熟字訓(じゅくじくん)とは、日本語において漢字からなる単語に、単字単位ではなく熟字単位で訓読み(訓)を当てたものである。それ故に、単字に分解してもそれぞれに熟字訓の要素は現れず、その読み方でも分節不可能なものが多い。 常用漢字表の付表には、熟字訓の全てではないが、そのうちの116種(123表記)が示されている。 |
Q1. 五十集
①. いさば
②. かもじ
③. じょうさい
Q2. 虎魚
①. はりせんぼん
②. おこぜ
③. しゃち
Q3. 蝦虎魚
①. おきあみ
②. きぬばり
③. はぜ
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A1. 五十集
正解①. いさば
「五十集(いさば)」…この表記に、魚や船となんの関係が?と驚きそうですが、「三十路(みそじ)」という言葉があるように「五十」は「いそ」とも読むので、「磯(いそ)」とかけて音変化した、日本的な洒落心の効いた言葉のようです。 「五十集(いさば)」という言葉は江戸時代が発祥と言われ、魚市場あるいは、魚問屋や仲買人などの魚商人全般を指しました。 |
魚ですから「磯場」だったのが、誰かが「五十集」と書いて「いそば」と読ませ、転嫁して「いさば」になったようです。 |
五十集豆知識■鯖を読む■ 市場で小魚を早口で数えることを「五十集読(いさばよみ)」と言っていたそうです。 魚屋がたくさんの鯖をまとめて売るときに、(わざと)数え間違って実数より多く言いがちであることを、「いさば」の「い」が抜けて、「さばよみ」になり、「さば」に「鯖」が当てられて、数をごまかすよとを「鯖を読む」と言うようになったそうです。 鯖は水揚げ量が多く傷みがはやいため、水揚げの後にもたもたすることができず、早口で数を数えなければいけなかったため正確には数えなかったということです。 |
※私が子どもの頃、お年寄りは魚屋のことを「いさば屋」と言っていました。
②. かもじ…髪文字(婦人が髪を結うとき添える毛のこと。)
③. じょうさい…定斎(桃山時代、大坂の薬種商村田定斎が明人の薬法を伝えてつくり始めたという煎 (せん) じ薬。)
A2. 虎魚
正解②. おこぜ
①. はりせんぼん…魚虎
③. しゃち…鯱
A3. 蝦虎魚
正解③. はぜ
①. おきあみ…沖醤蝦
②. きぬばり…絹張
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