澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

「早く座れよ!」 民主党・中井洽議員、秋篠宮両殿下に野次

2010年11月30日 20時24分18秒 | 政治

 仙谷由人、中井洽は、旧・日本社会党の出身。こういう人たちが政治権力を握るとどうなるか、私たちは毎日のように見せつけられているが、きょうのこのニュースにはビックリ。いい歳をして、よくこんなことができるな…というほどの不作法をはたらいたのが、中井洽・前国家公安委員長。

 体制批判だけでここまで登り詰めた人たちが、いかに醜悪かをこれほどまでに見せつけられるとは…。「憲法第九条」「平和」「市民」「人権」などという美辞麗句が、実は自らが権力を得るための方便に過ぎなかったのだということがよく分かる。
 「君が代」斉唱を拒否した人物が首相になり、「内申書裁判」弁護人が官房長官、ソウルで韓国人「従軍慰安婦」とともに「反日」デモをしたオバサンが国家公安委員長、そして秋篠宮ご夫妻に対する「早く座れよ!」の暴言…皇室のあり方とかイデオロギーとかいう以前の問題だ。
 人間としてのまともな感覚が欠如しているとしか言いようがない。こんな人たちに「権力」を握らせて、本当に大丈夫なのか?
 

議会開設百二十年記念式典で
ある民主党ベテラン議員は、
秋篠宮殿下御夫妻が入場された後、
天皇皇后両陛下の御入場をお待ちになる間、
ずっと起立されていた
(当初の式次第では着席されることとなっていた)
のに対して、
「早く座れよ。こっちも座れないじゃないか。」
と野次を飛ばす始末。
想像を絶するようなことが起こっていたのが実情です。

「ゆとり教育」で「学級崩壊」
とはよく耳にしますが、
これでは「国会崩壊」ですね。
同じ国会議員として、とても恥ずかしく思います。
ソース
桜内文城 参議院議員(みんなの党)

「早く座れよ!」 民主党・中井洽議員、秋篠宮両殿下に野次


台湾五大都市選挙の結果をこう見る

2010年11月28日 07時36分42秒 | 台湾

 日本のマスメディアがあまり報じない台湾五大都市の選挙結果。次の台湾総統選挙にも密接につながっている。
 
 昨日、ジョジさんがこのブログに書き込まれたエピソード「台湾は日本の口」という言葉が、記憶に刻まれた。台湾が日本の口であれば、沖縄はのど元、その二つがなくなれば日本は死滅するというのが、その寓意だ。日本のマスメディアは、民主国家・台湾の民意を正確に報道する義務があるはずだ。民主選挙など一度も経験したことのない中国の「世論」には一喜一憂して右往左往の報道をするにもかかわらず、日本の平和と安定に最も重要な台湾の「民意」については、何も報じない。これが、現在の日本のマスメディアの姿だ。

 以下は、 【台湾の声】より転載。

【ニュース】台湾5大都市選挙結果

         台湾の声

 台湾で5大都市(台北、新北、台中、台南、高雄)の市長(都・府知事に相当
)及び市議会議員の選挙の投開票が11月27日に行われた。

 市長選挙の結果は、政府与党の中国国民党(国民党)が台北、新北、台中で逃
げ切り、台湾南部の台南、高雄では民主進歩党(民進党)が圧勝した。市長ポス
トは両党現状維持となったが、全体の得票率では民進党が国民党を上回った。ま
た、市議会議員選挙については、民進党が議席を大きく増やし、合計当選議席数
で国民党と並んだ。

 民進党は快勝とはいかなかったが、台湾の人口の6割を占める5大都市で国民
党の得票率を上回り、党勢回復を印象づける結果を残したといえる。

(11/27 台湾中央選挙委員会開票速報より)
【台北市】
台北市長
55.6%◎ (赤β)龍斌(国) 79万7865票
43.8%  蘇貞昌(民)  62万8129票

台北市議員 当選議席数(62)
31(44.9%) 中国国民党
23(36.4%) 民主進歩党
3( 5.2%) 新党
2( 4.6%) 親民党
1( 2.6%) 台湾団結連盟
2( 5.1%) 無所属

【新北市】
新北市長
52.6%◎ 朱立倫(国) 111万5536票
47.4%  蔡英文(民) 100万4900票

新北市議員 当選議席数(66)
30(39.7%) 中国国民党
28(34.6%) 民主進歩党
8(20.8%) 無所属

【台中市】
台中市長
51.1%◎ 胡志強(国) 73万0284票
48.9%  蘇嘉全(民) 69万8358票

台中市議員 当選議席数(63)
27(37.6%) 中国国民党
24(32.6%) 民主進歩党
1( 1.7%) 台湾団結連盟
1( 0.7%) 親民党
10(27.4%) 無所属

【台南市】
台南市長
60.4%◎ 頼清徳(民) 61万9897票
39.6%  郭添財(国) 40万6196票

台南市議員 当選議席数(57)
27(37.0%) 民主進歩党
13(28.3%) 中国国民党
17(33.6%) 無所属

【高雄市】
高雄市長
52.8%◎ 陳菊(民)  82万1089票
26.7%  楊秋興(無) 41万4950票
20.5%  黄昭順(国) 31万9171票

高雄市議員 当選議席数(66)
29(39.1%) 中国国民党
28(36.7%) 民主進歩党
1( 2.0%) 親民党
8(20.4%) 無所属

【合計】
市長
3(44.5%) 中国国民党
2(49.9%) 民主進歩党
0( 5.6%) 無所属

市議会議員
130(38.6%) 中国国民党
130(35.3%) 民主進歩党
4( 2.0%) 親民党
3( 1.2%) 新党
2( 1.7%) 台湾団結連盟
45(20.7%) 無所属


注目の台湾五大都市選挙

2010年11月26日 12時34分19秒 | 台湾

 明日、投票が行われる台湾の五大都市選
 議会制民主主義が定着し、公正な選挙が行われている台湾(中華民國)。だが、日本のマスメディアは、台湾をまるで中国の付属物のように扱う無神経さ。議会制民主主義など一度も行われたことがなく、民主的な選挙が何たるかも知らない中国・中国人に媚びるマスメディアの態度には、腹立たしさが募るばかりだ。
 
 ここに、明日行われる台湾の五大都市選挙について、【台湾の声】より転載。どうせ、マスメディアは詳しく報道しないだろうが、実はこの選挙結果は、沖縄知事選の結果とともに、日本・日本人にも大きな影響を及ぼすはずだ。
 尖閣事件、北朝鮮軍砲撃事件の例を挙げるまでもなく、これらの選挙結果によっては、中国に間違った政治的シグナルを与える可能性がある。中華愛国主義、覇権主義の中国は、虎視眈々と台湾併合、琉球群島(沖縄)の属国化を狙っている。

 民主党政権の中国に対する媚中と言うべき融和的態度を見れば、台湾有事、沖縄有事が、尖閣事件のようにある日突然起こっても不思議ではないと思うのだが。 
 

(台湾は民主主義国家。「中国」ではない)
(台湾総統府) 

【明日投票】台湾5大都市選挙


      【台湾の声】より転載

 台湾の5大都市(台北、新北、台中、台南、高雄)の市長(都知事や府知事に
相当)および市議員の選挙の投票が11月27日(土)に実施される。

 台湾の政府与党の中国国民党(国民党)は、台北、新北、台中の3都市確保を
勝敗ラインと位置づけている。一方、最大野党の民主進歩党(民進党)は台南、
高雄を確保したうえで3都市以上の当選を狙い、全体の得票率で国民党を上回る
ことを勝敗ラインと位置づけている。特に台北、新北の両市は接戦となっている
模様だ。

 今回の選挙は地方選挙であるが、野党の民進党が勝利すれば馬英九・国民党政
権に対する強い不満の表れが示されることになり、今後の台湾の政治の流れや、2012
年の台湾総統選挙にも大きな影響を与えそうだ。

各都市の選挙概況(敬称略)

【台北市】
 現職の国民党のカク(赤β)龍斌と、民進党の蘇貞昌(元行政院長・台北県長
)ほか計5名が出馬しているが事実上、カクと蘇の一騎打ちとなっている。カク
は台北花博や台北松山―東京羽田就航、地下鉄蘆洲線開業などの明るい話題作り
でアピールしているが、花博に関連する汚職問題などで支持率は下落。台北県長
で実績を残し人気の高い蘇が追い上げている。台北市はもともと国民党の強い土
地柄であるが、今回は五分五分と見られている。

【新北市】
 新北市は台北県が昇格してできる新しい市で、5大都市の中で最も人口が多い
ことから極めて重要なポストと位置づけられており、野党の民進党からは蔡英文
主席(党首)が出馬。一方、国民党は現職の周錫イ(王韋)の世論調査での支持率
が低かったことから、人気の高い朱立倫(元行政院副院長・桃園県長)を公認し
た。朱は国民党の支持基盤の強い市南部の中和、新店などで支持を伸ばしている
が、蔡は市北部の三重、蘆洲などで支持を固めている。

【台中市】
 現職台中市長の国民党の胡志強に、民進党の蘇嘉全(元内政部長・屏東県長)
が挑む。今回の新・台中市は現・台中市と台中県が合併して特別市に昇格するも
ので、台中市、台中県の首長ともに現職が国民党籍であることから国民党が有利
と見られている。また、台湾中部は地方派閥の勢力が強く、特に台中県は地方派
閥系の国民党の支持層が厚い。胡は台中市長をすでに2期務めており、治安悪化
に対する不満層や変化を求める層を蘇がどれだけ取り込めるかが勝負のカギとな
る。

【台南市】
 旧・台南市と台南県が合併して誕生する新・台南市は、民進党の立法委員(国
会議員)の頼清徳と、国民党の元立法委員の郭添財の戦い。台南は民進党の地盤
であり、頼の圧勝と見られている。一方、郭は日本の京都を視察し、台南を「台
湾の京都」にしたいと訴え、追い上げに躍起だ。

【高雄市】
 高雄県が高雄市に吸収合併される形で誕生する新・高雄市は、現職高雄市長の
民進党の陳菊と、民進党の公認が得られず無所属で出馬した現職高雄県長の楊秋
興と、国民党の立法委員の黄昭順の三つどもえの戦いとなっている。民進党が分
裂した形だが、楊が国民党票の開拓に動き、逆に国民党の黄が苦戦する状況とな
っている。国民党とこれまで協力してきた親民党の宋楚瑜主席は楊の支持を表明
。国民党は黄への支持を表向き堅持しているが、国民党支持層は民進党の陳を勝
たせないために楊か黄か最終的に勝つ可能性の高い候補に票を集中させる可能性
もある。高雄市内が浸水した台風災害の処理に関して国民党は陳の対応のまずさ
を猛攻撃しているが、反陳票は楊と黄に分裂しており、選挙戦は陳が有利と見ら
れている。

【ニュース】国民党市議員選挙集会で銃撃事件

 台湾の声

 本日11月27日に投票が実施される台湾の5大都市選挙が迫る26日夜、台北県永和市
(来年から新北市永和区)で行われた新北市議員候補の集会で銃撃事件が発生し
た。

 現場は新北市議員候補の陳鴻源氏の選挙集会で、連戦・元副総統の息子である
連勝文氏が陳鴻源氏の応援に立った際に銃撃され、連勝文氏は顔のほおから流血
して重体。また、流れ弾に当たった市民1人が死亡した。

 犯人の林正偉はその場で取り押さえられた。台湾の報道によると、候補者の陳
鴻源氏との土地開発をめぐるトラブルが銃撃事件の動機である可能性があり、陳
鴻源候補者と体格が似た連勝文氏が間違われて撃たれた可能性も排除できないと
している。

 選挙投票日一日前に起こった事件に対する台湾国民のショックは大きく、台湾
の与野党はいずれも暴力事件を非難し、国民に冷静を保つよう呼びかけた。





国際関係論の授業を聴く

2010年11月25日 13時30分32秒 | 
 午前中、大学に聴講にでかける。きょうは「国際関係論」。いつも教授は、授業の最初で時事問題についてコメントする。、先々週、尖閣ビデオ流出事件に関して教授が「海保保安官は最初にマスメディアにビデオを流すよう持ちかけたが、マスメディア側は”一社ではできない”と拒否した」と話したことが、今朝の「CNNにビデオを郵送していた」という報道で裏付けられた。この保安官の行動をできるだけネガティブに描くよう、マスメディアは情報操作しているのではないかと思っていたから、やっぱりという思いだ。
 マスメディアは、自らに不都合なことは覆い隠すので、ここにいたってようやく事実の一端が漏れてきたようだ。

 今朝はもちろん「北朝鮮軍砲撃」事件の話。ヒマな私は、ずいぶんとマスメディア情報に接していたので、それほど耳新しいことはなかったが、学園祭疲れの若者には新鮮な情報源になっているようだ。
 教授がTV出演が多い朝鮮問題専門家について話した部分は、とても面白かった。朝鮮問題を専攻する学者は、確かに次の五人くらいが交互にTVや新聞に登場している。

平岩俊司(関西学院大学)、礒崎敦仁(慶應大学)、伊豆見元(静岡県立大学)、小此木政夫(慶應大学)、重村智計(早稲田大学)

 半島情勢をいつも「分からない」と結論づける学者として伊豆見元、的確な論評をする学者は礒崎敦仁だという内輪話。

 伊豆見元については、重村智計がその著書でボロクソに批判しているので、この二人が同席することはない。重村は「韓国の大学院に進むことも叶わなかった、能力のない研究者」として暗に伊豆見を指し示している。伊豆見は、他の学者からも「はったりだけの世渡り」と酷評されたりしている。小此木政夫は、実績のある重鎮というところか。

(「国際紛争 理論と歴史」J.S.ナイ Jr.)

 さて、肝心の授業は、「国際紛争 理論と歴史」(ジョセフ・ナイ著)に従って進められている。昔、私がこの分野を勉強したときはまともな教科書が川田「国際関係概論」しかなかったが、いまはこんないい教科書があるのかと思う。私はその昔、いまや関西の北朝鮮系の大学に所属する老学者M.K、大政治学者R.Mの子息であった故R.Mの授業を聴いたのだが、どちらもパンフレットのような内容でほとんど記憶に残っていない。でも、今からこの教科書をきちんと読めば、体系的な理解が出来るような気がする。
 
 私が最も期待しているのは、1月に3回に分けて行われる、「李登輝の実践哲学」という授業。これをぜひ聴きたいと思って、聴講を続けている。 
 
 帰り道に通った公園は、先週紅葉の見頃だったが、きょうはかなり落葉していた。 あっという間に1月が来そうだ。 

北朝鮮砲撃事件は民主党にとって神風?だって

2010年11月24日 07時47分25秒 | 政治
 民主党幹部が「北朝鮮軍砲撃事件は民主党にとって神風」とトンデモ発言。その真意は、これで自民党は次の問責決議案を出しにくくなった、だと。
 風が吹けば…式の解釈をすれば、「法匪」として常に反体制活動、親北朝鮮運動を続けてきた仙谷官房長官の窮地を救うために、金親子が支援の砲弾を撃ち込んだことになる。
 
 昨夕、この事件について菅首相の官邸インタビューが生中継された。ふだんは、カットされた映像を見るだけなのでよく分からなかったが、全部を見ると菅直人という人物がよく分かる。どうでもいい経過説明を延々としたあげく、情報収集を務めるよう、緊急対応態勢で望むよう指示したと説明。事件そのものに対する見解表明、怒りというような感情など、我々が期待したものは一切なかった。これが一国の首相かよ!と思った人も多いのではないか。私には、どこかの会社の庶務課長のオッサンに見えた。

 北朝鮮軍は「我が国の領海は、0.001ミリでも守りぬく」という声明を出した。菅サンはこの人民軍サンの爪のあかでも煎じて飲んだらどうか。尖閣諸島の領海を千倍譲って「1ミリでも守り抜け」と言いたい。

 上記のような論調をブログに書いたりすると、これまでは「ネトウヨ」扱い。TBSをはじめとするマスメディアは、「冷静な対応を」という姿勢が目立つ。戦前の「朝日新聞」は大衆に戦時昂揚を煽ったのだが、今や「冷静に」と言って大衆を欺くつもりか。時の権力にへつらうマスメディアの欺瞞が、ここに際だつ。
 尖閣事件で「あと5年もすれば私のやったことが理解される」と捨てぜりふを吐いた菅首相だが、今回のような事件が起きれば、何を根拠にそんなことを言ったのか説明すべきではないか。そうでなければ、まさに「売国政治家」そのものだ。

北朝鮮軍砲撃に近未来の「尖閣諸島」「沖縄」を想う 

2010年11月23日 19時31分46秒 | 政治

 きょう、北朝鮮軍が韓国・延坪島を砲撃した事件。数々の推測、憶測を読んでいるが、私が一番気になったのは菅首相の反応。首相は官邸での記者会見で、さらに情報収集を進める、不測の事態への対応の二点を指示したと語った。だが、その前置きの長いこと。何時何分に誰を電話で呼びだした、それから官邸に向かった、夕方には宮中に行くが、それが終わればまた官邸に戻り対応する等々、どこかの会社の庶務担当課長のようなことばかり喋っていた。要するに、「私はこの問題にきちんと対応していますよ」という言い訳なのだろうが、これが世界第三位のGDPを誇る国家のトップにいる人だとは、とても思えない。胡錦濤との会談では、メモ用紙を見つめていたほどだから。首相の器には全く相応しくない人なのだ。

 北朝鮮人民軍は「南が挑発したから、自衛の行動をとったまで」という趣旨の声明を発表したが、これは朝鮮戦争のときと同じ真っ赤なウソ。尖閣事件で中国政府が「この事件によって生じる一切の責任は日本政府にある」としらを切ったのと同様、独裁国家の常套句なのだ。

 尖閣事件の処理も終わっていないのに、今回の朝鮮半島「有事」。菅サンをはじめとする民主党政権は、何の危機感も感じていないのだろうか。尖閣事件における中国政府の態度を見れば近い将来、中国人民解放軍が尖閣諸島を占拠するという”有事”、中国が「琉球独立」を支持するという名目で沖縄を「属国化」する”有事”、それらが今日の事件のようにある日突然起きるのだという「想像力」が、彼らには欠落しているのではないだろうか?

 
嗚呼、どこまでも愚かな菅・民主党政権…。「東アジア共同体」などと「寝とぼけた」ことを言っている間に、日本の安全、主権は次々と脅かされていく。北朝鮮軍は「たとえ0.001ミリでも我が国の領海を侵略することは許さない」という声明を出したが、これを独裁国家の言うことなどと見下さず、むしろ彼らの「国を守る決意」を見習うべきなのだ。早々に尖閣諸島に「暴力装置」(=自衛隊艦船)を増強すべきなのだが、果たしてことの重大さが分かっているのだろうか…。

 

延坪島で50発以上着弾、民家にも 兵士2人死亡、住民など20人負傷

産経新聞 11月23日(火)19時5分配信

 【ソウル=加藤達也】韓国合同参謀本部によると、23日午後2時35分ごろ、韓国が海の軍事境界線と定める北方限界線(NLL)に近い韓国西方沖の延坪(ヨンピョン)島と周辺の黄海水域に、北朝鮮側から砲撃があり、50発以上が着弾、多数の民家が炎上した。韓国軍が応戦し南北双方で交戦となった。交戦で韓国軍兵士2人が死亡、兵士や住民20人が重軽傷を負った。韓国側は、警戒水準を最高度に引き上げ、北朝鮮に対する警戒を強めている。

 現場付近の海域ではこの日午前、韓国軍が通常の射撃訓練を行っていた。韓国軍などの情報では、北朝鮮からの砲撃は1時間あまりにわたり断続的に加えられた。金泰栄国防相は、北朝鮮の砲撃は50発余りで、韓国軍の応戦は約80発だったとしている。韓国側は戦闘機を緊急出動させ、警戒水準を最高度に引き上げた。

 KBSテレビは、島の数カ所から黒煙が上がる様子とともに砲撃音を伝えた。着弾地付近の山林では山火事が起き、家屋60~70軒が炎上、住民は防空壕(ごう)に逃げ込んだり、漁船で脱出したりしているという。住民に多数の死傷者が出ているとの情報もある。韓国空軍は航空機で上空から監視、偵察飛行を続けている。

 この事態を受け、李明博大統領は青瓦台(大統領府)で安全保障関係閣僚会議を緊急招集し、対応策を協議、「断固対応し、状況を悪化させないため万全を期すよう」指示した。

 北朝鮮側は23日午前、韓国軍の訓練に対し、「射撃を行えば黙っていない」とする内容の通知文を送っていたという。

 NLL付近の海域では南北間の銃撃戦がこれまでにも起きているが、民間人が被害を受けた陸地への砲撃は1953年の朝鮮戦争休戦以降来初めて。北朝鮮は今年1月と8月にもNLL付近の海域に砲撃を加えていた。

 

いつ日本も標的に…砲撃で関係者衝撃広がる

読売新聞 11月24日(水)3時5分配信

 白昼、韓国住民が暮らす対岸の島に数十発もの砲弾を撃ち込むという想定外の行動。北朝鮮の内情に詳しい日本の関係者の間にも、驚きと困惑、そして不安が広がっている。

 「砲撃後、韓国の知人たちと連絡を取ったところ、みな一様にショックを受けていた。『やられたらやり返さないといけない』と憤っている人もいた」

 北朝鮮の内情を伝える雑誌「リムジンガン」の発行人で、南北朝鮮の軍事境界線近くに何度も取材に訪れている石丸次郎さん(48)はそう明かし、韓国の世論が「対北強硬論」一辺倒になることを心配した。

 「韓国と北朝鮮は『休戦状態』だが、今の韓国の人たちは、戦争が起きる可能性を想定していなかったはず。だからこそ今回の事態は、心理的な動揺が大きい。北朝鮮に対して融和的な考えを持っていた韓国の人たちも、今回の事態で考え方が変わってしまうのではないだろうか」

 一方、在日3世で、北朝鮮の民主化運動を支援している関西大教授の李英和(リヨンファ)さん(55)は、砲撃のニュースを聞いた瞬間、「北朝鮮国内の混乱はついにここまで来たのか」と感じたという。

 金正日(キムジョンイル)総書記から、三男・金正恩(キムジョンウン)氏に権力が継承されることが明らかになった9月末以降、李さんのもとには、北朝鮮の協力者から「軍内部で3代世襲への不満が極限まで高まっている」との情報が数多く寄せられていたからだ。

 「混乱の中で置き去りにされるのは一般の市民。韓国からの支援も期待できないまま、彼らは厳しい冬を迎えることになる」

 李さんは、憤りを隠さなかった。

 北朝鮮から脱出してくる「脱北者」の支援を続ける移民政策研究所長の坂中英徳さん(65)は、北朝鮮とほとんど交渉できずにいる日本政府に注文をつけた。

 「北朝鮮はどんどん行動をエスカレートさせていて、これ以上は危険水域。このままいけば、核やミサイルによって日本が本当に脅かされる事態になる。そうなる前に日本は北朝鮮に影響力を行使できるよう、外交ルートをきちんと作る努力を重ねるべきではないだろうか」

 拉致被害者家族会の増元照明事務局長(55)も「朝鮮半島での混乱に備え、政府には拉致被害者ら日本人の命をどう守るかを真剣に検討してほしい」と訴えた。



宮脇淳子「中国人とのつきあい方」は必見ビデオだ!

2010年11月22日 02時28分59秒 | 中国

 菅直人首相が中国政府要人に対して何度も使ったメッセージに「一衣帯水」という言葉がある。中国への親近感を込めてか、あるいは相手のことを知らずに中国に媚びるためか、とにかく日中は近しい間柄なのだという意味で使ったのだろう。

 昔、故・衛藤瀋吉氏の授業で「唇歯輔車」(しんしほしゃ)という言葉を聞いたことがある。これも日中間の親しい間柄、あるいは抜き差しならぬ間柄を指す、よく使われた言葉だった。
 だが、菅首相が歴史に詳しかったり、中国古典から何か教訓をくみ取ろうとかする人とは到底思われないので、「一衣帯水」など誰かが書いた原稿をそのまま使ったに違いない。
 
 ここに採り上げる宮脇淳子氏「中国人とのつきあい方」は、中国人とは何かを直ちに理解できる秀逸な内容だ。宮脇氏のビデオ講義「世界史はモンゴル帝国から始まった」のなかの一部。他の講義も同様に新鮮で興味深い。閣事件で盛り上がった中国人に対する素朴な疑問が、このビデオを見れば一気に氷解することは間違いない。

 宮脇淳子氏は、東洋史学者で学術博士(東京外国語大学)。東洋史の碩学・岡田英弘東京外国語大学名誉教授の奥様でもある。

第1回 中国人とのつきあい方 1-2.wmv

第1回 中国人とのつきあい方 2-2.wmv


米国から見た日本の台湾統治~「知られざる台湾・台南市」より

2010年11月21日 21時23分50秒 | 歴史

  昨年、4月に私がアップロードした「米国から見た日本の台湾統治」が、きょう8万アクセスを超えた。1年7ヶ月での「快挙」(?)だが、この間においても、台湾における中国の影響力は確実に強まっている。

 台湾における50年間の日本統治時代について、現在の民主化された台湾では、客観的、実証的に考証され、きちんとした評価がなされている。
 この「米国から見た日本の台湾統治」は、米国ディスカバリーチャンネルが放送した「知られざる台湾」の一部だが、日本の台湾統治を台湾の近代化に寄与した重要な時代として描いている。
 
 昨年4月、NHKはシリーズ「JAPANデビュー」の第一作として「アジアの”一等国”」を放送した。この番組は、日本統治時代をことさらに貶め、中国の歴史観・反日史観に擦り寄る作品だとして、視聴者から多くの非難が寄せられ、現在、訴訟事件に発展している。
 このように、大きな影響力を持つメディアに対して何も主張しなければ、歴史記述は次々と書き変えられてしまう。台湾における日本語世代はもう八十歳代半ば、あと十年経てばほぼ消滅する。彼らは、日本統治時代を知る生き証人だ。日本による台湾統治の功罪を身を以て熟知していたから、蒋介石の国民党が台湾を武力制圧した後でも、日本統治時代を懐かしむ声は消えなかった。
 これは「植民地統治を正当化するのか?」などと声高に叫ぶような話ではない。台湾の日本語世代の多くは、確かに日本統治時代を懐かしんでいるのだから。映画「台湾人生」(酒井充子監督)にも登場する蕭錦文(しょうきんぶん)氏から直接お聞きした説明によれば、それは「文明、文化程度の差だった」からだ。1947年、蒋介石軍は突如として2万人もの台湾人指導者層を虐殺した。「二二八事件」だ。さらに、日本的なものをすべてを嫌う蒋介石は、日本語の使用を禁止し、日本文化を根絶やしにしようとした。このときのような蛮行は、法治主義が貫かれた日本統治時代では起きなかった。この対比において蕭錦文氏は「日本統治時代を高く評価」しているのだ。

 「ひとつの中国」という虚構を掲げ、チベット、ウイグル、内モンゴルを漢民族の支配下に置いた中国共産党政権は、台湾に遺る日本統治時代の記憶を忌み嫌っている。満州国の歴史は、すでに「偽満州国」として封印され、闇の彼方に葬り去られた。中共(=中国共産党)支配の正当性を主張する者にとっては、それらは「不都合な真実」であるだからだ。
 
 以上のような意味で、この「米国から見た日本の台湾統治」は、第三者である米国の視点で制作された番組であるので、ぜひ多くの人々に見ていただきたいと思う。

米国から見た日本の台湾統治~「知られざる台湾・台南市」より


琉球独立を夢見る沖縄知識人との対話

2010年11月20日 22時41分35秒 | 歴史

 何気なく見つけたブログに「中国を宗主国として琉球独立を夢見る」という記事を見つけた。ちょうど尖閣事件があった直後だったので、沖縄在住の人がこんなことを考えているのかと気になった。
 米軍基地に囲まれ、今なお沖縄戦の記憶が残る土地に住めば、当然、歴史や現状を見る眼も自ずから研ぎ澄まされるのだろう。沖縄から遙か離れた土地に住む人には分からないことなのかも知れない。

 しかしながら、私が気になったのは、沖縄では本当に今もなお中国に対するシンパシー(同情?)がどれほどあるのかということ。今の中国・中国人は、清朝時代、琉球王国と朝貢関係にあった「中国人」とは同じではない。とりわけ、中共(=中国共産党)独裁下の「反日」教育で育った中国人は、どういう人種か最近の「反日」デモを見れば一目瞭然だ。
 にもかかわらず、「交流」「相互理解」を通じて中国と仲良くし、琉球独立を夢見るというのが、この沖縄在住の知識人だ。

 すれ違いながらも、お互いに気になる点を確かめ合ったコメントの交換が次のとおり。まあ、参考までに…・。 

Unknown (MONTY)
2010-11-12 09:31:16
興味深く読みました。
米軍基地に占拠された沖縄から見れば、そのようなご意見が出るのかも知れませんが、中国に対する認識には疑問が残ります。そもそも、中国という名称、中国はひとつであるという脅迫観念が、これまでの中国観を曇らせてきたと考えます。
しかも現在の中国は、反日の中共一党独裁政権です。彼らが沖縄を併呑すれば、台湾の「二二八事件」(1947年)のような惨劇が起きると思います。明治国家が沖縄に対して行った行為は、現代の基準からすれば種々の問題がありますが、当時、列強はそれ以上のことをアジアに対してやっていたことを忘れてはならないと思います。
 米軍基地に占領されている沖縄ですよ! (N)
2010-11-13 10:30:28
MONTYさんからのコメントを読んで台湾の「二二八事件」についての無知を鞭撃たれ、調べてみました。こんな悲惨が事件が過去にあり現在もそれが大きな歴史的検証の課題になっていることを知りました。うすうすは知っていてもそれを直視してこなかったことは事実です。(父が戦時中台湾でしたので、何かと気になっていたのは確かです)

琉球の歴史にしてもかなり無知な状態で人生の半ばを過ぎて、見据えているお恥ずかしい現在です。二二八事件の捉え返しは本省人の李登輝総統の登場によってより光が当てられているのですね。昨今台湾から留学してきた学生が[中国人」ではなく「台湾人です」と発言したことにも驚いたのですが、台湾の戦後の歴史はとても興味深いです。琉球大の台湾や中国研究者のお話も身近で聴けるようになった現在ですが、台湾の方が沖縄を「琉球」の名称で呼んでいることも、沖縄の独立を台湾の将来の指針と兼ねて見ている視座を感じます。

コメントの中の「列強」がアジアに振るった植民地的政策の非情さは日本の比ではなかった、も確かにその通りかもしれません。アヘン戦争などみても、例えば中国の研究者もその戦争が中国の近代化への警笛で屈辱的な戦争だったと話していましたが、しかし、かといって日本が沖縄に振るった刃を全て正当化できるかは疑問ですね。

沖縄の米軍基地は植民地の象徴ですよね。それとそこからイラクやアフガニスタンにもアメリカの戦闘機が飛んでいってクラスター爆弾などが落とされ多くの子供たちが犠牲になっているのですよ。ベトナム戦争の時もそうでした!

上記のエッセイに関しては続きを改めて書きたいと思います。コメントありがとうございました! 

Unknown (MONTY)
2010-11-13 22:34:08
たまたま見つけたのですが、11月10日に中国「環球時報」に「中国は琉球独立を支援すべきだ」という記事が載りました。尖閣事件とタイミングを合わせた見事なまでの政治性、さすが独裁国家ですが、これが彼らの歴史認識です。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=1110&f=politics_1110_010.shtml

台湾では、「琉球」「琉球群島」という言葉が使われていますが、華夷秩序の復活を企むかのような中国とは、使う意味合いが異なります。「ひとつの中国」は、孫文が清朝の政治構造を換骨奪胎して作り上げた虚構です。その延長線上には、論理的に琉球は中国の属国だという主張が待っています。 
 
中国脅威論にあまり組しない沖縄では? (N)
2010-11-14 03:29:01
ご紹介されたサイトは今読めない状況で、後ほど見てみます。「環球時報」に「琉球独立を支援すべき」の論が展開されているのですか、興味深いですね。貴方が危惧されている中国の主張は、琉球を属国にするという点ですが、それは例えば毎日新聞の8月18日の『海ゆく巨龍』の中でも展開されている論ですね。その記事によると毛沢東が、沖縄を[帝国主義国家」が[強奪」した[中国の多くの属国と一部の領土」の一つとした、とあります。昨今中国で「沖縄を返せ」の主張が、研究者の論文でも見られ、「中国は沖縄に対する権利を放棄していない」ということのようですね。沖縄には渡来人の伝統があり、見出しにもありますが、基地問題への不満、本土への怒りと相まって親中の土壌があると書かれています。

どうも経済・軍事的に中国のパワーアップと比例して日本では中国脅威論が高まっていますが、昨今の尖閣諸島の動きも韓国の動きも同様、意図的に中国との対立を深めて日米同盟を強化しようとする日本のパワー・ポリティックスを逆に感じさせます。また琉球諸島を日本国の利害のために犠牲にしてもかまわないマジョリティー日本人の強固な意志さえ露わですよね。

日米が、沖縄を永久に無沈空母にせんとする企みは見え見えですよ。それは否定したいです!中国脅威論者は、例えば悪の基軸としてイラクやイランや北朝鮮を名指し、世界を騙して戦争に突入したアメリカに加担した視点で見ているのではないですか?大国と大国の間で今後琉球/沖縄がどう自らの方向性を選択していくか今問われています。暴力構造は例えば目取真俊の小説『虹の鳥』に暗喩として書かれています。そこに中国や台湾なども視野に入れて琉球諸島&東アジア全体の明日を考える必要があるのでしょう。

単純に一党独裁だから中国は怖いでも未来は切り開かれないでしょう。中国人の琉球人へのシンパシーはありますね。また琉球/沖縄の人間も中国にシンパシーを持っているのは間違いないでしょう。「痛み」の共感のようなものと、中国人の子孫の存在もあるのでしょうがーー。
先の戦争で日本人は三百万人以上犠牲になり、アジア諸国ではおよそ二千万人が犠牲になったと言われています。

琉球諸島の自決権は確保する必要があります!日米の植民地的現在、軍事要塞化を否定しない限り琉球/沖縄の未来は明るくならない、それが率直な思いです。

中国が、琉球諸島の自律権(自決権)を認め、軍事的に関与せず(併合や基地化をせず)、不可侵の平和な琉球弧を応援するならば、大いに結構ですね!

日米が、沖縄の軍事基地を全て撤去するならば、信頼できます。 
 
牙を剥き沖縄を襲う中国? (N)
2010-11-15 10:58:33
Googleの中国からの撤退に見られるように、鉄のカーテンにおわれた中国(かつてはロシアがそう呼ばれた?)のイメージは脱ぎ去ることはできそうもなく、確かにチベットやウィグルの現状(民族浄化)の政治的な表象(その真実はネットでも全容は見えない)も視野に入ってきます。
一方で沖縄の作家のブログを見ると自衛隊配備を強固に推し進め、与那国や八重山、宮古、沖縄と全く琉球弧に多くの自衛隊とその家族を移住させて、沖縄をますます意のままに日本国の利害の生贄にするー過去の亡霊(日本国の防波堤)もまた迫出してきそうな雰囲気です。(これも先住民族を浄化する運動?)日米の軍事同盟が重要だと、管総理とオバマ大統領は対中国に強行路線を取る戦略を世界にアピールしました。つまり、いつまでもこの沖縄の戦前からの悪夢を上塗りせんとする意志が明らかです。
中国の怖さはアメリカの透明な民主主義(全体主義)の怖さと比例するのではないでしょうか?文字通り自由ということ、言論の自由、表現の自由が日常レベルで可能な点は確かにまだまだいいと言えるでしょう。政治批判もできます。それが許容された日本やアメリカ社会はまだ市民に優しいと言えますね。

しかし、中国を怖がってばかりいても、前に進みません。軍事力(一党独裁)で民衆を抑圧し自由を剥奪し、檻に閉じ込める。恐ろしいことです。中国内部から自由を求める運動と呼応した運動をこちらでも展開する必要があるのではないでしょうか?アメリカもかつてのソビエト連邦の解体のように中国の内部からの解体を目指していると、ネット・サイトから見えてきます。ボーダレス・グローバル経済が中国の一党独裁を解体させる必然などありえないでしょうか?
危惧するのは、中国の軍事的脅威に対して日本も軍隊(自衛隊)を増強する、という危険な兆候です。国際連合のより開かれたシステムを追求し、アメリカやNATO中心の平和維持軍ではなく幅広い世界の国々が共同で維持管理する平和構築システムを築く努力をする必要があるのでしょう、という前に努力はなされていますよね。
誤解されているのは、私は盲目的に中国を支持しているのではありません、貴方がご指摘の点を、じゃー、どう、いい方向へ持っていくか、その次のステップに取り組む必要があると考えます。戦時中、昭和3年生まれの母などは中国人をシナ人と呼びすて、差別的な言辞をしていたと話しています。認識なり教育、互いの理解度を深める多様な交流が問われています。
ハイティーンの者たちはネットで、たとえば、「日本鬼子」のプラカードに対して、およそ2000個の「ひのもとおにこ」の絵柄を創作してネットで展開するなど、大人の堅い構図とまた異なる交流をしています。
世界は一つに向かって、軍事的対立のない共栄圏を目指すビジョンなり夢は捨てたくないです。沖縄は独自に台湾や中国、韓国とも交流を深めていく必要があります。民衆はお互いに分かりあえると信じたい。政府や国の権力構造とは別にーー。
日本の国内植民地は返上したいですね。あなたがどこに住んでいるどなたか、よくわかりませんが、台湾の事情にお詳しい様子ですが、台湾から留学して博士論文など書いている学生からもいろいろとお話を伺いたいと思います。沖縄の歴史研究者や中国、台湾にお詳しい方々は、あまり本音でご意見を出されていません。それだけ問題は微妙で、流動的な現状なので、慎重な対応をされているのだと考えています。中国が大国意識丸出しで琉球/沖縄の自決権や意志を踏みにじるようなことは阻止しなければならないでしょう。

一方的に全否定したり全肯定するのは、いつでも危険なのかとも考えます。よりよき理解と共生・共同、戦争のない地球を目指していく、という事はどの国の民衆も同じ思いではないでしょうか?現状は厳しいーーー、それでも、よりよき未来を求めたい。
ご指摘の「簡単に中国を信じるな」は、胆に銘じたいと思います。 
 
最新琉球関連ビデオ (MONTY)
2010-11-18 21:14:17
まだ300アクセスに達していない、中国の宣伝ビデオ映像です。「琉球群島は古来から中国の領土!」これがそのタイトルです。これから多くの中国人がこの映像を見て、麗しの琉球群島は我が領土だと信じるようになります。

http://www.youtube.com/watch?v=wVTSSD8Anxo&feature=player_embedded 
 
人間がいないのですね? (N)
2010-11-19 02:03:24
綺麗な映像で音楽もノスタルジアそのものに聞えましたね。中国的特徴をうまく編集しています。なるほどです!琉球・沖縄への憧れをかきたてるイメージ!メディアによるテコ入れと言えるのでしょうが、研究論文も沖縄を中国の領土だとする主張がじわりと増えている様子。

時代の変化の速さを感じます。21世紀がアジアの世紀と言われて久しいのですが、中国、インドを中心にどうダイナミックに展開していくのだろうか?日本はどうも浮き足立っていて、中国脅威論の中で軍国調になりつつあります。アメリカとニコニコ手を結んでその盾にされるのだろうか?

中国が戦略的に沖縄を自国の領土だと主張する度合いは増えてくるのでしょう。しかし、この琉球弧には住んでいる人間がいるのです。自立した独自の自治権を認知させるこちらからの発信が問われています。

日米が沖縄を踏みつけにする政策を変えない限
り、中国へのシンパシーは増えるのでは?あまり変わりばえのしない意見ですがーーー。しかし日本語で生活していますからねーー! 
 
Unknown (MONTY)
2010-11-19 10:12:14
>>しかし日本語で生活していますからねーー!
実は私も今、某国立大学で「東アジア国際関係史」を聴講しています。教授は近代中国史研究で著名の方ですが、専制国家である中国は数々の歴史捏造を行ったと指摘しています。少数民族の言語文化を奪い、「清帝国」の版図を「中国」の国土だとして漢民族が強権支配するというのが、中国共産党の企てる新たな「中華帝国」です。そこには沖縄も当然含まれています。「日本語で生活している」などというのは無関係、もし中国共産党が沖縄を占拠すれば、ただちに新たな「二二八事件」が起きます。蒋介石は、二万人の台湾人インテリ指導層を虐殺して、直ちに日本語、日本文化を禁止した。三人以上の集会も禁止です。その後、四〇年間、台湾人の言論は封殺された。その間、台湾の日本語世代は年老いていった。これと同じこと、いや共産党ですから、もっと残虐な支配が行われることは間違いないでしょう。
間違っても、華夷秩序下の清朝ー琉球王国との関係を現代に適応できるなどと思ってはなりません。
 
脅威論や不安を払拭する交流こそ必要では? (N)
2010-11-20 11:50:28
MONTYさんのご指摘で二二八事件について調べて外郭を知ることができました。多くの知識人層が台湾で虐殺されたことなど、その後40年間に台湾で起こった事柄など、その中の台湾の方々の身体の屈折など読んだことがあります。戒厳令の中の身体が表象でもどう顕れるかなどーーー。
台湾の独立を支持します。香港の独立も支持したいのですが、現実は一国二制度の中の自由ですか?ただ国家という枠組みを超えたものを追求できないのが現実でしょうか?
「華夷秩序下の清朝ー琉球王国との関係を現代に適応できるなどと思ってはなりません」が貴方のポイントだと思います。琉球/沖縄の歴史を鑑みて、清王朝へのロマンティシズムはありますよね。今頃近代が迫ってきます。大城立裕氏の「さらば福州琉球館」について研究発表したのですが、当時の脱清人の動きなど、現在の沖縄のある者たちのメンタリティーに呼応するところがあるかどうか?ボーダレス、ディアスポラの要素はありえるか?結論はどうだったか、もっとじっくり見て論をまとめなければ、です。佐藤優にしても大城の小説『琉球処分』について意図的に宣伝しているのは、130年前の近代の世界地図を想起して、現代の問題を見ろというプロパンガンダだと言えるでしょう。そう思いませんか?

琉球大の高良倉吉先生などもあなたと同じことを話していたと記憶しています。琉球史を遅れて学ぶ者ですが、授業で三田剛史氏の「現代中国の琉球・沖縄観」について討議しました。琉球史を研究している前田舟子さんなど、北京語にも堪能ですから中国の研究者の論文も発表しました。また同じく台湾の研究をしている仲村春菜さんなども台湾側からの視点なども展開していたと記憶しています。(手元の資料を参考せず書いている。もし表記に間違いがあれば指摘よろしく!)私などは三田氏の指摘は面白いと感じました。

(1)中国に朝貢していた琉球王国は、中国の藩属国である。
(2)日本による琉球処分は軍事力を背景としたもので不当である。
(3)当時の国際情勢のため、清朝は琉球への権利を確保できなかった。
(4)中国は第二次世界大戦の連合国の一員であり、日本に対する戦後処理に関して、本来琉球の処遇に対する発言権を持つ。
(5)国共分裂、冷戦などの影響で、中国は琉球に対する権利を行使する機会を逸した。

以上ですが、現在の中国はその路線上で発言を強めている印象です。しかし三田氏は最後に「琉球の帰属について発言権があるのは、琉球の住民に他ならない」と当然ありうべき視点が欠落していると指摘しています。
確かに琉球/沖縄に住んでいる者たちの主権への配慮を欠いた(欠如した)論調になっていると思います。大国の傲慢さですね。その中で踏みにじられてきた者たちへの視線が弱いですね。日米も同じですがーー。
日本の知識人は欺瞞そのものですよ。自らの安寧は沖縄を踏みつけて成り立っているのですからね。どんな論調にも欺瞞が付きまとっています。麗しき日本国憲法は治外法権的に沖縄をアメリカに売り渡して成り立っているのですからね。(昭和天皇の発言も麗しく、沖縄をアメリカに長期リースしてOKです。その上でなりってきた日本の戦後の繁栄ですからね!日本の政治家、知識人のペテンの美しさよ!だから比嘉豊光が酔って【日本の知識人が書いた物はトイレットペーパーと同じ】と言っても、うなずけるのです。少し脱線!)

その点、琉球史や中国、台湾の権威ある研究者はしっかり現状を視座において論を展開してほしいものですね。中国脅威論がアメリカでも国内選挙を左右するほどに高まっている様子ですが、危険な色合いですね。EUでもロマの排除など、またイスラム系の人々への憎悪も膨らんでいるようで、世界はまた新たな民族間、宗教間の対立に向かっているようで、きな臭いです。
そんな現象があるからこそ、第三次世界大戦など引き起こさないために、地球人としての連帯間を深める、国境なき平和な今日・明日を求める運動が必要なのでは?と思います。
まず沖縄から基地をなくし、中国や近隣諸国の人々と友好関係を築けあげることをネットでもすべきなんでしょう。楽観的かもしれません。過去の残酷な経緯の方程式を未来にそのままあてはめることがない実践を今やることが大切だと考えます。

中国共産党の怖さですか?蒋介石の残酷さではなかったのですか?その辺はもっと学習する必要があるようです。漢民族と他の少数民族の関係がどうなっているかも知りたいですね。

広州アジア大会は「中華思想」のオンパレード

2010年11月20日 10時45分21秒 | 中国

 評論家の大宅映子氏が、広州アジア大会のマラソンの結果に憤っていた。中国の参加選手は、スタートラインの最前列に並ばせ、外国人選手は第2集団の列からスタートさせたというのだ。そんなあからさまなことをしてまで勝ちたいのかと呆れていた。

 尖閣諸島問題なんて、中国人にとってはたいしたことじゃあない。ドラエモンとミッキーマウスの偽物で話題を呼んだ遊園地について、中国の新聞は「あれは古来の中国にあった物語を再現したもの」と強弁したという。何でも中国のモノというふてぶてしさ、これが「中華思想」の具体的な表れだ。

 広州アジア大会では、中国にとって「同胞」であるはずの台湾選手も酷い目に合っている。日本ではこの事件についてはあまり報道されていないようなので、下記の記事を転載させたいただいた。

 大宅氏は「中国がこんなことばかりやっていると、国際社会で問題になるのにね…」と呆れ顔の様子だったが、こういうことを性懲りもなく続けるというのが、また中国人の特性でもあるわけだ。
 
 スポーツ大会まで「国威発揚」の道具としてしまう中国。だが、「中国」という国家そのものが、少数民族の土地、言語文化、歴史遺産を強奪して成り立った「人工物」に過ぎないことを忘れるべきではない。中共(=中国共産党)指導者は、「中国」という国家の危うさ、いかがわしさを認識しているからこそ、こういう破廉恥な真似をしてまで、「国威」を発揚しようとするのだ。

【広州アジア大会】女子柔道・金メダルを盗んだ疑惑の判定[桜H22/11/18]

【台湾の声】より転載

【卑しい国・中国】台湾選手テコンドー失格問題


台湾でも反中感情沸騰―今こそ日本は友邦の側に立て


今、台湾国中が反中国で沸騰している。広州アジア大会で十七日に行われたテコンドー女子四十九キロ級一回戦で、優勝候補の台湾選手楊淑君がベトナムの選手に対して九-〇とリードしながら、突然防具のセンサーに不正ありとされ、失格とされたのだ。

思いもかけぬ判定で泣き崩れる楊淑君選手

試合前のチェックでは何も問題は指摘されなかった。そのため選手本人はもとより、台湾国民全体が激怒した。直後の記者会見で主催者側が台湾メディアの質問を通訳せず、怒った記者たちが退席して抗議するとの場面も見られた。

主審はフィリピン系韓国人だった。そこで台湾ではやはりこれまでないほどの反韓感情も高まっている。

柔道女子四十八キロ級決勝でも、断然優位だった福見友子選手が中国の選手に判定負けを喫した。「ここまでひどい審判は見たことがない」(吉村和郎・全日本柔道連盟強化委員長)と、中国の影響力を疑うかのような怒りの声が上がっているが、それに比べて台湾の怒りがはるかに激越なのは、これまで散々台湾に嫌がらせを続けて来た中国への、あるいはその言いなりになる各国への怒りが爆発しているからである。

まさかの判定負けで呆然とする福見選手

怒りの矛先は、この問題に関して沈黙する国民党政権にも向けられている。それもこの政権が今やすっかり中国の傀儡に成り果てているからだ。台湾と中国の「関係改善」については日本でもしばしば報じられているが、台湾の敵である中国が台湾に「やさしい」のは、台湾政府がこの敵に「従順」になっているからなのだ。

果たして台湾はこのまま、中国に気兼ねする国際社会から救いの手を差し伸べられることなく、中国の手中に転落していくのだろうか。もしそうなれば、日本の国防も大きな危機に瀕することになる。


試合中着けてもいないセンサーを着けていたと不正の証拠にされた楊選手


自衛隊は暴力装置 それがどうした?(余白)

2010年11月19日 11時06分14秒 | 政治

 今朝、このブログのアクセスデータを覗いて、大仰天! 天文学的な数字?が並んでいた。これまでこんな経験はなかったので、ネット社会の特質を実感で知ったように思う。
 現時点でコメントを書き入れてくれた方は、114人。4万9千人強が昨日のブログ記事を読んでくれたという。
 コメントをすべて読む。「暴力装置」という言葉に対する直感的な感想から、次第にその言葉の語源、含意、さらに仙谷由人という人格がこの言葉を使う背景などが議論されていて、とても興味深く読んだ。
 
 「自衛隊は暴力装置」…これはキャッチコピーとして使えると考えたのだろう。TV各局や今朝の新聞もほとんどがこの言葉を採り上げている。例えば、「産経新聞」一面では「自衛隊は暴力装置 仙谷氏の本質あらわ」「”社会主義夢見た”過去」などと大々的に報じている。

 実際にTV中継を見ていた私には、マスメディアの報道はあまりにセンセーショナルに騒ぎすぎだと思われる。断っておくと、私自身は仙谷由人は法匪」と呼ぶべき人物であって官房長官には相応しくないと考えている。現実政治のダイナミックな展開(例えば尖閣事件のような)をすべて「法解釈」の枠に押し込めて責任を回避しようとする。そういう人であるから「法匪」とあえて言う。だが、仙谷官房長官は「暴力装置でもある自衛隊が…」と言い始めたに過ぎないのに、「やった」とばかりこの言葉に飛びついた世耕議員、それをさらに拡大して攻撃した丸川珠代議員も、マスメディア受けを狙い、本来の国会論戦を希薄にしているという点でどうかと思った。

 コメントの中には「言葉狩り」という意見も見られた。「暴力装置」なんて社会科学をかじっていれば誰でも知っている言葉なのに、秀才を自負する丸川珠代議員が何故あんなに騒ぐのか、訝しく思った人も多いようだ。テレビ朝日アナウンサー出身の彼女は、当然のことながらマスメディアのウラがよく分かっている。「TVの平均的視聴者は50歳代の高卒女性」だと思えと局研修のときから訓練されているから、あのようなパフォーマンスをしただけなのだろう。マスメディアの”志”の低さが、図らずも露呈したわけだ。

 まあ、仙谷官房長官が叩かれるのは、自業自得。「法匪」のような官房長官には、それに相応しい詭弁で相対するのが国会作法というものか。それにしても、「暴力装置」という言葉には罪はない。防衛大学校長を務めた政治学者の故・猪木正道氏は、その著書でもこの言葉を使っていた。

 

 


「琉球は古来より中国の領土!」と宣伝する中国ビデオ映像

2010年11月18日 20時26分50秒 | 中国

 尖閣事件によってようやく日本人は、中国の領土的野心に気づいたが、中国が狙うのは尖閣諸島だけではない。琉球群島(=沖縄)まで自らの領土だと主張していることは、多くの日本人はまだ本気で受けとめていないようだ。中国による沖縄併合などと書くと、「ネットウヨク」と揶揄されるのがオチだが、下記の映像を見れば、早々お気楽ではいられないはずだ。

 【台湾の声】より転載

【中国の野望】「琉球群島は古来より中国の領土!」 JSN


琉球独立プロパガンダは、新聞の記事だけではなく、中国内のネットでは様々なイメージ動画も出回っています。今回詳記する動画は、沖縄の文化を紹介するようなきれいな動画なのですが、「琉球群島は古来より中国の領土!」というメッセージが強くこめられたものです。
 動画をみれない方のために、簡単に紹介説明します。

<琉球独立プロパガンダ動画:「琉球群島は古来より中国の領土!」>
http://www.youtube.com/watch?v=wVTSSD8Anxo&feature=player_embedded

 琉球列島の地図の上に「琉球王国」と表記された地図が現れます。そして、沖縄本島の地図が表示され、その上に次の大きなテロップが流れます。「琉球列島は、古くから中国の領土である。次に中国の古地図の上に「中国の隋朝は、琉球王国に対して行政管轄を実施していた。」と説明されます。
 その後、古代琉球王国の身分の高そうな人々のモノクロ写真、琉球王の絵が移され、次に首里城のきれいな写真がBGNとともに移されてきます。その後、沖縄観光スポットが紹介されていくのですが、最初に、「琉球王国は中国のものだ!」というメッセージがあったので、
ここで見る首里城や観光地は全て、中国のもののような錯覚に陥ってしまいます。
 中国国内で流すプロパガンダとしては、実に非常に良くできています。
 このようなプロパガンダが中国に広がり、危険な状態になっているという事を、日本国民は早く知るべきです。                          (JSN代表 仲村覚)

JSN■中国の琉球群島(琉球は古来より中国の領土!)


自衛隊は暴力装置 それがどうした?

2010年11月18日 13時56分12秒 | 政治
 きょうの参議院予算委員会質疑で、仙谷官房長官が「自衛隊は暴力装置」と言及して、その後謝罪、いったん収まったかに見えた。関連質問で丸川珠代が出るに及んで、再発火。

 ウィキペディアで「暴力」を引くと、暴力装置について次のように書かれている。

「暴力を統制するためにはより強力な暴力、すなわち組織化された暴力(Organized violence)が社会の中で準備されなければならない。軍隊、警察がこれにあたり、社会学者のマックス・ウェーバーはこれらを権力の根本にある暴力装置と位置づけた。」

 そう、これはマックス・ウェーバーの言葉。仙谷が使うとおぞましい響きになるが、政治学や社会学では常識、イロハの言葉なのだ。東大を出ている仙谷や丸川は、この語源を知らぬはずはない。こんな言葉だけで「問責決議」を出すなどというのは、時間の無駄だ。

 菅首相は就任時に「私は(東工大で)現実主義政治学者である永井陽之助先生の教え子」だったというエピソードを披露した。本当に永井陽之助先生に私淑したのであれば、「暴力装置」の意味ぐらいは知らぬはずはない。いつもは、人を貶めるために、あの手この手の言葉を使う菅が、「永井先生の授業で、マックス・ウェーバーの言葉だと聴きました」とか言えば、それでこんな話はお終いだったはず。 決して矢面に立とうとしない菅直人の狡猾さと胡散臭さを改めて感じる。

 国会質疑にあきれ果てた私は、敢えて、次のように言っておこう。

 自衛隊も海保も警察も、すべて暴力装置! それがどうした?
 
 まあ、日本社会党出身の「法匪」である仙谷が言うから、かくも紛糾するのは、分かるけれども…・。
 でも、現下の状況を見れば、こんな足の引っ張り合いは止めて政府は「暴力装置」の増強に努めるべきだろう。 特に閣諸島には、もっと多くの「暴力装置」が必要とされているのですよ、菅サン!

歴史学から見た「ひとつの中国」のウソ

2010年11月18日 10時15分01秒 | 歴史

 先日、大学の授業が終わった後、S教授(歴史学・国際関係史)と立ち話をする機会があった。
 団塊の世代に属する教授は、清朝期の歴史研究の第一人者、学生時代は「新中国」「人民中国」へのシンパシーがあって、この分野に進まれたようだ。その教授が現在、危機感に駆られていることがあるという。それは、満州の歴史についてだ。教授が研究生活を始めた頃、「満州」の歴史を勉強しようとしても、そんな分野には手をつけてはいけないという雰囲気があったという。私もそういう時代の雰囲気は覚えている。

 学問研究が自由なはずの日本で、「満州 」史の研究が憚られたのは、もちろん、「満州国」の問題があったからだが、その一方で、中国が「満州国」を「偽満州国」と断罪し、一切の歴史文書を封印したことも大きかった。日本では「満州」は旧満州あるいは中国東北部と言い換えられ、「満州国」という言葉は、括弧書きでなければ使用できなかった。

 だが今、S教授は、満州は「中華民国」が成立するまでは漢民族の土地ではなかったにもかかわらず、今や本来「中国の土地」だとされてしまった、さらに「中華人民共和国」建国以来の60年の歴史の中で、歴史が捏造されてしまったと話された。毛沢東の「人民中国」は、「中国はひとつ」というスローガンのもと、チベット、ウイグル、内モンゴルなど、少数民族の地域を軍事占領し、漢民族支配を強めてきた。文化大革命以前、満州人の人口は二千万人と言われたが、最近の調査ではわずか二万人となった。虐殺されたり、満州族の言語文化を根こそぎ奪われ、満州人としてのアイデンティティを奪われた結果が、この数字に表れている。満州と満州人は、文字どおり歴史から消え去った…。

 満州が満州人の土地であったとすれば、日本がでっち上げたとされる「満州国」に対する見方も変わってくる。日本人が陥っている自虐史観も幾分は弱まるかも知れない。少し前までこのようなことを言えば、「右翼的」「非常識」と罵られるのが落ちだった。中共(=中国共産党)は、日本帝国主義を打倒し、「満州」を解放したというのが一般的な史観だったからだ。だが今、歴史学界では、「ひとつの中国」というイデオロギーから解き放されて、満州の歴史を見直そうという動きが出ている。平野聡著「清帝国とチベット問題」(名大出版会 2004年)は、その代表例だ。

 広く知られた本についても、意外な展開がある。岩波文庫所収の「紫禁城の黄昏」は、清朝最後の皇帝・溥儀について書かれた名著とされる。だが、この本は完訳本ではなかった。原書は全二六章あるが、第一章から第一〇章まで、及び第一六章が、岩波文庫版には翻訳されていないのだ。2005年になってようやく完訳本が出された。(下記参照)
 この完訳本の中で、監修者の渡部昇一氏が次のように記している。

「…この文庫本(岩波文庫版)は、原著の第一章から第十章までと第十六章を全部省略しているのだ。その理由として訳者たちは”主観的な色彩の強い前史的部分”だからだという。この部分のどこが主観的というのか。清朝を建国したのが満州族であることの、どこが主観的なのか。第十六章は満洲人の王朝の皇帝が、父祖の地に戻る可能性について、当時どのような報道や、記録があったかの第一級史料である。」(完訳本 p.9 監修者まえがき 下線・渡部)

 つまり、岩波書店と文庫の訳者は、清朝皇帝を退位した溥儀が、祖父の地である満州に帰って満州国の皇帝となる可能性に言及した部分を故意に削除しているのだ。要するにそれは、「中国はひとつ」であり、満州は中華人民共和国に属する地域だというイデオロギーに依拠しているからである。岩波という日本を代表する「良心的出版社」は、読者には肝心な部分を「ませない」という”配慮”をしてくださったのだ。何やら「尖閣ビデオ」は公開しない(国民には見せない)とする民主党政権そっくりではないか。
 
 
(「完訳・紫禁城の黄昏」 R.F.ジョンストン著 中山理訳 渡部昇一監修 詳伝社 2005年)

 上述の平野聡氏もまた、清朝の統治構造を分析することによって、「ひとつの中国」の幻想を打破して見せてくれた。
 チベットまで高速鉄道が引かれ、チベットやウイグルの少数民族に対し普通話(漢語)の強制が始まるなど、漢民族による少数民族支配がますます強まるなか、「ひとつの中国」が漢民族によって作られた、「中華帝国」再興を企てるイデオロギーなのだという事実を認識しておくことは重要だ。

 中国史を考える場合、漢民族の歴史だけでなく、少数民族の歴史も視野に入れなければならない。膨大な史料は、素人が口を挟めないほどだが、例えば、モンゴル史については、宮脇淳子氏の分かりやすい映像がある。

宮脇淳子「世界史はモンゴル帝国から始まった」#01 1


キリスト教が近代東アジアにのこしたもの

2010年11月17日 11時17分40秒 | 歴史
 S先生の授業を聴きに大学に行く。午前10時に自転車で出かけたが、もう手袋がないと寒く感じる。
 大学祭が今週末にあるからだろうか、今日の授業には7名しか学生が来なかった。ジジババは5人全員が出席していたので、どこかの教養講座かと見間違う雰囲気が漂った。

 だが、S教授は一切手抜きナシ。毎回、自分で作成したレジュメと史料を配布する。ボードには必ず地図を書き、歴史的経緯と地理的関係を総合的に説明する。これは本当にありがたい。
 きょうのテーマは、カール・ギュッツラフという人。19世紀半ば、東アジア全域で活躍したプロテスタントの宣教師。当時、清朝政府が「国禁」としていたキリスト教の布教を進めると同時に、英国政府の通訳として、アヘン戦争にも深く関わった人物だ。私自身、かつて中国に暮らし、同じような経歴を持つ外国人と関わりがあっただけに、その生涯を興味津々の思いで聴いた。

  帰りは弁当屋で中華風弁当を買い、近くの丘の一番高いところで食べる。日差しが強く、意外にも寒くはなかった。空を眺めながら、とりとめもなくキリスト教がアジアにもたらした禍福を考えたりした。私の親族には、キリスト教の熱心な信者がいたが、その生涯は決して幸せなものではなかったことも…。


(台湾・台南の馬祖廟)

 澎湖諸島にいたとき、街のあちこちに馬祖を祀る廟を見た。馬祖は福建省出身の海洋民が信仰する神。彼らが足跡を残した、シンガポールから天津までの海岸地域に広く見られる。台湾では、淡水や台南にも大きな廟がある。澎湖諸島では、この馬祖廟を研究している真面目な日本人女子大生に出会った。 果たして、彼女は確かな研究成果を得たのだろうか…。

 これまでの自分を考えると、特に宗教に突き動かされたことはない。今の私には、一神教ではなく、より穏和な馬祖のような民間宗教の方が心安まる思いがする。