98歳になる”ヒバクシャ”のデュエット演奏。YouTubeで200万回以上再生されている。この二人の日本人男女は、1945年8月6日広島の学校で被爆し、互いにその安否を知らず、最近になって再開したという。老人男性は英語で「私たちの音楽を聴くのではなく、記憶を聴いてほしい」と語り、バイオリンを手にして、老女の伴奏でメロディを奏で始める。聴衆はみな涙を流し、その演奏に聴き入る。
そんな番組なのだが、数々の疑問点が浮かび上がる。まず、ヒバクシャ自身の言葉、態様がとても98歳には見えないこと(それよりも若く見える)。演奏者と聴衆、審査員の映像がそれぞれ別個で、決して一緒に映ることはない。また、老女のピアノの指は、明らかに演奏していない。演奏する曲は極めて当代的なポピュラー曲のようなもので、とても98歳の高齢者が演奏できるとは思えない。ざっと挙げても、こんな感じなのだ。
広島出身をアピールし、非核平和運動の理解者であるような顔をしている「増税メガネ」の岸田・前首相には、ぜひこの映像を見ていただきたいと思う。この映像が、もしフェイク(インチキ番組!)だとしたら、被爆者の非核平和運動を冷笑するような番組ということになる。実のところ、この番組のクレジットをよく見ると、AI Video と記されている。AI Video!!
つまり、これは広島の悲劇をネタにしたフェイク番組だった!! AI Videoと表記したとしても、やっていいことと悪いことがある。昨年、ノーベル賞(平和賞)を受賞した広島の被爆者団体は、この映像をどう受け止めるのか。日本人として大いに憤慨すべきだと思うのだが…。
No One Could Stop Crying: 98-Year-Old Hiroshima Survivors’ Duet SHATTERS Everyone (AI Video)