大河ドラマ「鎌倉殿13人」で演じられている大庭景親ゆかりの地として話題となっている湘南大庭の大庭城址などの歴史スポットを散策していました。
城址公園は、現在は桜の名所の総合公園となっていますが、昔は大庭城山と呼ばれて縄文・弥生時代、古墳時代から平安時代において当時の人々が住んでいたところだったようで、その後、平安時代末期に、大庭氏の拠点として大庭城があったと伝えられている歴史の残るスポットとなっています。
公園のエントランスロードは、春にはツツジや桜が咲き誇る石垣が築かれた石畳の新緑の道となって城壁を思わせる景観となっています。
広い園内には、当時の台地を横断する「からぼり」によって四つの郭に分けられていたようで、現在も当時の面影を残す深い堀が残されています。
館跡広場には、当時の高床建築の柱穴の配列の「掘立柱建物跡」の石柱が設置されています。
園内の南口には、大庭城の由来が書かれた石碑や石祠が設置されています。
花の広場では、四季の花が咲くバラ園とも呼ばれていますが、この日は夏の花のサルスベリの花が満開となっています。
春には、桜や藤の花が咲く大芝生広場では、シンボルツリーのメタセコイアや大クスノキが大枝を拡げて緑に包まれたグリーンパラダイスとなっています。
縄文・弥生・古墳時代の生活用具が発掘された古代の集落があったとされる城山台地跡の景観
休息広場の足型の丘には、藤沢市制50周年を記念して32年前に創られた市民の足型のモニュメントがあり、懐かしさを覚えていました。
公園の南口を降りたところには、北条早雲が大庭城を攻めた時に、大庭城付近の沼地で攻めることが出来ず近くに住む老婆から引地川の堤防を切って沼地を干上がることを聞き攻め落としたという伝説があり、後に老婆が秘密漏れを防ぐために殺された老婆を偲んで作られた石型の台座に乗る「舟地蔵」が今も地域疫病退治の守り神として信仰を集めています。
舟地蔵から約1km程離れた台地にある熊野権現と市杵島神社とが鎮座する公園に向かいます。
熊野権現社は、鎌倉幕府執権の北条時頼の息災と武運長久を祈願して建立した社と伝えられています。
境内には、市杵島神社もあり、過って悪政や凶作に苦しんだ農民が、弁財天を勧請した社で、地元では、北の谷の弁天様とも呼ばれています。
近くの北の谷公園では、春の市の花のフジの花が、珍しく季節外れに開花していました。
北の谷共同墓地内には、地域の開発により移設された大庭地区の名士達の墓地となっており、市の重要文化財に指定されている庚申供養塔や大師像、阿弥陀像が鎮座しており、既に廃寺となった「大庭入村千手院」から移設された湘南の歴史遺産となっています(案内板より)
「寛文十二年の三猿庚申塔」
弘法大師像
舟形地蔵尊と六地蔵尊
大庭城の二番構門があった跡地の二番構公園では、水の流れる公園として地域の色々なイベントが開催される市民の憩いの公園となっており、この日も小さな滝から水が流れ落ちるせせらぎの光景が見られます。
二番構の近くの裏門公園も大庭城の裏門の跡地に出来た自然公園で、豊かな自然と野鳥を観察できるビオトープとなっており、普段は入れませんが、自然観察の野鳥公園となっています。
久し振りに地元の自然と歴史を学びながらのぶら散歩を楽しんでいました。
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