雪下ろし
今でこそ雪国の民家の屋根は、自然落下の滑り落とし方式や、ボイラーで暖めた温水を屋根裏に配管する方式。
又、暖かくなった部屋の空気を屋根裏に回して雪を消す方式などが増えた。
しかし20年ほど前までは人力で屋根雪を下ろすのが当たり前の仕事だった。
大晦日までに、下ろさなければ儲けもの。十二月中に何回も屋根に上がると、大雪の悪い予感がしたものだ。
雪下ろしも十回までは数えるが、それ以上になると数えるだけで苦しくなるから忘れるようにしていたものだ。
今のように土日休みの週休二日制など一般的では無かった。
その貴重な休みの時間を朝から晩まで費やして、屋根の雪を処理する。
たまさかの休日とせいぜい遅くまで休んでも、八時頃までには始めないと一日の先行きが不安になる。
身支度を整え足元は、滑落を防ぐ意味と、踏ん張りを利かせるためにカンジキで固める。
スノーダンプが考案されたのは何時だったのか記憶に定かではない。
昭和四十年代も半ば過ぎのことだと思う。その出現は除雪作業の概念を大きく変えた。
まさにダンプカー並みの仕事量が可能になったのだった。
(続く)