たわわに実りつつある梅の実
「風雪に耐えねば咲かぬ梅の花」と言われるように、厳しい寒さに耐え雪にも風にも負けず、世の花々に先駆けてほころんで見せてくれた梅の花。
今はまだ小さな葉っぱも、やがて生い茂って枝も実も隠してしまうほどに成長する。今の季節は、咲いた花が一つ残らず実を付けるのではないか、と思われるほど、それこそ「もぶれ付く」状態の梅の実がたわわである。思わず写真に残しておきたくなる。
このたわわな梅の実がそのまま成長して6月を迎えてくれればいいのだが。世の中そんなに甘くない。ガンガン日照りもあれば厳しい風も雨もある。それらに翻弄されて落ちるは落ちるは、足下に未成熟な小さい実が山になるほど大半が落下する。必死にしがみついて持ち応えるのは、選ばれたものだけという感じさえする。この様子を見ていると、何かしら人間社会を生き抜く厳しさを思わせる。出来ることなら、生ったものはそのまま成長して世の中のために貢献して欲しい、などとつい欲張ってしまう。
咲いた花が実になる季節。色んな花が咲き色んな実が生る。
そして小さな菜園ではスイカ・トマト・キューリ・ピーマンなど、夏野菜が根付いている。ついでに今年は茄子の苗を買って植えてみた。
無農薬なので、葉っぱが虫に食われて網の目状態になり、収穫も覚束ないのであまり好きになれない野菜の一つである茄子。でも、花が咲いて実になるという話の流れでは、茄子を無視できなかった。というのも『親の意見となすびの花は千に一つの仇(あだ)がない』といわれるほどに、一つでも花が咲けば必ず実が生るという楽しみがある野菜でもある。
親の意見か~。昔の親の言うことは全て当たりであり、世間とのズレが少なかった。その点から行くと、今も親の意見となすびの花が一致するのかどうか、考え物ではある。