今年も伝統ある一陽会の公募展「第58回 一陽展」が国立新美術館で始まり、友人の作品が公募に入選したと聞き、観に行ってきました。
一陽展は、二科会から独立して約60年近い伝統のある展示会だそうで、絵画や彫刻の世界でプロを目指す画家・彫刻家の登竜門とも言われている。
展示会には、毎年ふるさと福井から一陽会に属している会員・会友と公募に入選された画家の皆さんが、遥々上京されていたので、久しぶりに再会して作品を観て、その制作過程の苦労話や、故郷の近況などを聞きながら楽しいひと時を過ごしていた。
出向いたのは、初日でもあったので、国立新美術館に入ると、他にも「リヒテンシュタイン~華麗なる侯爵家の秘宝」展も同時に開催されていて、多くの美術愛好家で賑わっていました。
一陽展は、今年も1F~2Fに亘って広い会場に約700点近い大作が展示されており、知人の作品の掲示場所へ到達するまでが一苦労でした。
知人の作品も昨年に続いての入選で、2点の応募から1点が入選したそうで、制作には着想から完成まで約1年弱を要したそうで、笑顔でその苦労話を聞かせてくれました。
この作品は、新聞を握りしめた画ですが、活字の一字一字が描かれており、その着想や筆の使い方にビックリです。
とにかく作品の応募には、絵画では50号以上の制限があるそうで、我々の水彩スケッチ画とは比べようのない大作ばかりで、その画風や構図なども別次元の世界のようで、唯々圧倒されるものばかりでした。
会場内では、あちこちで審査員?の先生方による作品の講評が行われており、ところどころで拝聴していたが、なるほどと納得するより理解できないものが多く感じていた。
多くの作品の中で前衛的な作品も多く、その価値観が良く判らないが、あっと驚く作品も実に多い・・・この作品には、「heart 繋がる」と付いていますが、何かがすべて繋がっていることを表しているのですね・・・
アートには、表面の美しいとか構図がいいなどの表面的な評価と共に作者の意図する創造的な面の評価は、中々読めないものがあります。
我々俗人は、つい好き嫌いの評価が多く、管理者の好きな作品の一部を添付してみました。
彫刻のコーナーでは、こちらもユニークな作品が多く、タイトルから見て何を表現しようとしているのか意図が読めませんが、素晴らしい感動が湧いてきました。
写真の作品には、「鳥人」、および「原始」とタイトルがありましたが、
約2時間かけてすべての作品を観て回り、カフェコーナーで一休みしていたが、どのテーブルでも多くの愛好者が美術談義する光景がみられました。
外は、秋の雨が降っていましたが、芸術の秋を堪能してきました。