早起きして、特急列車に乗り込み、松本まで。松本城のあたりを散策してきた。
きょう(30日)の気温は31度超、夏みたいな陽気だったが、吹く風は爽やか。遠くに残雪をいただく峰々と、城のコントラストが絶妙だった。
先日、耐震度不足が報道された松本城。耐震工事をすることになったら、当分の間、天守閣参観は中止になるだろうから、今のうちに登っておこうかという気持ちもあった。
天守閣に登る階段はかなり険しい。きょうは2万2千歩あるいたので、かなりの疲労感。
「安倍叩き」が社命であるかのようなTBSが、きょう、前川喜平・前文部科学事務次官をラジオ番組に生出演させた。この音声は早速YouTubeにUPされたので、興味のある方はお早めに。(下記に貼付)
この「デイキャッチ」という番組、民主党政権時代には、霞が関の官僚を散々と揶揄し、コケにしていた。荒川強啓という暗愚のMCは「霞が関のノーパンしゃぶしゃぶ役人めが…」というような物言いをしていたのに、きょうは畏まって前川の話を聴き、「政治主導」の流れの中で、行政が大変な目に遭っているというような印象操作に懸命だった。反自民のためには、これまで目の敵にしていた霞が関官僚を持ち上げる。TBSの二重基準(ダブルスタンダード)がよくわかった。
今日もうひとつの驚きは、元TBSワシントン支局長で、信念を貫いて韓国軍の慰安婦報道をした山口敬之氏が、レイプの容疑で、相手女性から検察審査会に提訴されたというニュースだ。
前川喜平氏は歌舞伎町のクラブに出入りし、援助交際疑惑さえあるのに、それは貧困女性の「実態調査」だと言い募り、TBS側もこれに厳しく追及することはしない。
女性問題をめぐる、この明暗。TBSを筆頭に「安倍叩き」に精を出すマスメディアは、もし、歌舞伎町のキャバクラ嬢が「M氏との一夜」を週刊誌にでも書いたら、どうするつもりなのか。早晩、それが現実になると思うのだが…。
週刊新潮・山口敬之氏準強姦報道…被害訴える女性が会見「捜査に不審な点あった」
2015年4月に元TBS記者のジャーナリスト・山口敬之氏から準強姦被害に遭ったという女性・詩織さん(28)が5月29日、検察の不起訴処分を不服として検察審査会に審査を申し立てた。申し立て後に司法記者クラブで記者会見を開いた詩織さんは、「結果が私にとって受け入れられるものではなかった。捜査で不審に思う点もあった」と不服申し立ての理由を話した。この一件は、週刊新潮で報じられ、大きな話題となっている。
詩織さんや代理人弁護士らによると、詩織さんは2015年4月3日に山口氏と面会し、翌朝レイプの被害に遭ったと気づいた。4月30日には高輪署で告発状が受理されたが、6月8日に山口氏を逮捕しようと空港に行った捜査員から「上からの指示で逮捕できなかった」と連絡があった。結局、8月26日に書類送検されたが、翌年の2016年7月22日に代理人弁護士を通じて、嫌疑不十分のため不起訴処分となったことを伝えられた。
「被害者女性と言われることが嫌だった。また取り調べ中も被害者らしく振る舞いなさいと言われたが、被害者が悲しい、弱い、隠れなきゃいけないという状態にあることに疑問を感じた」。記者会見には下の名前と顔を出して臨んだ。
詩織さんは検察から、「準強姦罪の場合、第三者の目撃やビデオなど直接的な証拠がないと(起訴が)難しい」と言われたという。これに対し代理人の西廣陽子弁護士は、「目撃証言やビデオがないと難しいというのはありえない。準強姦罪の場合、否認事件でも起訴されて有罪になったケースはたくさんある」と極めて不適切であると指摘した。
一方、山口氏は5月10日、自身のフェイスブックで、「私は法に触れる事は一切していない」「当局の厳正な調査の結果、違法な行為がなかったという最終的な結論が出ている」などと、週刊新潮の報道に反論している。
先日、関西ローカルのTV番組「そこまで言って委員会」に菅直人が出演。原発事故の対応について、厚かましく強引な自己弁護を繰り返していた。福島第一原子力発電所(福一)に何故、総理自らが出かけたのかという質問に対し、経産省の副大臣は経済学部出身で原子力のことが分からないから、(物理が分かる)私が出かけたと言い張った。また、経産大臣だった海江田万里については、経産省の言い分を鵜呑みにするだけの無能な男だと言外に匂わせた。
東京工大理学部物理学科卒という”輝かしい学歴”に自信をお持ちのようで、「生まれ変わったら何になりたいか」というバラエティ番組的な質問に対しては、作り笑いをしながら、「ノーベル物理学賞」を取りたい、と噴飯ものの回答をしている。
これは、菅直人と福一に同行した原子力規制委員会委員長 班目春樹氏の手による漫画だが、菅直人(右側の顔が描かれていない男)は「東工大の〇〇こぼれだったっけ」と班目(左側)に言われている。〇〇にはいるのは、もちろん「落ち」なのだが。
東京には放送されていないTV番組に出て、今なお自己弁護、自己正当化を図る菅直人。東京でもYouTubeで見られていると知って驚いたのだろうか、当該映像はクレームにより早々に消去されたようだ。
何にしても、こんな愚者が大震災・原発事故時に首相で、たまたま「物理学の専門家」だと思い込んでいたところに、日本の不運があると言えるのではないか。東工大より偏差値が15低くても、己を知り、足らざる部分は優秀な補佐役に任せるというような首相の方がずっと安心できるということだ。
「朝鮮総督府官吏 最後の証言」(西川清 述 「桜の花出版」編集部編 2014.8)を読む。
証言者である元・朝鮮総督府官吏・西川清氏は、本書が出版された時点で99歳だった。今もご健在なのだろうか。
本書の内容に沿っていると思われる西川氏の証言は、幸い、映像でも見ることができる。(下記参照)
西川氏は、本書の中で、「従軍慰安婦」は絶対に存在しなかったということを強調し、日本統治下朝鮮における朝鮮総督府の組織・機能、官吏の役割、郡役所における仕事、日本人の朝鮮人の関係などを詳述している。日本統治時代の朝鮮についてわからない点があれば、「朝鮮は戦場ではない」「行政の幹部に朝鮮人がいる」という二点に留意してほしいと、西川氏は指摘する。(本書 p.99)
前書きに相当する「取材記」には次のような一文がある。
「従軍慰安婦問題などは記憶が鮮明なはずの終戦直後には話題にすらならなかった。何故なら当時は実態を知っていた人が日韓で数多くおり、強制連行などが嘘であことがすぐに分かってしまうからである。初代大統領の李承晩や日韓国交正常化時の朴正煕・元大統領も問題にしていない。この事実が何より真実を雄弁に語っている。」(p.7)
本書における西川氏の証言は、実体験に基づいて、その真実を語っている。戦争体験者が激減した現在、このような証言は大事に語り継がれるべきだろう。
私自身、朝鮮半島にはさしたる関心もなかったのだが、台湾の歴史に興味を持つにつれ、台湾総督府の統治が近代的合理主義(科学技術を尊重する合理主義)、法治主義に基づく、真摯な統治だったことを知った。台湾総督府がそうであれば、朝鮮総督府が正反対のことをやったなどとは、到底考えられない。そこで本書を読んで、改めて朝鮮近代化に果たした朝鮮総督府(すなわち日本)の役割を認識した。
なお、本書のシリーズには、NHKスペシャル「アジアの”一等国”」でインタビューを受け、その発言の一部を都合よく切り貼りされたとして、NHKを名誉棄損で訴えた柯徳三氏(台湾日本語世代の医師)の自伝も入っているので、本書の内容も十分に信頼に足ると考えられる。本書を「朝日」の読者にもぜひ読んでいただきたい。
思い立って、久しぶりに高尾山へ。
19日はいい天気だったが、平日でもあるので、それほど混んでいないだろうと思ったのが大間違い。ケーブルカーの駅には登山姿の中高年が並んでいて、後ろからは外国人と思われる人たちがやってくる。
ケーブルカーの中で四人連れが中国語を話すのを聴いて、外国人観光客が増えているというニュースを実感。ミシュラン・ガイドの効果は絶大なのか。
ケーブルカーを降りて山頂までは、徒歩で約40分。薬王院への参道は、巨木に囲まれて荘厳な雰囲気。新緑がまぶしい。
階段が多いのには辟易としたが、ようやく山頂へ。ここで驚いたのは、幼稚園児や小学生の遠足姿が多いこと。広場の半分以上は、集合した子どもたちで占められていた。
さらに、若者の多くが外国人なのに気づく。ほとんどが中国系の人たちだ。台湾人の中国語(華語)は少し聞き分けられるのだが、それらしき発音は聴かれなかったので、大陸の中国人だと思われた。
日本人の中高年登山者もかなりの数がいたが、ほとんどがグループ。私はたったひとりで、山頂広場にいて、極めて居心地が悪い。突然、思い立ったのが、この大勢の人たちが一斉にケーブルカーに殺到したら、大変な混雑になるのではないか…と。
そこで、あわただしく下山。約一万歩を歩いた。
ウェルナー・ミューラー(Werner Müller 1920-98)は、ドイツのバンド・リーダー、アレンジャー(編曲者)。1950年代後半、リカルド・サントスの名義でリリースした「真珠採りのタンゴ」が大ヒット、「Holiday In Japan」など「ホリディ・イン~」シリーズのアルバム(LP)も一世を風靡した。
「ムード音楽」「イージーリスニング音楽」が死語となり、往年の愛好者がますます高齢化する中で、この春、ワーナーミュージック・ジャパンが、このウェルナー・ミューラーのオリジナル・アルバムを最新リマスタリングでCDリリースした。
先日、そのうちの二枚を購入、聴いてみた。既出のVocalion盤(英国)と比べると、音質が圧倒的に優れている。ワーナー・ジャパンよ、よくぞリリースしてくれた!というのが、率直な感想。
おそらく、全国で千枚売れるかどうかのCDだろうから、今回、見逃したら、二度と入手できないのかも知れない。興味ある方は、ぜひ、チェックしていただきたい。
「センチメンタル・ジャーニー Sentimental Journey」(1977年録音)
M-1I'm In The Mood For Love / 恋の気分に | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-2I've Got My Love To Keep Me Warm / 恋に寒さを忘れ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-3Moonlight Serenade / ムーンライト・セレナーデ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-4At Last / アット・ラスト | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-5Mood Indigo / ムード・インディゴ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-6Begin The Beguine / ビギン・ザ・ビギン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-7Marie / マリー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-8Song Of India / インドの唄 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-9Satin Doll / サテン・ドール | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M-10Sentimental Journey / センチメンタル・ジャーニー 「トップ・ヒッツ・イン・カラー Top Hits in color」(1960年録音)
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久しぶりに横浜。
正午に友人二人と待ち合わせて、中華街でランチ。
食事後、山下公園の船乗り場からシーバス(Sea Bass)で赤レンガ倉庫へ。
大桟橋には、クルーズ船「飛鳥Ⅱ」が停泊中、海上保安庁の桟橋には「あきつしま」も泊まっていて、ラッキーだった。
ついでに(と言ってはいけないのかも)、海上保安庁の「北朝鮮工作船展示館」も見学。自爆した北朝鮮工作船の生々しい残骸を見て、「お花畑」にいる我々もしばし目を覚まされた思いだった。
海上保安庁「北朝鮮工作船展示館」
赤煉瓦倉庫のカフェで一服。
さらに、「横浜三塔」で有名な三つの建築、横浜税関、神奈川県庁、横浜市開港記念館を眺めながら散歩。
横浜市開港記念館
四時間弱の横浜散歩。なかなか密度が高くて、友人にも好評だった。
2013年11月10日の本ブログでは、古田博司・筑波大教授の「正論」寄稿論文を採りあげた。韓国という国が「棚ぼた式」に独立したという事実は、TV番組で池上彰氏も指摘していて、ネット空間では「よくぞ言った」という声が多いようだ。
朴槿恵があのような命運を辿り、文在寅というポピュリストが新大統領になるという国家の本質がどこにあるのか、この古田論文は、鮮やかに浮き彫りにしてくれる。
ある局面ごとに韓国情勢を”読み解く”解説者は数多いるが、古田氏のように本質を衝く議論はほとんど見られない。
ということで、ここに再掲させていただく。
「棚ぼた式独立」の傷うずく韓国 筑波大学大学院教授・古田博司 2013.11.8 03:05 [正論]
つい最近まで日本人の多くが、日本が植民地時代に悪いことをしたので韓国人が怒り続けるのも無理はないと思っていた。左派メディアもこの基本線で報道をしていた。どうも違うようだ、とようやく気づき始めたのが今である。
≪「戦争勝利」抜きの劣等感≫
韓国の反日は、日本が何をしようがしまいが激化していく。領土問題では奪われた方が騒ぐのが普通だが、奪った方が大騒ぎしている。李明博前大統領は「聖地」に降り立ち、日本を侮辱する大見得(おおみえ)を切った。いくら謝罪しても無駄なことは、朴槿恵大統領が「被害者と加害者の関係は千年変わらない」と宣言し明らかになった。
盗んだ仏像の返還拒否、条約破りの高裁判決、慰安婦像設置など米国での反日活動、靖国神社に対する狼藉(ろうぜき)と放火未遂、「原爆は神の罰」の新聞報道、朴氏の米国反日行脚、東京五輪開催決定間際の汚染水問題に伴う日本水産物禁輸処置と、挙げればきりがない。
全国民が集団催眠にかかったように反日にいそしむ姿は異常を超えて戯画的ですらある。では問題の核心はどこにあるのか。日本の贖罪(しょくざい)や償いとは一切関係ない。
それはひとえに韓国が独立戦争で勝ち取った国でないという韓国人自らの「脛(すね)の大傷」にある。米軍進駐により棚ぼた式に独立を得た韓国には、そもそも国家の正当性というものがないのである。
その正当性をひねり出し、脛の傷に絆創膏(ばんそうこう)を貼る必要があった。韓国の歴史認識という「正しさ」の捏造(ねつぞう)である。韓国のいわゆる民族主義観は次の4点から成る。
(1)高度な文明国だった朝鮮が野蛮人とみなされていた日本人に侵略され侮辱された(2)朝鮮統治における「改善」は、朝鮮人を効率的に搾取し支配し同化するため日本が朝鮮近代化を必要としたにすぎない(3)統治時代、朝鮮人民による解放闘争が継続的に行われた(4)日本人が朝鮮人に対する非人道的方策を推し進め一方的かつ高圧的に臨んだため、抵抗運動は活発化し同化政策は失敗した-である。
≪外では崩れた民族主義史観≫
今日では、韓国の経済史学者、修正主義史観の米学者、日本の地道な少数の学者たちの努力によって、韓国の民族主義史観は韓国以外の地ではすでに崩れている。
まず李氏朝鮮に高度な文明などなかった。李朝五百年は中国から学んだ朱子学の儒礼の実践、消化に費やされ、経世済民を思わぬ李朝政権により朝鮮は貧窮に閉ざされていた。日韓の保護条約は高宗王が大臣5人に丸投げして生まれた。「そちたち良きにはからえ」と王が言った史料が3カ所から出ている。よって不法ではない。不法なら時の列強がそれを盾にたちまち襲いかかったことだろう。
収奪史観は日本のマルクス主義者たちが教えた方法である。が、貧窮の朝鮮には収奪するものがそもそもなかった。インカ帝国のように金でも採れれば収奪しようもあったろうが、何もなかったので他の植民地支配のように過酷にはなり得なかった。労働を知らない彼らにその価値や意義から教えなければならなかったことが日本による「改善」其(そ)の一であった。
別に私は韓国が憎くて書いているのではない。このままでは日本の植民地統治が世界一残酷だったと教えられ、テロリストや爆弾魔を解放運動の雄だと刷り込まれた韓国の若者が、海を渡り過激な行動に走る危険性があると指摘せざるを得ないから書くのである。
植民地統治は一応の成功を収めた。巨額の投資が行われ、朝鮮は年々経済成長し、近代教育は一般化し、1945年以降の教育制度の前提を成した。コメを収奪する必要もさらさらなかった。年々豊かにとれるコメは、民法で保証された農民の土地で収穫され、経済原理により日本に輸出された。
≪せめては日本も他山の石に≫
軍が直接、暴力的に農村から女性を連行した事実を裏づける公文書は発見されていない。都市では戦後の企業を立ち上げる有能な経営者が総督府や銀行と協力し、民族資本家として育っていった。
だが、これらが実証されたからといって韓国の民族主義史観が放棄される兆しは残念ながらない。それを認めれば、国家の正当性が崩れてしまうからである。したがって韓国人の考えは変わらない。それどころか、目や耳をふさぐ集団催眠状態が続いて、日本人が怒っていることにも気づくまい。
加えて、韓国人は日本は地震・津波・原発事故でもう落ち目だと信じ、代わりに中国が助けてくれると思い込んでいる。戦後約70年間、38度線で韓国が島化し、中国に直接国境で触れることがなかった幸いに思い至らないからだ。
解決策はもはやない。植民地統治が合法的に自然に始まり、独立戦争のないまま米軍の進駐で自然に終わったという、朝鮮近代化の真実を韓国人が認めることはあり得ないだろう。近代国家が国家理性に傷を持つとは、かくも大きな結果をもたらすのである。一国の指導者が国内に行けない所があるという、わが国の靖国神社問題も国家理性の傷であり、韓国をもって他山の石となすべきだろう。(ふるた ひろし)
5月11日、「報道ステーション」が次のようなパネルを提示して、視聴者に「共謀罪」反対を強く印象付けた。
このパネルを見て連想したのが、次の写真。
中国の「プロレタリア文化大革命」(1966-76)時によく見られた光景。紅衛兵という名の暴徒が中共(=中国共産党)幹部をつるし上げ、「反革命」の罪状を胆白(白状)させようとしている。
おそらくテレ朝のディレクターは、安倍首相ら三人に三角帽子をかぶせて、「共謀罪」を企む犯人として糾弾したいのだろう。実に卑劣な印象操作。自民、公明、維新の三党関係者がよく黙っていると思う。
早朝、ある民放ラジオニュースを聴いて驚いた。なにしろ、次のような内容だったから。
- 2017/5/13 1:52 日本経済新聞 【ジュネーブ=共同】国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会は12日、韓国に対する審査報告書を発表し、従軍慰安婦問題を巡る2015年の日韓合意について「被害者への補償や名誉回復、再発防止策が十分とはいえない」と指摘、両国政府に合意見直しを勧告した。
報告書は、両国政府は被害者への補償と名誉回復が行われるようにすべきだと強調した。
ニュースでは「これは法的拘束力はない」と補足していたが、やっぱり、この時期に何故こんなニュースがという疑念は拭い去れない。韓国の文大統領は、早速、この「見直し勧告」に飛びついて、日本政府にゆさぶりをかけるに違いない。一方、日本国内では、「朝日新聞」が自社の「従軍慰安婦捏造報道」をめぐる「汚名挽回」のために、渡りに船とばかりにこれを利用することだろう。
所詮、外交、国際政治とはこんなものなのかも知れないが、「お花畑」の日本国住民には、理解を超えた話でもある。そんな私たちにしてしまったのは、もしかして日本国憲法第九条ではないのか。いや、間違いなくそうだと思う。
昨日(11日)、友人と一緒に由比(静岡市)まで出かけてきた。由比といえば、桜エビが獲れる唯一の漁港。桜エビ漁は、春秋、期限を区切って行われているので、その時期を逃せば、新鮮なものには巡り会えない。
今年の春漁は、来月上旬で終わるので、連休明けの週日がまたとないチャンスだと思った。電車を乗り継いで、約三時間。緑が目に染みるJR由比駅に降り立つと、ホームの階段からは、残雪をいただいた富士山が見える。
由比駅の架橋から見た富士山
目指すのは、由比漁協直営の「浜のかきあげや」。旧東海道を歩いて10数分、海岸の方へ降りると、ほどなく浜小屋のような店舗が見える。正午前だったが、大勢の人が並んでいる。10分ほど待って、桜エビとシラスの釜揚げがご飯の上に載った「由比丼」とかき揚げとみそ汁がセットになった「由比丼セット」を注文。これで千円。新鮮かつ文句なしの美味しさだった。
「浜のかきあげや」の由比丼セット(千円)
にぎわう「浜のかきあげや」
桜エビ料理に満喫した後は、由比本陣公園へ。その中にある「御幸亭」で一休み。明治天皇が休憩したという由来の御幸亭は、20年ほど前に復元されたというが、前庭の池の部分は、昔からのまま。
「由比本陣」御幸亭
由比本陣の正門前にある「正雪紺屋(しょうせつこうや)」は、江戸時代の軍学者・由比正雪の生家。江戸時代から伝わる家屋で、中には染め物関係の伝統工具などが展示されていて、桜エビを形どった、可愛いらしい染物(手ぬぐいなど)が販売されている。
由比本陣の正門から見た「正雪紺屋」
「正雪紺屋」に展示された伝統的染め物用具
「正雪紺屋」の染め物(手ぬぐい)可愛い桜エビがデザインされている
「正雪紺屋」では、個人的にも歴史の不思議なめぐりあわせを感じた。
初夏の心地よい一日、最高の散歩だった。
さきほど、トランプ大統領が北朝鮮の独裁者・金正恩を「 pretty smart cookie」(かなり利口な奴)と評したというニュースを聴いた。
この言葉には、ある種の人種偏見、侮蔑のニュアンスが感じられる。地球の東の果て(極東)の小国が、分不相応にも世界の超大国・米国に核兵器を手に盾衝こうとしている。金正恩、生意気な小僧めということだろうか。
この光景にデジャブ感を覚えるのは私だけか?もちろん、戦後生まれの私だが、今の北朝鮮はABCD包囲網によって対米戦争に踏み切らざるをえなかった日本とそっくりではないか、と思えてならない。東西冷戦の終結によって取り残された北朝鮮は、マルクス主義の建前さえかなぐり捨て、金一族を仰ぎ奉る金王朝に変貌した。世襲の金一族が「現人神」として君臨し、人民を愚民化した結果が、現在の「強盛大国」と言えるのだろう。
アジアの片隅の世襲の独裁者が、白人が支配する世界秩序に戦いを挑む。これはまさに、大日本帝国がたどった道と同じではないのか。天皇は独裁者ではない、と反論する向きも多いと思うが、欧米人には、昭和天皇は今なおヒトラーと同列の独裁者として記憶されているはずだ。友人のドイツ人は、天皇制の意味が分からないと首をかしげる。
大日本帝国が三代目の昭和天皇で滅びたのと同様に、金王朝の命運も風前の灯だろう。世襲の金正恩がまともな政治判断、政策決定などできるはずもないから、「皇祖皇統」を守るためと称して、日本に対して自爆テロ的核攻撃をしかける可能性もないわけではない。
世界の大半の人々は、おそらく極東の世襲国家のことなど理解不能なのだろう。北朝鮮も日本のことも…。われわれが北朝鮮を見下し、あざ笑うほどには、両国は異なってはいない。グローバルに見れば、むしろ似た者同士なことを忘れるべきではないだろう。