文部科学省が今年度の子供の体力や運動能力を調べた『全国体力・運動能力、運動習慣等調査』(全国体力テスト)の結果が発表された。
今年度より毎年実施されるようになったそうで、地域体育指導員の立場で、大変興味をもっていた。
子供の体の成長は大きくなっている反面、体力・運動能力低下が指摘されていたが、結果はその傾向が顕著に出たようだ。
地域別では、ここでも我が故郷の福井県が、小学生では男女とも1位、中学生では男女とも2位と素晴らしい結果を出している。
一方、東京、神奈川、大阪など都会の県は、下位に低迷しており、生活習慣との関係が大きいと取りざたされている。
福井県や秋田県は、先の『全国学力テスト』においても、上位を占めており専門家の評も「生活習慣や食習慣の影響が大きい」と指摘しているようだ。
成る程、福井では今も学校から帰宅しても、しっかりとご近所で遊び、野球やサッカーなどを楽しんでおり、「早寝早起」「朝食」は当たり前の生活をしているそうだ。
都会では、朝食抜きで帰宅後は学習塾へ直行などのパターンが少なくないようで、運動や遊びの時間が少なすぎるのではないだろうか?
我が地域でも、帰宅後にご近所で遊んでいる子供は、殆ど見ない。遊ぶ環境も恵まれず、時間があっても遊べないのだろうか?
地域の学校などは開放されており、運動を楽しむ環境は必ずしも悪いとは思えないが、意識の高い家庭では、スイム教室や体操塾通いも見られるようだ。
思えば、時代は違うが我々世代では、学校から帰宅するや近所の仲間と遊んでいたが、現在では、治安状況や施設・設備などの環境も変わっている。
橋下大阪知事が、先の学力テストと同様、「大阪の教育は最悪だ。いい加減にしろ!」と、教育関係者を批判されているが、家族の責任も大きいと思う。
結果の分析や今後の教育指導への反映に期待したい。
この種のテスト結果が発表されると、いつものことながら調査自体や発表への批判が、マスコミや一部関係者から出てくるが、
学力も体力も、その結果を元に適切な指導体制を考えることは、必須であると考える。
批判的な人の意見は、必ず「出来る・出来ない、好き嫌いで二極化するとか差別化するとか」の論調である。
それを乗り越える事から、成長があると考える。