先に天皇・皇后両陛下をお迎えして開催され、全国植樹祭の主会場となった越前福井の『一乗谷朝倉氏遺跡』を訪問した。
過って福井に住んでいた頃には、まだ発掘もされていなかったと記憶しているが、約10数年以前に訪問した時にも、
朝倉館跡だけがあり、現在の戦国城下町の全容が明らかにされていなかったと思う。
永平寺や東尋坊に次ぐ福井の観光名所として、脚光を浴びておりその朝倉文化などの歴史的価値に興味を覚える。
資料などによると、戦国大名朝倉氏の城下町跡で、約100年余り栄えたそうであるが、その後400年以上も埋もれていて、
昭和42年から発掘が始まり、戦国時代を山城と城下町が良好な状態で残されている極めて貴重な歴史的価値があるとして、
さらに、遺跡内の4庭園(南陽寺跡庭園・湯殿跡庭園・諏訪館跡庭園・館跡庭園)も特別名勝に、
遺跡出土品が重要文化財に指定され、三重指定を受けている大変貴重な歴史的価値があるそうだ。
順路に沿って遊歩道をゆっくりと散策して回ったが、やはり今残る朝倉館正門の『唐門』は気品をたたえており、
門内の上部には、五三の桐のご紋が刻まれていた。
館跡には、主殿・会所など館の名前が書かれた礎石が配置されており、当時の館のスケールの大きさを偲ぶことが出来た。
館跡から階段を登ると、諏訪館跡庭園・湯殿跡庭園が続き、数々の自然石や立石が配置されており、雄大なスケールである。
山城へ登れば、一の丸、二の丸、千畳敷などが見られるようであるが、今回は時間的余裕が無くパスした。
史跡公園センターに戻り、復原町並エリアに入ると、武家屋敷や町人の屋敷が復原されて当時の生活様式がうかがえた。
訪れた翌日には、『越前朝倉戦国まつり』が開催される予定で、会場内ではテント張りなどの準備が行われていたが、
どれ程の客が集まるのだろうかと疑問をもった。
これだけの歴史的・文化的遺産であるが、知名度は今ひとつ不十分であり、加えて地理的ハンデイキャップを考えると、
もう少しブランドイメージを上げる必要がありそうだ。
2年後のNHK大河ドラマの主人公に、福井県とゆかりのある「お市の方」の三女『お江の方』が選ばれたそうである。
朝倉家との直接の関係は無いだろうが、朝倉氏遺跡への関心度が上がり、知名度アップのチャンスになるだろうか?
帰路には、剣豪佐々木小次郎が「ツバメ返し」を編み出した場所と伝説がある、昔懐かしい『一乗滝』を訪れて、
しばし涼を取ったが、思わぬ珍しい希有な姿のトカゲの歓迎をうけてビックリだった。
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