「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「むかえ火の向こうで」

2010年08月16日 | 趣味・・エッセイ
広島東洋カープをこよなく愛した父が亡くなって38年目の夏を迎えた。
創設以来の熱烈なファンで、たる募金にも大いに協力し、球団を支えたのが自慢の一つだった。

真空管ラジオに耳をくっつけるようにして実況を聞く。
チャンスに打てなくて敗色濃厚になったり、電波事情でラジオの声が小さくなったりすると、壊れんばかりにラジオを叩いて八つ当たりもした。

勝率3割を狙うのが精一杯の弱小球団に業を煮やしながらも野球はカープ一筋。絶対的な存在であった。
勝てば自分の手柄のように喜び、負けたら一緒になって落ち込む。それでもまた次は必死に応援する。
ファンというものはありがたいものだ。
そんなファンに報いる活躍と結果をそろそろ残さなければ、本当にファンは遠のいてしまいそうだ。

1975年初優勝の喜びも、それに続くカープ第1期黄金時代も全く知らない父。
迎え火をたいて歓迎しても、今年のカープの成績を見たら「あのころと何も変わっちょらん」と嘆くに違いない。ちなみに亡くなった73年は最下位だった。

              ( 2010.8.16 中国新聞 広場掲載 )

4日間を我が家でゆっくり過ごしたであろう父と母。子どもたちや孫・ひ孫に囲まれて楽しんでくれたら有難い。

「大文字」 (左京区浄土寺・大文字山) ・ 「妙・法」 (左京区松ヶ崎・西山及び東山) ・ 「舟形」 (北区西賀茂・船山) ・ 「左大文字」 (北区大北山・左大文字山) ・ 「鳥居形」 (右京区嵯峨鳥居本・曼陀羅山) 京都五山の送り火と、岩国が誇るハスの花に見送られて、父と母のお精霊(しょらい)さんをあの世へ送り届けよう。
コメント (12)
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