澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

またNHKが媚中番組を放送か 「歴史から消された兵士たち~中国「抗日老兵」の歳月」

2010年05月28日 14時03分14秒 | マスメディア
 来る6月5日、NHK BSHi TVで「歴史から消された兵士たち~中国「抗日老兵」の歳月~」という番組※が放送される。

 さも重厚な歴史番組のようだが、実はそうではない。何故、NHKが今頃こんなテーマの番組を作ったのか、下記の産経新聞記事を読めば容易に了解できる。「中台合作」を進める中国では、抗日の「国民党兵士」でさえ、民族の英雄だとして賞賛され始めたのだ。「反日」を強調して「中華民族」の団結を謳う。これは台湾の国民党支持者に対する懐柔策なのだが、NHKはこの中国の方針に忠実に従って、こういうTV番組を作成したのだろうか。 NHKは、この番組について次のように紹介している。まるで中共政権の御用放送局であるかのようなこの説明を看過するわけにはいかない。
 「近年、中国と台湾の関係改善が模索されるなか、改革開放後に育った若い世代を中心に自らの国の歴史を見つめる機運が高まり、忘れられていた“抗日老兵”が注目されるようになりました。若者たちは「自らの目で歴史を見直そう」とインターネットを使い、それまで未知の存在だった“抗日老兵”の情報を集め、老兵に経済的援助を呼びかけるとともに、聞き取り調査を繰り広げています。」
  
 この説明では、若者達が自発的に「自らの目で歴史を見直そう」しているそうだが、NHKは何故こうした「気運」が盛り上がっているのかを分析さえしていない。中共一党独裁政権のもとでは言論の自由などないのだから、こうした「気運」の裏に何があるのか考えるのがジャーナリストの使命というものだろう。中台交流には、「反日」意識の醸成が必要だと中共当局が考えるのは、私にさえ分かることなのだ。

 「アジアの”一等国”」問題で明らかなように、NHKは放送内規に、①日本と台湾の歴史的絆には触れない(触れるとすれば、日本軍国主義批判に限定する)、②中国はひとつであり、台湾は中国の一部であると謳っていると思われる。
 その証拠はいくつもある。例えば、先日、沖縄の歌手・中(あたり)孝介が、「金曜バラエティ」に出演して、台湾映画「海角七号」の挿入歌となっている「野バラ」を歌った。彼は、この映画に出演しているのだ。だが、NHKのアナウンサーは、中孝介が「海角七号」について語るのを許さなかった。また、「海角七号」に主演した田中千絵は、NHK「海外ネットワーク」(5月8日)に出演したが、このときも司会者(NHKアナウンサー)は「海角七号」についてはほとんど触れずに、「中国語」ができて、「中国」で活躍をしている女優として彼女を紹介した。この時点では、台湾映画史上最大のヒット作となった「海角七号」の日本上映はすでに終わっていたので、NHKは「安心して」田中を出演させたとも解釈できる。「安心して」というのは、中国当局からのクレームがこないだろうという意味だ。さらに、先日放送された「世界ふれあい街歩き 台南」では、日本と台湾の歴史的絆を連想させる事物は一切カットされていた。あれほど、親日的な台南で、首を傾げるような番組が制作されたのだ。
 6月5日に放送されるこの番組は、上記のようなやり方で放送されるのだろうか。だとすれば、日本と台湾の友好関係に水を差し、中国の反日教育を手助けするという、中国にとってまさに”一石二鳥”の番組になるはずだ。

 興味のある方は、注意深く見て欲しい。 

※  http://<WBR>www.nhk<WBR>.or.jp/<WBR>bs/hvsp<WBR>/

【NHKの番組紹介から抜粋】
ハイビジョン特集 歴史から消された兵士たち ~中国「抗日老兵」の歳月~
BShi 6月5日(土) 午後8:30~10:00
太平洋戦争末期の1944年、連合軍の中国部隊・蒋介石率いる国民党軍が、北部ビルマでの戦いで激戦の末に日本軍を破りました。その後、国共内戦を経て中華人民共和国が成立すると、抗日戦争は八路軍の功績とされ、ビルマ戦線で勝利した国民党軍の存在は歴史から抹消されてしまいました。近年、中国と台湾の関係改善が模索されるなか、改革開放後に育った若い世代を中心に自らの国の歴史を見つめる機運が高まり、忘れられていた“抗日老兵”が注目されるようになりました。
若者たちは「自らの目で歴史を見直そう」とインターネットを使い、それまで未知の存在だった“抗日老兵”の情報を集め、老兵に経済的援助を呼びかけるとともに、聞き取り調査を繰り広げています。
老兵が体験した戦争と戦後とはどのようなものだったのか。若者たちは、老兵の言葉から何を学ぼうとしているのか。若者たちと老兵との対話を通じて、知られざる中国現代史の一面を掘り起こします。


【産経新聞2009.12.30付】
南京にまた抗日記念館 国民党軍の“功績”に異例の評価

中国空軍駆逐司令との肩書の高志航の銅像の胸と帽子の徽章には国民党の党章「青天白日」がくっきり(河崎真澄撮影) 中国江蘇省の南京市で南京大虐殺記念館の大幅拡張に続き、抗日戦で戦死したパイロットらをまつる「南京抗日航空烈士記念館」が新たに開館した。1937年に始まった日中戦争で中国共産党と中国国民党が共闘した「第2次国共合作」を意識し、蒋介石が率いた国民党軍の兵士の犠牲を悼む展示が目立つ。中台急接近を反映してか、国民党の党章や中華民国時代の国旗も資料として展示するなど、抗日における国民党の“功績”を評価する異例の記念館になっている。(南京 河崎真澄)

 記念館は江蘇省と南京市が内外から寄付を集め、総工費4千万元(約5億2千万円)をかけて今年9月に開館した。孫文の墓地「中山陵」がある市内の紫金山の北側で、約4千平方メートルの敷地に4つの展示室と野外展示施設をもつ。航空烈士共同墓地と合わせて「国際抗日航空烈士公園」と名付けている。

 49年の新中国成立以前の中華民国時代に起きた日中戦争時の「空の犠牲者」をまつる中で、国民党兵の戦死者を多数展示している。野外展示には、中国に飛来した日本軍機を初撃墜したという中国空軍駆逐司令との肩書の高志航の銅像が建てられているが、銅像の軍服や帽子には国民党章の「青天白日」がくっきり刻まれていた。

また、日本軍との空中戦で戦死した国民党軍パイロット林木鎮の写真や軍人手帳に添えて、国民政府主席の蒋中正(介石)の印が押された「栄哀(追悼)状」も展示されている。中国ではタブー視されていた中華民国の国旗である「青天白日満地紅旗」も飾るなど、国共合作時代の再来をイメージさせる異例の展示だ。

 記念館の係員によると国民党関係者もすでに参観に訪れているという。南京は中華民国が首都を置いた歴史もあり、共産党が国民党との新たなパイプ作りを進める環境が整ってきた。

 このほかにも、中国を支援した米義勇軍のフライングタイガーや旧ソ連軍兵士の戦死者もまつっており、「中国で初めての国際的な抗日航空烈士記念館」(人民日報)を標榜(ひようぼう)している。2007年12月に改修を終えた南京大虐殺記念館のような残虐なシーンはないが、市民や子供にも抗日をキーワードにした“国際包囲網”をわかりやすく伝える新たな反日教育の場になっていた。

 中国が今後、南京を舞台に「反日宣伝」の場を一段と広げる懸念もある。



村木厚子氏(厚生労働省・元局長)の速やかな名誉回復を!

2010年05月26日 20時04分36秒 | 社会

  厚生労働省の村木厚子・元局長が逮捕された事件について、私はこのブログで次のように書いたことがある。

「障害者団体が郵便料金の特別割引を受けていることに目を付けて、厚生労働省の公文書を偽造し、割引制度を悪用したという事件で、先に逮捕された村木厚子・元局長の公判が始まった。
この事件では、村木・元局長は公文書偽造への関与を一貫して否定しているが、事件発覚時に部下であった上村勉・元係長が「村木課長(元)の指示だった」と証言したため、逮捕・起訴されたのだった。ところが、公判開始に当たって上村被告(元・係長)は、当初の供述を翻し、上司である村木被告の関与を否定するという。

村木厚子被告は、この事件への関与を一貫して否定してきたが、公判開始に当たって、部下であり文書管理の実務担当者だった上村被告が村木被告の関与を否定した意義は極めて大きい。上村被告については、事件当初「私はノンキャリアだから、人身御供にされる」とマスコミに語ったとされるが、キャリアである上司の村木・元局長を巻き込むことにより、事件の中心人物が誰であるかを巧みに逸らせてきた。
その後、別々の取り調べて、村木・元局長は一貫して否認、上村・元係長は供述を翻したことから見ると、村木・元局長がこの事件に関与していなかったとされる可能性が高まった。

多忙を極める厚生労働省の本庁課長が、所管事務のすべてを掌握できるはずはない。公印が無断で使用され、公文書偽造が行われたとしても、それにいちいち目を光らせているのは不可能だ。とりわけ政治家の紹介があって、前例踏襲で処理されてきた今回のような案件では、係長クラスが実務的に処理するというのが通例ではなかったか。

村木・元局長については、女性キャリアの期待の星だったようだ。高知大学卒というハンディを背負いながら、局長まで登り詰めたのは、本人の能力、努力によるものだったのだろう。たまたま”事件”が起きた所管課の課長になってしまった…本人としては、管理責任は負わなければならないとしても、率直なところ運が悪かったという気持ちだろう。

考えてみれば、こんなことは身近にいくらでもある。問題職員が起こした不祥事でも、マスコミ沙汰になれば、管理監督者は、本来の責任以上の”罪科”を負わされる。さんざんマスコミに叩かれた村木・元局長が、もし無罪となったなら、マスコミは彼女の名誉回復をしなければならないのだが、今の腐りきったマスメディアにはそんな気はさらさらないだろう。村木さんは運が悪かったのだ……。」

 今日(5月26日)の新聞報道(下記参照)によれば、私の推測どおり、村木厚子氏の容疑は晴れたようだ。素人の私でさえ予想できたこの結末をどう検察は説明するのだろうか。
 村木さんは運が悪かっただけなのだから、厚生労働省は速やかに彼女の名誉回復を図るべきだろう。無実の同僚を救えないのなら、公務員社会もまた無情なものだと言わねばならない。マスメディアの責任も重大だ。公務員攻撃を続けるマスメディアは、この事件を格好のネタと位置づけ、たいした取材もしないまま、村木厚子をを血祭りに上げたのだ。卑劣なマスメディアの報道姿勢もまた同罪だ。



郵便不正:村木被告無罪の公算大 元部下の供述調書不採用

2010年5月26日 19時29分 更新:5月26日 19時33分

村木厚子被告=竹内紀臣撮影
村木厚子被告=竹内紀臣撮影

 障害者団体への郵便料金割引制度を悪用した郵便不正事件で、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の第20回公判が26日、大阪地裁であった。横田信之裁判長は、村木被告の事件への関与を述べた厚労省元係長、上村勉被告(40)の捜査段階の供述調書15通すべてを「(大阪地検特捜部の)取り調べに問題がある」として証拠採用せず、捜査を批判した。上村被告は公判では村木被告の関与を否定しており、捜査段階の供述調書は村木被告の有罪を立証する上で重要だった。証拠採用されず、村木被告は無罪判決を言い渡される公算が大きくなった。

 この事件では、実体のない障害者団体「凜(りん)の会」に郵便料金割引制度の適用を認める偽証明書を作成したとして、4人が起訴された。

 横田裁判長は「証明書の作成は自分1人でやったと伝えたのに、村木被告から指示された内容の調書を検事がでっち上げた」とする上村被告の公判証言について、「(上村被告が拘置中に記載していた)被疑者ノートの内容は公判証言に合致する。検事は村木被告関与のストーリーをあらかじめ抱いていた」と指摘。さらに、上村被告が自身の犯行を認めている点にも触れ、「虚偽の公判証言をする理由が見当たらない」と公判証言が信用できると判断した。取り調べ段階の供述調書に特信性(高度な信用性)を認めず、証拠採用を却下した。

 また上村被告のほか、横田裁判長が先月、一部無罪の判決(検察側が控訴)を言い渡した「凜の会」代表、倉沢邦夫被告(74)ら2人の調書についても「検察官による誘導があった」などとして証拠採用を却下した。

 検察側は、上村被告や塩田幸雄・厚労省元部長(58)ら8証人の捜査段階の検察官調書計43通について、「公判証言と内容が食い違うが、調書に特信性がある」とし、証拠として採用するよう地裁に請求していた。横田裁判長は、塩田部長ら計5人の調書9通については「証拠能力までは否定できない」として証拠採用した。

 村木被告の公判は6月22日に検察側が論告求刑をし、同29日に弁護側が最終弁論をして結審する予定。判決は9月10日前後になる見通し。【日野行介】


一度も植民地になったことがない日本

2010年05月25日 02時43分54秒 | 

「一度も植民地になったことがない日本」(デュラン・れい子著)を読む。スウェーデン人と結婚し、欧州生活が30年になるという著者のエッセイ集だが、率直に言ってそれほど面白い本ではない。
しかし、この中にある「マスターズ・カントリーって何?」というエッセイに記されているエピソードには、いろいろと考えさせられた。

アムステルダムで版画の個展を開くことになった著者は、画廊で南米のスリナムから来たという掃除婦に会う。

「あなたの掃除が終わるまでには必ず終わらせますから、どうぞ仕事を始めて下さい」
彼女は褐色の顔をほころばせ、快くうなずいてくれた。気が付くと、彼女は画廊のソファに座って、私の作品を見ているではないか。もうやる仕事はないらしい。そして私と目が合うとニッコリして、こう聞いてきた。
「あなたは日本人ですか?あなたのようなアーティストは日本にたくさんいるのですか?」
「ええ、いますけれど」
何故彼女がソンなことを聞くのか気になった。すると彼女は哀しそうな目をして、ポツンとこう言ったのだった。
「スリナムからアムステルダムに来て、この画廊で働くまで、私はアーティストという職業があることを知りませんでした」
アーティストという職業を知らない人がいる!私は驚き、それから、このスリナムの女性に申し訳ない気持ちになって、言葉に詰まってしまった。
考えてみれば、アーティストは非常にリスキーな仕事だ。好きだからとはじめても、食べることが満たされる仕事ではないから、先進国の仕事と言ってしまえば確かにそうかも知れない。食べることが優先される国々では、芸術が職業として公認されていないのはよくわかる。………
…彼女は私にたずねてきた。
私は日本について何も知りません。日本のマスターズ・カントリーはどこなんですか?」
マスターズ・カントリー?私は何のことだか分からず、彼女の顔を見るしかなかった。すると、いぶかしげな私の視線に戸惑ったらしい彼女。
「あ、ごめんなさい。”どこですか”ではなくて”どこだったのですか”と聞くべきでしたね」
まず驚いたのは、マスターズ・カントリー(ご主人様の国)という言葉。彼女は日本がヨーロッパかアメリカの植民地になっていて、マスターズ・カントリーを持っていると思っているらしい。ところが、私が不思議そうな顔をしたので、「昔はそうでしたね」と言い直したに違いない。
「日本は一度も植民地になったことがないんですよ」
説明する私に、今度は彼女の方が信じられないという顔をして、直接まじまじと私の顔を見るのだった。   (pp.86-88
)

西欧列強による植民地支配の傷跡は、このように思わぬ形で残っている。白人でキリスト教徒である西欧列強は、世界中を植民地にして、資源や労働力を収奪した。それは、有色人種を下等な人種と見なしてこそ可能な蛮行であったが、幸いにも日本は明治維新を成し遂げ、植民地化を免れた。このことがどれほど価値のあることか、上記のエピソードで改めて実感する。
自国の歴史を他人事のようにあげつらう歴史教師や政治家が今なお多い。彼らは、先人の偉業のおかげで、気楽な戯言を言っていられるのだ。このスリナム女性のエピソードをぜひ一度読んでみるべきだろう。

一度も植民地になったことがない日本 (講談社 α新書)
デュラン れい子
講談社

このアイテムの詳細を見る

「世界ふれあい街歩き」で明らかになったNHKの情報操作

2010年05月21日 23時33分21秒 | マスメディア

 NHK総合TVで放送されている「世界ふれあい街歩き」は、独特のカメラワークと語りで外国の都市を紹介する優れた番組だと思って、すっと見ていた。最近では、視聴者のリクエストを取り入れるなどして、NHKもかなり力を入れているようだ。

http://<WBR>www.nhk<WBR>.or.jp/<WBR>sekaima<WBR>chi/

 ところが、今日放送された「ハルビン」と先日の「台南」を比較してみると、NHKの思惑がはっきりと浮かび上がってくる。それは、NHKが中国と台湾を採り上げるときの常套手段だ。

 中国の「ハルビン」では、公園で路上に習字を書く老人に「毛沢東の詞を書いているんだ」と語らせ、続けて「中日友好」と書かせた。老街では、105年前に日本人が造ったというデパートの執務室にカメラを通させ、ずいぶんと長いカットで映像を流した。


(ハルビンの公園で老人が毛沢東の詞を書いていた…)

 
(ハルビンの公園で次に老人が書いたのは「中日友好」の文字)



(満州=日本時代の建物だと強調する責任者)

 これに対し、台湾の「台南」では日本統治時代に建てられた台南駅からカメラをスタートさせたのに、この歴史的建造物に対する説明は一切なし。ただ、改札口の画面で「懐かしい感じがする」というコメントが入った。それはそうだろう、駅舎も改札口もプラットホームも駅員の仕事も、すべて日本統治時代の鉄道システムを継承しているのだから…。ちなみに、私が実際に見たところでは、台南駅の構内には、日本統治時代の記念写真が飾られていて、鉄道開通に伴う社会開発(近代化)の模様がきちんと説明されている。そこには、日本に対する批判などは一切書かれていない。
 次に、インタビューで街角で弁当を売る老人が日本語をしゃべったのに、これも一切無視。どうして老人が親しげに日本語をしゃべるのかを一言説明すべきだろう。台南市内の旧跡を紹介したときにも、日本との関わりには一切触れなかった。これでは、日本の若者達が見たら、台湾は中国の一部なのだという印象を植え付けられてしまう。NHKは、日本と台湾との歴史的絆については、一切触れようとしないのだ。
 巷間伝えられるところでは、NHKは「アジアの”一等国”」に対する批判をかわすために、いやいやながら「台南」を採り上げたのだという。そういう批判が真実味を帯びてくる放送内容であった。

 台南では全く日本との関わりを採り上げなかったのに何故ハルビンを歩くと、「毛沢東」と「日本時代の建物」にふれあってしまうのか。おかしいではないか?これは、日本が満州を侵略したのだけれども、毛沢東の共産党が解放したのだという「刷り込み」操作ではないのか? 「中日友好」という文字に薄ら寒い思いがしたのは私だけなのか?

 「JAPANデビュー アジアの”一等国”」(2009.4.5放送)を見るまでは、「まさかNHKが…」と思っていた。しかし、その「まさか」をNHKはあらゆる番組で行っているのだ。民放局ならいざ知らず、公共放送たるNHKがこんなに露骨な情報操作をしてもいいのだろうか。ますます、受信料など払う気がしなくなった。


代理ミュンヒハウゼン症候群

2010年05月21日 10時47分02秒 | 社会

 点滴に水を入れ、自分の子供を死傷させた事件に判決が下った。
 この事件で「代理ミュンヒハウゼン症候群」という耳慣れない病名を聞いた。自分がどれだけ子供に尽くしているかを周囲にアピールするため、逆に子供を傷つけてしまうという精神病だそうだ。

 これを聞いて、私はある事件を思い出した。6年ほど前、ある職場に起こった事件だ。
 その職場に、脳性麻痺(障害者1級)の職員が異動してきたことから、事件は起こった。その職員は、自分の担当の仕事を決して人に見せない。仕事の進み具合の報告もほとんどしないのだ。それは、この職員が障害者でありながら、大学院修士課程を卒業しているという、奇妙なプライドだからかも知れなかった。
 ところが、1年経ち、新たな女性職員が異動してきた。この職員は障害者職員が担当する仕事に口を挟みだし、次第にそれはエスカレート。自分の仕事を放り出して、過年度の資料まで”点検”し始めた。夜は深夜まで残業、それがやがて車椅子に乗ってまで出勤する有様となった。
 
 後になって分かったのは、この女性職員は、以前の職場でもトラブルを繰り返し、病気休暇を取っていたこと、私生活では夫と離婚し、病気の実母を抱えていた。
 自分よりさらに弱い者(障害者)を見つけて、ミスをほじくり出し、本部の監査機関に報告していたことが判明したのだ。
 この女の場合、もちろん代理ミュンヒハウゼン症候群ではないが、①狙いを定めた他者(弱者)を執拗に攻撃し、②それを自らの業績として過剰にアピール・演出する点では、非常に酷似していた。
 
 この病名を何というかは知らないが、その職員は今もまたどこかで同じようなことを繰り返しているはずだ。
 皆が扱いに苦慮し及び腰になる「障害者」を巡って起こった事件。それは「精神病者」が「身体障害者」を攻撃するという最悪の構図だった。このふたりの職員の個人情報を把握しながら、こんな人事を行った本部の責任は問われず、結局、すべてが現場の責任とされたのだ。

 こんな連中に遭遇した上司にとっては、一生忘れられない悪夢だったことだろう。

 

<裁判員裁判>点滴に水入れた母に懲役10年 京都地裁判決

5月20日14時30分配信 毎日新聞

 入院中の幼い娘3人の点滴に水を入れ死傷させたとして、傷害致死と傷害の罪に問われた高木香織被告(37)=岐阜県関市=の裁判員裁判で、京都地裁(増田耕児裁判長)は20日、懲役10年(求刑・懲役15年)の判決を言い渡した。

 起訴状によると、高木被告は06年3~5月、岐阜市内の病院に入院中の四女(死亡時8カ月)の点滴に水道水を何度も混ぜて呼吸・循環障害で死亡させ、同様に三女と五女を重篤な状態に陥らせたとされる。初公判で起訴内容をほぼ認め、量刑が争点になっていた。

 高木被告が精神鑑定で受けた、周囲の気を引くため子供を傷付ける代理ミュンヒハウゼン症候群との診断の評価について、検察は「同種の動機で病人を仕立て上げる人たちをまとめてそう呼ぶだけ。刑を軽くする理由にならない」と主張。一方の弁護側は「原因は同症候群にあり、児童虐待とは異なる」と執行猶予付き判決を求めていた。【古屋敷尚子】

水色のワルツ

2010年05月20日 18時17分13秒 | 音楽・映画
プロの音楽家からリコーダーを習っている配偶者が、突然、「水色のワルツ」(高木東六作曲)を練習したいと言い出した。そこで、ネット上から楽譜を探し出し、購入してみることにした。この曲が流行ったのは昭和25年。大昔の曲だが、今なお名曲として伝えられているようだ。

市販の楽譜は簡単なものだったので、原曲を知らない彼女のために、手持ちの鮫島有美子のCDをかけてみた。鮫島有美子の歌は実に素晴らしいが、夫君のピアノ伴奏による純然たるクラシック調なので、原曲の趣はない。そこで、YouTube映像を手当たり次第見ることにした。

二葉あき子のオリジナルSP、晩年のライブ映像(1994年)、ちあきなおみ森晶子など、たくさんの映像が見つかった。片っ端から聞いていて、一番いいなあと思ったのが、田川寿美という演歌歌手の歌唱だった。演歌には全く興味がなかったので、この歌手のことはよく知らなかったのだが、調べてみるとなかなか歌唱力のある実力派歌手だと分かった。

この「水色のワルツ」は、ドイツのバイオリン奏者・ヘルムート・ツァハリアス(Helmut Zhaharias)の演奏で耳馴染みだったのだが、残念ながらその演奏は見つけることはできなかった。

水色のワルツ by 田川寿美

TV界にのさばるアホ・バカ司会者

2010年05月19日 20時07分46秒 | マスメディア

サラリーマンがせっせと働いている午前から昼過ぎの間、TVではどんな番組が放送されているか知っている人は、さほど多くないはず。

ちゃらんぽらんで口から出まかせの「みのもんた」、ズラが落ちないか心配になる小倉智昭は、それなりにベテランの味があるから、まあまだマシな方だろう。
昼間からTVを見るようになって、まず驚いたのが福沢朗の司会ぶり。正午前後にTBS系で放送していたワイドショーに出ていた福沢だが、主婦層相手と踏んだのだろう、そのデタラメなコメントにはあきれ果てた。あの神経質で冷酷な表情で連発する「役人攻撃」をたまたま見た公務員がいれば、その日は一日気分が悪くなったはずだ。反撃出来ない相手だけを見つけて叩くこのやり口、今やマスメディアのあちこちに飛び火しているようだ。

顔を見ただけで虫酸が走るのが、恵俊彰という男。お笑い芸人でありながら、いつの間にかTBS系列のワイドショーの司会者を始めた。TBSのアナウンサーに対しても「○○クン」と呼ぶのを聞いて、この男はいつからそんなに偉くなったのかと思った。

 (腹黒芸人・恵俊彰)

恵のコメントは、知ったかぶりと責任回避のオンパレード。分かってもいない問題をしたり顔でうなずき、ヤバくなると他人に話題を振る。「私が言ったんじゃあありませんよ」という保険付きだ。実に腹黒く、イヤらしい男だ。何故、こんな男が「報道のTBS」の番組司会者になれたのか、私には理解できない。もっとも、ネット上では、恵の妻がTBSのエライさんの娘だという説が飛び交っている。真偽のほどは分からないが、マスメディアの裏を考えれば、さもありなんという話だ。

もうひとり、これはラジオだが、TBS系列で荒川強啓というフリー・アナウンサーがいる。荒川は大昔、フジテレビ系列のモーニングショーのサブ司会者をしていたから、もう60歳半ばのいい歳の老人だ。

 (ごますり+風見鶏の荒川強啓)

だが、この老人は、煮ても焼いても食えないクセ者だ。もともと頭が悪いのだと思うが、ニュースに採り上げられる社会事象に対する理解度が極めて低い。はじめは、古狸(ふるだぬき)故にとぼけているのかと思ったが、そうでもない。真性のバカらしいのだ。
ゲストがインパクトのある発言をすると、この男は必ず逃げを打つ。私が言ったんじゃあありませんよ、と。この男が福沢とそっくりなのは、「弱きを叩き、強きにゴマをする」という態度。さすが、何十年もマスメディアを「遊泳」してきただけのことはある。誰だか忘れたが、この男を「蓄膿症のエロ河童」と名付けた人がいる。

朝昼のワイドショーを見ていて気づいたのは、タモリの偉大さ。この人はワイドショーのばかばかしさを知り尽くしているので、そのばかばかしさに徹しているのだ。中途半端に賢そうに振る舞ったり、エラソーにしたりすることもない。福沢、恵、荒川といった小賢しい小モノとは明らかに格が違うだ。

それにしても、福沢、恵、荒川のような男は、どこの職場にもいるタイプだ。こういうのに出会うと、手柄はすべて独り占めにされ、責任は全部押しつけられる。そのことだけは断言できる。





 


「近代東アジア国際関係史」(衛藤瀋吉著)を読む

2010年05月18日 13時32分51秒 | 歴史

 4月から某国立大学で聴講している。その科目は、S教授による「東アジア国際関係史」。

 「東アジア国際関係史」と言えば、もう38年も前、衛藤瀋吉・東大教授の講義を聴いた。私が在籍していた大学に兼任講師として来ていたので、その講義内容が東大と同一内容であったかは定かではない。だが、後になって、東大での衛藤教授の講義録が「近代東アジア国際関係史」(東大出版会)として出版された。これを読んで、私の聴いた講義内容と概ね同じだったことが分かった。
 
 この「近代東アジア国際関係史」については、以前、次のようなコメントを書いた。

本書は、東大教養学部での著者の講義録を再現したものである。アヘン戦争から第2次大戦の終結までの時期を対象としている。教養学科の講義であるため「国際関係史」と名付けられているが、その内容は法学部における「政治外交史」とほぼ同じである。
実は30何年も前、レビュアーたる私は、ある弱小私大で兼任講師である著者の講義を聴いた。その時の著者の印象は、私大の学生を相手にしてあげているという感じで、あまりいいものではなかった。東大の権威主義が言葉の端端に感じられたのだ。大学紛争の影響下で、当時の学生はみな生意気であった。
時は流れ、著者の歯に衣着せぬ言動をいくつも見聞してきた。中国政府への率直な苦言、青山学院大学教授を辞任するに当たっての苦言、亜細亜大学学長としての学生への期待を込めた一文など、どれも著者らしい刺激的なものであった。
だが、いま私の年齢になってみれば、至極当然と感じられることが多い。「人にはそれぞれの役割がある、利害得失ではなく信じるところに従って学び努力せよ」と、著者は学生に言いたかったのではないか。
本著の最終章は「人の世の悩みは絶えぬ」と題され、戦争と平和、人類の新しい課題(生態系の破壊)について記され、これらの問題について日本人は積極的に関与せよと主張する。これは、旧著「日本の進路」以来の著者の一貫した態度である。 本著の巻末には、小説・随筆まで含む豊富な参考文献リストが付けられているので、通史として本書を読み、さらに関心を深めることも出来る。

 いま、学んでいる「東アジア国際関係史」は、衛藤瀋吉氏の講義内容も念頭に置きながら、さらに学生の学習意欲をかき立てるように工夫がこらされている。毎回、当日の授業内容を記したレジュメが配られ、第5回目の今日は、原典史料のコピーが配られて、レポート提出が課せられた。これも、20名程度の受講生だから可能なことなのだろう。これに比べると、私が昔学んだ大学などは、「羊頭狗肉」の最たるものだったのではないかと思えてくる。特に「近代国際関係史」という科目を教えていた三輪公忠という教授の暗愚さを思い出した。
 いい歳になって、大学の授業を聴くと、若い頃分からなかったことが見えてくるようだ。

近代東アジア国際関係史
衛藤 瀋吉
東京大学出版会

このアイテムの詳細を見る

歴史教師が毛沢東批判

2010年05月12日 08時33分54秒 | マスメディア

今朝の「産経新聞」に興味深い記事が載っている。
「ネット騒然映像講義 歴史教師が毛沢東批判」という記事だ。(下記参照)

急速に経済発展が進む中国では、毛沢東時代はもはや忘却の彼方かと思ったら、時折こういう記事が報道される。
中共(=中国共産党)政権は、「大躍進」や「プロレタリア文化大革命」の悲惨で愚かな歴史をきちんと総括することなく、ただただ中華民族主義、愛国主義を強調している。

 (毛沢東のそっくりさん)

現在、中国人が学校で教わる歴史というのは、中共が現在の中国を作り上げたというサクセス・ストーリー。主人公である中共に敵対した勢力は皆悪者なので、中国国民党は裏切り者。だが、最大の敵・悪者は日本だ。毛沢東時代は、日本軍国主義と日本人民を峻別して教育していたのに対し、現在は日本そのものが悪で憎悪の対象となるように教えられているのだ。そう考えると、中国人が見せる傲慢な態度、日本人に対する攻撃的な態度が理解できるだろう。

この歴史教師である袁騰飛氏は、日本と中国の歴史教科書を比較して、次のように述べている。
「日本教科書篡改率比中國低得多,中國教科書真實率低於5%,純粹胡說八道。」(日本の教科書の改竄率は中国と比べてとても低く、中国の教科書は、真実を5%しか載せておらず、あとはデタラメだ)

中共がいくら内部の矛盾を他者に転嫁しようとしても、すべての中国人をだませるはずもない。「08宣言」や今回の歴史講義騒動を見ても、中国知識人内部では、中共に対する批判が沸々と起きていることが分かる。 

中国国内では、中共当局によって削除されてしまった袁騰飛の講義だが、次の映像で見ることが出来る。興味ある方はぜひどうぞ。

【袁騰飛老師の講義 YouTube映像】

袁騰飛が語る毛沢東 1959-1961

 袁騰飛が語る「無産階級文化大革命」 

袁騰飛が語る「反右派闘争」における "言者無罪"について

 

ネット騒然映像講義 歴史教師が毛沢東批判 (産経新聞 2010.5.12)<o:p></o:p>

「毛(もう)沢(たく)東(とう)はスターリン、ヒトラーに並ぶ永遠の罪人」「毛沢東記念堂は大虐殺記念館と改称せよ」
 中国で人気絶大の歴史教師、袁騰飛氏(38)が4月下旬、ネットにアップされた映像講義で、毛沢東を痛烈に批判、保守派が袁氏バッシングに出るなど波紋を呼んでいる。袁氏の主張は、毛沢東が築いた一党独裁体制批判に通じるため、当局は当該映像の削除を指示、サイト掲示板の書き込みの規制を始めた

 袁氏は北京の私立精華学校高等部の看板教師で、国営中央テレビCCTV)の教養番組「百家講壇」の講師を務め、出演番組は常に最高視聴率を記録。その人気に着目した動画サイトは、約2年前から教壇での講義をアップ、これも年間数千万のアクセス数を誇る。軽妙な語り口と大胆な解釈が売りで、ネット投票で「中国で最高の歴史教師」に選ばれた。
 今回問題になったのは、市内の予備校での講義。2回計3時間にわたり「文化大革命」を論じたが、文革にとどまらず毛沢東の全面批判だ。そのごく一部を紹介すると-。
 「毛沢東の問題点は、独裁者と同時に教祖になったことだ。20世紀の三大暴君は、毛とスターリン、ヒトラーだが、ヒトラーは外国人を殺したのに、毛とスターリンは自国民を殺した」
 「数千万の餓死者を出しながら自己の権力のため原爆を製造したのは、今日の北朝鮮と同じだ。彼の太子(毛岸英氏)が(朝鮮戦争で米軍に)殺されてなければ、今日の中国も北朝鮮の金王朝と同じだったろう

 袁騰飛氏は毛沢東時代を「赤色テロの時代、中国で最も暗黒の時代」と呼び「1949年以降、毛沢東が行った唯一の正しいことは、死去したこと」と断じる。政治的に微妙なチベット問題に関しても「ダライ・ラマがノーベル平和賞を受賞したのは、共産党の武力侵略に抵抗したため」と言い切った。
 袁氏は他の講義で、西側の三権分立制について「絶対的権力は絶対的に腐敗する」と間接的に現体制を批判してもいる。その立場は、2008年に「08憲章」を起草し、懲役11年になった作家の劉暁波氏に近い。
 袁氏に対しては、民族系サイトなどは「裏切り者」「世界史上最低のばか」といった洪水のような罵(ば)声(せい)があふれた。当局に裁判にかけろと要求する声が上がり、袁氏逮捕のデマ情報も。

 一方で袁氏を勇気をたたえ、声援する声も少なくない。
 当の袁氏は9日夜、動画サイトを通じ、「私は万事OK。法律が公正な判断を下すと思う」と声明を発表した。憲法の保障する言論の自由の枠内という意味だが、当局は若者の圧倒的支持を受ける袁氏の扱いに慎重で、公式メディアもこの件の報道をしていない。(北京 伊藤正) 


NHKに出演した田中千絵さん

2010年05月08日 18時49分43秒 | 台湾

NHK「海外ネットワーク」に女優・田中千絵が出演した。

 (「中国」に進出 女優・田中千絵)

NHKは、この番組を次のように紹介している。

「成長著しい中国で急拡大が見込まれている映画やドラマなどのエンターテインメント市場。そこを目指す日本人に登竜門として注目されているのが台湾の芸能界だ。火付け役となった女優の田中千絵さんは、去年、台湾映画の興行記録を塗り替えた映画で主演に抜てきされた。台湾から中国、そして世界を目指す日本人を追う。」

ここで注目したいのは、田中千絵は台湾を足がかりにして、「中国」に進出する日本人女優として紹介されている点だ。

NHKは、2月に放送された「金曜バラエティ」(午後12時15分~45分)に出演した沖縄の歌手、中(あたり)孝介がシューベルトの「野バラ」を歌った際に、台湾映画「海角七号」※については一言も触れさせなかった。「海角七号」は、2008年台湾で公開され、台湾映画史上最大のヒット作となった映画である。台湾の人口はおよそ2,300万人だが、260万人がこの映画を見たという。実に、台湾人の10人に一人以上が見たことになる。中(あたり)はこの映画のなかで「野バラ」を歌った。この「野バラ」は、日本統治時代と中国国民党独裁時代を通して歌われた希有の楽曲で、この映画の主要モチーフともなっている。


「野バラ」を歌う中孝介~NHKアナウンサーは中に映画「海角七号」について語らせなかった~


「海角七号」のラストシーン~時を超えた「野バラ」の合唱

この映画のテーマは、台湾と日本との”絆”だ。20年前、李登輝総統の登場によって、完全に民主化された台湾では、台湾人が台湾の歴史を見つめ直そうという気運が高まった。台湾人のアイデンティテイの追究である。その場合、日本の50年に渡る台湾統治と蒋介石独裁による「中華民国」時代との比較・対比は避けて通れない。台湾人が台湾の歴史を見つめ直したとき、日本統治時代は、暗黒の時代などではなく、台湾の近代化を成し遂げた輝ける時代だったことが明らかになったのだ。もちろん、植民地支配が「善」であったなどと言うつもりは全くない。だが、後藤新平、八田與一などが成し遂げた功績は、暗愚の中国国民党独裁時代よりもはるかに輝かしいものだった。そのことが広く知られているが故に、台湾人の親日感情はどの国よりも深いのだと言えよう。これが、台湾と日本の絆であり、映画「海角七号」の主要テーマなのだ。

※  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E8%A7%92%E4%B8%83%E5%8F%B7_%E5%90%9B%E6%83%B3%E3%81%86%E3%80%81%E5%9B%BD%E5%A2%83%E3%81%AE%E5%8D%97

だが、上述の番組で、NHKのアナウンサーは、中孝介にこの映画について全く触れさせなかった。これは単なる偶然ではなく、NHKに「中国はひとつで、それは中華人民共和国である」「台湾は中国に属する一地域に過ぎない」という放送内規があるからに他ならない。この内規に従って、「戦前の50年間、台湾は日本に属していたという事実」「歴史的経緯から台湾人には中国人とは異なって、極めて強い親日感情があること」については、なるべく触れないようにして番組制作がおこなわれてきた。その典型的な例が「アジアの”一等国”」(2009.4.5放送)だが、この番組については、あまりの偏向ぶりに視聴者による集団訴訟が起こされている。その後、放送された「鶴瓶の家族で乾杯! 台南編」「世界ふれあい街歩き 台南編」でも、台湾と日本の歴史的関わりについては一切触れることはなかった。あくまで、「中国」の一地域としての台湾に固執した。

 
(日本人の奥深さを語った聡明な田中千絵)

映画「海角七号」が日本各地で上映されている時期には、決してその話題を採り上げなかったNHKが、というよりも上掲の「金曜バラエティ」映像で自明なように、台湾について決して触れようとしないNHKが、今頃になって何故田中千絵さんを出演させたのか。それは、「中国語が出来て」「中国市場にも通用する日本人」の典型として田中千絵に価値を見いだしたからに他ならない。「海角七号」が台湾人が自らのアイデンティを確認し、日本との絆を確かめようとした映画であったことには決して触れずに、ただただ経済市場としての中国に媚びを売るNHKの売国的姿勢が浮き彫りになった。

媚中NHKの番組に出演した田中千絵だったが、そのコメントは立派だった。彼女は間違いなく、台湾人の親日感情、大陸中国に対する複雑な感情を理解した上で「日本人の奥ゆかしさを伝えたい」と語った。彼女は、想像以上にしっかりした考えを持った日本女性だと感心した。


 

 

 

 

 


いまどきの敦煌(4)

2010年05月08日 11時45分37秒 | 中国

敦煌旅行に同行した友人から撮影した写真データを入手。私が行かなかった「陽関」の写真も含まれている。
みんな元気で、また次の旅行に行こう!! 今度は、台湾へ温泉旅行なんか、どうですか?

 (巨大な敦煌駅)

 莫高窟)

 莫高窟・外壁)

 (鳴沙山と月牙泉


 (月牙泉)

 (鳴沙山の砂丘に登る)

 (キャラバン気分に…)

 (漢詩に謳われた”陽関”)