昨日の昼、ZDF(独)のニュースを見ていたら、ウド・ユルゲンスUdo Jürgens の訃報が伝えられた。享年80。ドイツで最も人気があった男性歌手で、日本では「別れの朝」(Was ich dir sagen will)の作曲者としても有名だった。
1968年、リリース当初の「Was ich dir sagen will」(英語タイトルは、The music played)は、「夕映えのふたり」という邦題がつけられた。
その3年後、この「夕映えのふたり」をペドロ&カプリシャスが「別れの朝」という曲名に変え、初代ボーカルだった前野曜子が唄い、「週間オリコンチャートではいきなり4週連続で1位を獲得し、シングル売り上げも55.7万枚を記録」(Wikipedia)した。この大ヒットは、なかにし礼の作詞によるところが大きい。
前野曜子が脱退したあと、ペドロ&カプリシャスのボーカルは高橋真梨子に代わった。今や実力派ナンバーワンになった高橋だが、この「別れの朝」は本来の持ち歌ではないと自覚していて、自分のコンサートでは滅多に歌わない。
前野曜子がソロで唄う「別れの朝」は、こちら※から。
※ https://www.youtube.com/watch?v=9ouwC0B-4rg
その昔、ウド・ユルゲンスの大ファンで、オープンリールのテープに彼の歌を入れて私に送ってくれた、ドイツの少女は、今やいい歳のオバサンとなった。彼の訃報を耳にして、真っ先にお悔やみのメールを彼女に送ったところ、こんな返事が届いた。
「Thank you very much for your last emails!
Yes, Udo Jürgens was a unique artist. Like many others in our age, I
grew up with the songs of him.
What I admire very much is that he kept singing and composing till the
very last of his days,
a really fulfilled life!」
彼女の言うとおり、ウド・ユルゲンスは、生涯現役で歌い続けた。若い頃と最晩年の「別れの朝」を見ることで、彼の音楽人生に触れたような気分になった。