こんぺハウス

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マーチエキュート万世橋

2013-09-19 00:21:00 | その他!( ̄ヘ ̄ )
つい先日オープンしました、旧万世橋駅舎をリニューアルしました複合施設を見学に
行ってまいりました。何時も秋葉原に行きますと、あの不思議な特徴的なレンガ造りの建物は
気になっていましたが、ちゃんとした歴史があったのですね。興味深く見学できました♪







tqtoshiです。






本日はあまりにも疲労が蓄積した為w 会社の同僚と社会見学と称し早退してみました(汗)
まあ単純に建物とリノベーションテーマに興味がありました、マーチエキュート万世橋が
じっくり見たかっただけなんですけどね(笑)

マーチエキュート万世橋   HPはこちら→http://www.maach-ecute.jp/about.html

1912(明治45)年に開業した、万世橋駅。震災で駅舎が崩壊しそのままになり、あまり
活用されないままで最近まで存続していましたが、このたび商業施設としてリニューアル♪
線路の高架下スペースの有効活用としては、過去テーマと上手く融合させてて
イイなって思いました。ちなみに駅舎自体の設計者は、東京駅丸の内駅舎と同じ辰野金吾氏。
一応技術者の端くれとしては気になる所です。


神田川沿い側は、デッキとなっていて通行可能なようです♪

まずはココを歩いて見学した訳ですが、大した見せ場も無く終了(笑)
ですけど、全体の構成を知る為には(建物のです)丁度イイですね。もう少しデッキを
張り出して、オープンテラス風にリノベーション出来ればお洒落だと思いましたが、
せり出したデッキの先端が、川の護岸の位置とぴったり合っていた所を見ると、
権利関係(土地関係ね)の問題でしょうかね。


なるほど こうして補強しますか(^^)

あくまで建築的観点で恐縮ですが、1912年当時の建物が現代の使用に耐えうる構造にする所が
ちょっと興味あった。建築基準法もあいまいだった時代から、現在の耐震基準に耐えうる構造
にするためにだろうケド、アーチの内側を丸々コンクリートでトンネル構造に構築。
打ち放しのコンクリート面が物々しいけど、普通の人はお洒落って感じるのでしょうかね。


アーチの脚~アーチの脚間もコンクリートで補強されてますね。

多分昔はアーチ間は行き来できず、1個のアーチとして完結していたのでしょうけど、
商業施設として往来の為、避難経路関係なのかわかりませんけど、通路が設けられてました。
ココだけ見ますと、古い建物を再生したというより、土木系の橋脚そのものですね。
エア混入極少・表面非塗装の土木系コンクリート 萌え(^^)


アーチ橋、橋脚の複合部分はこんな感じ。

※一応 お店のスタップの方に撮影の許可をもらい撮影しました。

自分のイメージでは、アーチは電車の橋脚間をすべて貫通しているのかと思いましたが、
神田川側のアーチと旧交通博物館側のアーチの間には、違う形の構造物があったのですね。


橋脚の鉄骨部分♪

この部分だけ見ますとまんま橋ですね。ただ緑色の鉄骨は当時モノの様で、接続のリベットは
溶かして叩いて止めるタイプ。あの東京タワーと同じものでした。いまなら間違いなく
梁と端部の接合は高力ボルトでしょうから何とも興味深い。


自分のイメージの改修方法はコレ

アーチ+橋脚の複合タイプと、コンクリートのトンネルタイプの2タイプが混在している様です。
このトンネルはもう新築のトンネルと大差アリマセンね。

でココまではざっと店舗と建物側をフムフム言いながら見学してまましたけど、やっぱり
歴史を感じる一番見たいところも見ときましょう(笑)


1935階段

1935と言うネーミングから、1935段の階段を一瞬想像しましたがw こちらは完成した年とのコト。

鉄道博物館(後の交通博物館)の新館が建設されることとなり、新たに1935(昭和10)年に
設置された階段。駅休止まで使用され、2006(平成18)年に限定公開されて以来の
一般公開となります。
  HPより

1935年と言いますと、昭和10年 今から約78年前ですから歴史を感じずにはいられません。
当初調べたHPでの印象より、実際は意外と広くて天井も高い。そして何より気になったのが
壁のタイル コレが見たかった


覆輪目地

覆輪目地(ふくりんめじ)といいます。
一般的なタイルの目地は、タイル面より凹んでいて仕上げるのが一般ですけど、コレは逆に
盛り上げて仕上げているのが特徴。意味は盛り上げた目地からの雨水の浸入を防ぐとか
言われてますけど、壁面を伝った雨水がタイル裏面に回りこむのを防止するまでの効果が
有るかは個人的には疑問。ですけど施工的には結構難しくて、これを出来る職人さんも
現代では極僅かだとか。78年前とは言えタイル面は非常に綺麗で、構造的なタイルをまたぐ
クラックも殆ど無し。コレはちょっと驚きました。ちなみにこの目地と同等の仕上げを
東京駅の駅舎でも見ることが出来ます。


1912階段

こちらも完成した年度のようです。

1912(明治45)年の駅開業時に造られた階段。1936(昭和11)年の鉄道博物館(後の交通博物館)
時代には、ホームから博物館に直接入館できる特別来館口として利用されました。
駅休止以来、初の公開となります
HPより

こちらは完成が何と明治45年。今から101年前ですから、何とも考え深い。
完成時は純白のタイルでさぞ綺麗だった事でしょう。こちらも特徴的な覆輪目地仕様の
タイル壁と凝った装飾を施した石巾木(ささら)や壁のコーナーのR形状石材が特徴的。


うぉ 凄いこれ

石は茨城県産の稲田石を削り出したとの事ですが、電動工具もろくに無い時代でしょうから
素晴らしい装飾にちょっと感動しました。それに引き換え現代のホームを作った時に付着した
と思われるコンクリートノロが何ともみっともないねw 元現場の人間なのでこの辺は
妙に気になりますw


当時の基礎も上手く展示してありました♪

基礎にレンガ?? な部分は置いといて、当時の物(技術)を上手く魅せるという事も、建物全体を
考えると必要で重要な事が勉強になりました(ちゃんと見学になっているw)


最後は反対側から

まだ建物半分は昔のままなんですね。 今後に期待しましょう♪

と言う事で、お洒落な内部店舗系には脇目も振らずw
建物とリノベーションだけをテーマに見学してきました。
※リノベーション=新築時の目論見とは違う次元に改修する(国交省)
自分の中では勉強になる部分も多く、中々面白かったです。なんだかんだ言って
普通に仕事したより疲れましたが(^^)








寝ますw
コメント (2)
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