畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載103-3「雪道」(その3終わり)

2017-03-20 11:56:42 | 暮らし

     (大量に積もった雪で電線が頭に触れるようになり、竹竿で持ち上げている)

            雪道

 我が家は集落の中心部から、信号場から駅に昇格したばかりの国鉄の小駅の前に家を移転新築したので、

道踏みの分担が多くなった。

二百メートル余りだったと思うが、道幅を広げそして足が沈まないように踏み固めるには何回も、

往復することが必要だった。

 

雪道にも良いところがあり、踏み固めたらどこでも道になった。曲がった道も真っ直ぐになる。

道踏みが終わると、雁木と呼ばれた本屋に付属した小屋根の雪を下ろす。

 

それでやっと冬の朝の行事は終了。大概小一時間はかけていたように思う。暖かい家に体の雪を払って入り、

暖かい母の味噌汁で朝ご飯を食べてから登校となる。

 

 みんなが他人のために眠い目を擦りながら暖かい布団から起き出し働いた。そして私も一番列車に乗る人のため、

雪道を踏むのは当然の事と思っていたのだ。

雪国の人々は大人も子供も辛抱強く、そして勤勉なものだったと思う。今考えると夢のような話だ。

              (終わり)

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先祖が残してくれたもの

2017-03-20 05:11:02 | 暮らし

 日一日と春が近づく気配を感じて焦りを感じる落ち着かない日々。

雪が消えたら絶対にできない仕事を優先。また先祖が残してくれた書物のチェックです。

 過去帳と、そして冠婚葬祭の記録、備忘録でしょうか。

古くは、明治10年のものが見えるけれど、過去帳にはもっと古い記載も。

 

 我が家の先祖と言うよりも、その催事の際に記帳を担当した人の筆跡でしょうか。

と、言うのは少し年代が違っても筆遣いが全く異なってもいますから。

 

 達筆であり、墨を継ぐことも無く一気に書き上げてある。

うーん、「中山」の「弥一郎」さんですね。あ、五郎吉さんも、三平さんも。

 

 「根小屋 徳右衛門」さんの名前、「竜光 与左衛門」さんの名前も良く見られるお名前。

「根小屋 徳右衛門」など、今ではどちらの家かは全く分からない。

 こうして、何回もの催事の記録を繋ぎ合せると古い姻戚も浮かび出てくる。

と、思って整理していますが、クイズでありパズルでもあるような仕事です。

 

 この年での三十三回忌など没年は完全に江戸時代。

表書きはしっかりとした見事な楷書体です。

 

 でも、ひとたび綴りをめくるとかくのごとし。

右の方の地名と、お名前がスベルべの能力では限界で完全解読は不可能なのです。

 

 先にも紹介したっけ。最後の金銭的なとりまとめです。

そして、「お斎」のご馳走の内容も几帳面に記されていて、うーん、こりゃ貴重品ですねー。

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