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「お祭り行列の先頭は何故天狗?」について考える

2015-11-21 06:11:55 | 神話・御伽噺・民話・伝説

きのうの「人魚」の話で「天狗」が出てきました。今日は天狗について考えてみます。

各地の祭りでは、ほとんどどこでも天狗が登場して、神幸祭の行列を先導しています。長い鼻と赤ら顔の天狗の面をかぶり、一枚歯の高下駄をはき、色あでやかな衣装をまとったその姿は、行列の人気者です。

あの天狗は「猿田彦」といいます。

いつの頃から猿田彦が天狗となり、神々の先導役を勤めるようになったか、その鍵は天孫降臨神話の中にあるようです。

 

猿田彦について、「日本書紀天孫降臨の条」はつぎのように書いています。

「一神あり、天八達之衢(あめのやちまた)に居り、其の鼻の長さ七咫(ななあた)、背の長さ七尺余り、まさに七尋(ななひろ)といふべし、且(また)口尻明り耀れり、目八咫鏡の如くにして、?然(てりかがやけること)赤酸漿(あかかがち)に似れり、即ち従の神を遣はして往いて問はしむ、時に八十萬神あり、皆目勝ちて相問ふことを得ず、故(か)れ特に天鈿女(あめのうずめ)に勅して曰く、汝は是れ人に目勝つ者なり、宜しく往いて問ふべし、天鈿女乃ち其の胸乳(むなち)を露にかきたて、裳帯(もひも)を臍(ほぞ)の下に抑(おした)れ、あざ笑ひて向ひ立つ、是の時に衢の神問ひて曰く、汝かく為ることは何の故ぞや、対へて曰く、天照大神の子の幸(いでま)す道路に、此の如くにして居るは誰ぞ、敢て問ふ、衢の神対へて曰く、天照大神の子今降行(いでま)すべしと聞きまつる、故れ迎へ奉りて相待つ、吾が名は是猿田彦大神」

其の鼻の長さ七咫(ななあた)とあります。「咫(あた)」は、中国および日本で用いられていた長さの単位です。日本神話(「古事記」「日本書紀」では、「八咫鏡(やたのかがみ)」、「八咫烏(やたがらす)」など「八咫」という長さがよく登場します。一咫は約18㎝ですから、鼻の長さは126㎝もあったことになります。

この後、猿田彦は天鈿女(あめのうずめ)の問に答えて、天孫の降臨すべき場所は筑紫の日向の高千穂である旨を告げます。この告げに従って天孫の一行は高千穂の串触(くしふる)の峰に天下るのです。

 

ここに描かれている猿田彦の形相は、長い鼻に真っ赤な顔というのですから、今日いう天狗のまさに原型のようなものです。その猿田彦が天孫の天下りすべき場所を教えているというのは興味深いはなしです。天孫一行は猿田彦の案内がなければ、無事天下ることができなかったとも受け取れます。そこからして、今日(こんにち)の祭においても、神々の行く手は猿田彦が案内するものと、相場が決まったのだろうおもわれます。

 

猿田彦の形相は天狗を思い出させるが、実はもともと天狗であったわけではありません。「日本書紀」の中でも、天狗への言及があるが、それは流れ星をさして天狗といっているのであり、もともとは天狗と猿田彦とは別のものでした。

天狗(てんぐ)は、日本の民間信仰において伝承される神や妖怪ともいわれる伝説上の生き物。一般的に山伏の服装で、赤ら顔で、鼻が高く、翼があり空中を飛翔するとされる。俗に人を魔道に導く魔物とされ、外法様ともいう。また後白河天皇の異名でもあった。

Wikipedia

 

平安末期成立の『今昔物語集』には、空を駆け、人に憑く「鷹」と呼ばれる魔物や、顔は天狗、体は人間で、一対の羽を持つ魔物など、これらの天狗の説話が多く記載されました。これは1296年(永仁4年)に『天狗草紙(七天狗絵)』として描写されました。ここには当時の興福寺、東大寺、延暦寺、園城寺、東寺、仁和寺、醍醐寺といった7大寺の僧侶が堕落した姿相が風刺として描かれています。

これら天狗の容姿は、室町時代に成立したとされる『御伽草子・天狗の内裏』の、鞍馬寺の護法魔王尊あるいは鞍馬天狗などが大きな影響を与えていると思われます。

両者が結びついて、今日のような天狗のイメージが定着するのは室町時代以降のことです。鞍馬山に住む天狗や、謡曲に多く出てくる天狗のイメージがその始まりと見られています。

 

天狗は長い鼻を持ち、一夜にして千里を翔る。形相においては猿田彦を連想させ、神出鬼没な面は流れ星に似ている。日本人の想像力が育てた傑作といえるかもしれません。

猿田彦と天狗等参照

 

 

猿田彦神社(総本社:三重県伊勢市)

 

≪おまけ≫

天狗になる

いい気になって自慢する。得意になる。うぬぼれる。「少しほめると、すぐ―・る」

デジタル大辞泉

 過去記事:「おかめは美人の代名詞」について考える

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
★青翠さん★ (都月満夫)
2015-11-22 06:08:45
そうですか。
天狗(猿田彦)役の人が、お神酒をいただきすぎてダウンしている場合もありますからね^^
したっけ。
返信する
Unknown (青翠)
2015-11-21 21:48:49
天狗が先頭ってことを知らなかったのよね。
返信する
★はぴさん★ (都月満夫)
2015-11-21 20:30:50
そうですか。
お祭り行列の定型ですからね^^
したっけ。
返信する
Unknown (はぴ)
2015-11-21 18:58:38
こちらの焼津祭りでも猿田彦が先導します。
いろんな祭りで重要な役割をしてるんですね。
返信する
★柴犬ケイさん★ (都月満夫)
2015-11-21 16:24:53
お祭りの船頭は天狗に決まっているんですよ。
今日は雪というので心配していましたが、朝起きた時少し濡れていただけ。
日中は8.8℃と暖かかったです^^
したっけ。
返信する
★みゆきんさん★ (都月満夫)
2015-11-21 16:22:44
そうだね。
ふとと向かい合って話す時は邪魔だろうね^^
したっけ。
返信する
★きままなマーシャさん★ (都月満夫)
2015-11-21 16:21:11
天狗の滝ですか。
天狗がいたんでしょうか。
面白いお茶屋さんですね。
楽しくていいですね^^
したっけ。
返信する
Unknown (柴犬ケイ)
2015-11-21 14:42:28
都月さん   こんにちは♪

いつもありがとうございます♪
天狗は神幸祭の行列を先導している
のを奈良県吉野の金峯山寺のお祭り
の時に天狗見まして驚きました。
天狗で思い出しました。

今日はいい天気ですが明日から下り坂です。
返信する
Unknown (みゆきん)
2015-11-21 12:29:31
鼻の長さが126センチって・・・
重いし邪魔で歩けなかったろうな
返信する
おはようございます^^ (きままなマーシャ)
2015-11-21 08:47:57
大分県九重町にある九酔渓の近くに天狗の滝があります。
滝をバックに大きな天狗が勇ましく立ってる風景は
楽しくて素晴らしいです^^
そこにある茶屋の定員さん達は皆さん狐や狸のメークをしてて
びっくりしました^^
返信する

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