まだ雪が降る前、そう10日程前の山道を歩くマックスです。
若い時は、この後方道路が下り始めるあたりで軽トラから降り、弾丸のように走り下っていました。
勢いなのか、バランスを取るためなのか、尻尾をグルングルンと回して走るマックスでした。
一度など、別方向に走るので軽トラで追ったら、あまりの勢いに足の裏の皮がペロンと剥げてしまった事さえ有ります。
今は悟り切った哲学者のような顔つきで、ゆっくりゆっくり歩きます。
何事にも動ぜず、マイペースの大人風の趣さえ感じさせますね。
スベルべママは「徘徊が始まった」なんてからかうけれど、畑の周りをゆっくり歩くマックスです。
若い時は、後方の藪から始まる崖のような斜面を駆け降り、石を咥えては戻って来ていましたが。
そして、家ではこんな風に内玄関の古毛布を敷いた上で眠ります。
外でも良いのだけれども、夜中でも吠えてご近所さんに迷惑を掛けるから。
もう爆睡状態で、「スースー」と寝息を立てて寝ています。
但し、眠りが浅いのか、夜中に起きてしまうのが難点。
昨夜もスベルべトーちゃんは友人に招待され賑やかに酒を酌み交わし帰宅したのは10時過ぎ。
ご機嫌で帰還し、風呂に入り就寝したのは11時。
ところが、「クーンクーン」の鼻声で目覚めると、やがて「ワンワン」と呼び始める。
起き出して時計を見るとなんと2時半で、そっとマックスに「マックスまだ夜だよ」なんて話しかけます。
でも、かなり前から聴力を失ったマックスには、馬耳東風もよいところ。
散歩に出るものと信じ切って玄関を開けるのを待っているのです。
表でしばらく散歩させ、もっととばかりに玄関前で踏ん張るところをリードを引いて中へ。
やれやれとばかりに、布団に入ると再び起こされる。
時計を見ると4時ちょうどで、またも散歩して先程ようやく帰宅したところ。
今年は何回も弱って、鳴き声さえ出なくなるようなピンチが有ったけれどもその都度乗り切ってきました。
寒くなってきたら、元気を取り戻し、餌だってもりもりと食べる食欲を見せています。
こりゃもう、完全にあれ、いわゆる「認知症」ですね。
困ったけれども、どうしようも有りません。マックスとの体力勝負の日々が続きます。