とあるファストフード店で、お持ち帰りを注文した。
昼時だったこともあり、店内はかなり混雑しており、二人の若い女性スタッフさんがてんてこ舞いで笑顔もひきつっていた。お持ち帰りの列も次第に伸び、店内で食べて行くお客さんの数名は届かない食事をただただ待っている状態が続き、次第に緊迫感でピリピリしている雰囲気になってきた。
こりゃ~そろそろ始まるな~
と誰が最初に苦情を言い出すのかを店内を見回して予想する。カウンターの隅に座っていた脂でべた~とした髪形の中年男性にターゲットを絞った矢先に、その「脂髪」が苦情を言い出した。謝る店員さんにさらに何度も怒号を浴びせる。
まあ~確かにかなり効率の悪い動きをしている二人だけど、混んでるんだからしゃあないじゃん。そもそもそんなことしたら食事は美味しくないだろうに?と怒鳴り続ける脂髪をただ見つめていた