「世の中、ちょっとやぶにらみ」

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「線状降水帯」

2020年07月06日 | ニュース・世相

             
             2年前の西日本豪雨の雨雲移動

広島県や岡山県を襲った、西日本豪雨から、丸2年が経過した。
平成30年6月終わりから7月始めにかけて中国地方を襲った、未曽有の豪雨災害である。死者は200人超の大惨事となった。
あれから2年を経た、同じ時期の7月始め、今度は九州全域そして四国、山口県など広範囲に線状降水帯と呼ばれる、集中豪雨の積乱雲が次々に流れ込み、すでに熊本県を中心に、河川氾濫による大惨事を引き起こしている。

小生幼少のみぎりは、夏休み前の6月7月の雨は、梅雨特有のじめじめ長雨は毎年経験したように記憶している。
しかし、現代のように、避難だ警戒水位だ河川氾濫危険性だ、などという切羽詰まった情報は、もう2・3か月先の秋の台風シーズンであったような気がする。6月7月の雨は、大雨だとは言ってももっと優しかったし、この雨を乗り越えたら夏休みがやってくる、という楽しみがあった。

ところがどうだ、今は「線状降水帯」なるものが発生した地域は、たちまちの土砂災害、河川氾濫、家屋流失などという直接的大災害に見舞われる。
厄介なこの線状降水帯とはいったい何者ぞ。
「次々と発生する発達した積乱雲が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50〜300 km程度、幅20〜50 km程度の強い降水をともなう雨域」のことを言うのである。要するに気象庁が天気予報で用いる、予報用語の一つである。

難しいことはよくわからないが、過去数年の集中豪雨による各地の被害状況を総合的に検証し、得られた知見によってこの名前がつけられたようだ。
それはそれとして、こうして得られた知見や過去の災害事例をもとに、線状降水帯現象を起こさせない、起きないようにさせる、というところまで手が届かないところに、もどかしさを覚える。しかし、これこそお天道様相手であり、今のところ人知で雨を降らせたり止ませたりすることはできない。
台風の通り道を人工的に移動させることができないのと同じことなのであろう。

それでなくても、第2波の襲来を思わせるコロナ禍の中で、一瞬にして財産も命までも奪いかねない集中豪雨にはなんとしてもご遠慮願いたいものだ。
避難準備「高齢者等避難開始・避難勧告・避難指示、の言葉の判断は色々あるかもしれないが、命あってこその人生。早めに安全確保の方策を選ぶことが、ある意味では、目に見えないコロナウイルスと闘うのとは違う、我が身を守る最善の道であることを、改めて心したいものである。

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