本資料となるだろう。

 資料としてなどと肩ぐるしいことを言わなくても、本書をめくるだけで、様々な記憶、シーンがよみがえってくることは間違いない。