先日、駅の駐車場に「○○森林組合」と車体に書かれた車が何台か。
毎年でも無いけれど、駅裏から我が家の山の畑に続く道が彼らによって手入れされているのです。
昔は山の畑への行き帰りと言えば、ほぼこの道しか使われていなかった。
50数年前に山の裏を迂回する、自動車道が開削されて以来通る人は少なくなっていた。
モータリゼーションの波が山の畑の往復にも押し寄せる時代が来たのです。
同時に山で野菜を作る人も減少した。最後までこの道を使ったのは我が家と近所のおジーさんだけになった。
一時期我が家は山の畑にたくさんのアスパラガスを作り最盛期には朝夕の収穫。
その際には脚力自慢のスベルベママは走るように駆け上り、その時間を自慢したものだった。
そのためにスベルベは一人でもせっせと草刈りをしていた。
草刈り機が導入されると、山の畑の帰りにスベルベママが自動車を回送。
スベルベは一人で草刈り機を使いながら山道を下った。
時にはチェーンソー持参で、道に覆いかぶさる木々を切ったりもしながら。
山の畑に行くと、件の森林組合の車が我が家の畑の脇に。
近寄って来た責任者が、道の整備をしている旨の説明。初めて会う人かと思った。
しかし、「何年か前にここでスイカを御馳走になったことがありました」と言う。
私に見覚えが無いか、私が変貌したのか。「そんなことするのは私しかいませんね」と。
そんなやり取りもあり、畑仕事の帰り際に覗いてみたのでした。
草刈りが終わり、なおかつ道の両脇さえ土が掘られて整備されている。
そして、木の間越しに懐かしい風景、宇賀地盆地の広がりが見えていたのでした。
(続く)