中国の古典「史記」に『桃李もの言わざれども、下自ら道をなす』という一節がある。
徳のある賢者の元にはその人格を慕って多くの人が集まってくる意味の金言として使うという。
この桃李を日本人的に解釈すると、桃やすももの花は美しいから自然に木の下に道が出来る、となるが、中国人は、桃やすももの実は美味しいから、自然に道が出来ると解釈するのだそうな。
つまり、日本人は実よりも花の美しさを尊ぶ。これに対して他国の人は、花より実を選ぶ現実主義に徹しているようだ。
日本人の観念的捉え方とは少し異なるんだね~。これからの世の中は、こういったものの捉え方の違いが大きな紛争のタネにならなければいいのだが。
春先から咲き乱れた梅・桃・すもも・桜などの花々が終わりを告げて4月が往く。
そして青葉若葉が萌え出でて、山笑う5月へと季節は移る。ただただ月日の流れゆく早さに感じ入る。