ご覧ください、この可哀そうなさつま芋を。
猛暑、干天の夏に必死に水分を求め、ひげ根を伸ばしていてさつま芋本体は、無いに等しい。
こんな状態のさつま芋は、「ベニアズマ」だけの現象で、他の種類のさつま芋には見られない。
結局、種類に寄って天候に順応出来ないものも有ると言うことなのでしょう。
畝の向こうに見える、地温の保持のために苦労して張った「透明マルチ」も逆効果だったのでしょう。
九月も、半ば過ぎになってからは何回かの降雨も有ったけれども、まだまだ少ない。
さつま芋を掘ると、水分はまだ土の中までは浸透していなくて、パサパサに乾いて砂のような状態。
雨水が畝間にたまり、毛細管現象で吸い上げられるには、雨の量と時間を要するのですね。
ひげ根だらけの「ベニアズマ」はまるで、マックスの毛深い尻尾か、○○○さんのすね毛の様相。
なーんて思っていたら、マックスがやおら起き出した。
ソムリエマックスの登場です。
両前足で、器用に「ベニアズマ」を押さえてポリポリ、ガリガリとテースティング。
「うーん、不味くは無いのだけれども、そのー、まったりとした甘さが不足だなー」なんてね。
「第一、今年のベニアズマは筋っぽいぞー」なんて声も聞こえたような、聞こえなかったような。
筋の少ない、真ん中部分を食べたり、皮を器用に残したりさすがにベテランのソムリエです。
と、言う訳で200本植えた、さつま芋の中では比較的にポピュラーな「ベニアズマ」は今年は不作です。
さて、このベテランさつま芋ソムリエのマックスも、加齢のためかずいぶん嗜好が変わって来ている。
昨年までならば、さつま芋食べたさに、自らさつま芋掘りに励んだのだけれども、
今年は「ホラ、マックス掘ってー」なんて誘いを掛けても「フン、そりゃ子供の遊び」なんて白けてみているばかり。
大好きで、皮際まで食べていた「スイカ」も食べなくなったし、牧羊犬ならぬ、畑用犬も卒業なのかなー。
夏の疲れも有り、それに加齢も重なるのでしょうが、食事の量そのものも減って来ています。
ま、運動量に合わせて食事の量を加減するなんて、人間も見習わなければならない所でしょうが。
でも、あんなに活発で食欲も旺盛だった以前のマックスを考えると、思わず我が身と重ね合わせ、
一抹の寂しささえ感じるこの頃ではあります。