青々と茂る雑草の中に、我が身を主張するオニユリ
7月も早下旬を迎えようとしている。
そろそろ猛烈な夕立とともにやってくる、天地を貫く閃光に轟く雷鳴。この洗礼によって「半夏のはげ上がりと言って梅雨が明ける」と教えられてきた、今は亡き「おふくろ気象予報士」のことば。
この時期の午前中は少し雲がかかっていても、一日中曇り空が続くことは滅多にない。
「朝曇り、照ろうがため」とは、おふくろ気象予報士の格言みたいなもので、多くの場合9時を回る頃からガチガチの陽射しとなる。それも厳しい蒸し暑さを伴うイヤな暑い一日になる。
そんな昨日と今日。二日連続で孫君のソフトボール大会が行われた。
「じいちゃん、見に来てくれる?第一試合は8時から始まるよ」と、親に催促されたのか、自分のプレーに自信を持っているのか、電話でちゃんと知らせてくれる。「昼からも一試合あるからお弁当持ってきてよ。それと冷たい飲み物を忘れんように」。ご親切な助言を添えてご招待を頂く。
そうなると「暑そうだな~」と思いつつも、応援グッズと冷たいお茶、折りたたみ椅子を引っ提げて試合会場へ。孫君は2番ショート、レギュラーである。バッターボックスに立つと相手チームの監督が「打つぞ!センターバックバック」と指示を飛ばす。その声にくだんの孫君は力の入り過ぎが見え見え。敢えなく当たり損ねの浅いライトフライということもしばしば。
それでも、ホコリ舞う炎天下、大きな声を出して元気よく、投げて、打って、走って、時に好プレー、多くはがっかりの幼稚なプレー。でもそれはそれなりに、彼らの精一杯を見せてくれるのだから、応援には力が入る。3試合やって1勝2敗。「まあまあよかったね!」ねぎらいの言葉を。
真っ青く生い茂る雑草の中で、夏の太陽に向かって咲くオニユリの根性と存在感を、孫君にも教えなければ。と思う割りに、炎天下で応援するジジの気力体力が問題となりそう。