津守時生女史の小説を漫画化したもの
狂った竜王は殺すしかないのか?
アーカンジェルの言葉が その危機を回避する
そして物語は第二部に突入する
アーカンジェルの祖父魔道王ダンタリオンと白銀の竜との戦いが始まろうとしている
元もと小説を私が持っていて 竜好きな娘が漫画化した単行本の新刊が出ると買ってくるようになりました
小説の方も今度 読み返してみようかな
津守時生女史の小説を漫画化したもの
狂った竜王は殺すしかないのか?
アーカンジェルの言葉が その危機を回避する
そして物語は第二部に突入する
アーカンジェルの祖父魔道王ダンタリオンと白銀の竜との戦いが始まろうとしている
元もと小説を私が持っていて 竜好きな娘が漫画化した単行本の新刊が出ると買ってくるようになりました
小説の方も今度 読み返してみようかな
山を離れてもいつしか山に戻っている
長くは離れていられない
自分はどういう人間であったのか 義仁は不思議に思う
人間嫌いであったのだろうか
彼の記憶は一向に戻って来ず・・・
過去を知るらしい白雪という女性が頑として教えないことにも苛立ちを覚えた
―俺は何者だったのか―
白雪は姿を見せないが 何処か近くにいる気配を感じる
長くは離れていられない存在であるかのように
堅く結ばれた何かがある事だけは 義仁も感じている
それは時に義仁を焦らせる
その何かが義仁を駆り立てていた
心の深い所が 自分を呼ぶ何かに応え動かしている
それは!
白雪は追われていた
相手は大層しつこい
連れ合いを喪った山の生き物
同じ片割れを喪っている存在である事を それの野性が教えるのか 魔性が魅(ひ)きつけるのか
白雪にとっても厄介な相手であった
助けを呼べば互いの一族を巻き込み 争わせることになる
かと言って 義仁を呼べば 今の彼の状態では 大怪我させる―命を落とさせてしまうかもしれない
結局 白雪は逃げ続けるしかなく
狩りの獲物のように追い詰められていた
しかも白雪は怪我を追うわけにはいかない
それは 言う
「オレはお前より 遥かに強い 諦めろ
お前は女でオレは男
互いに一族の異端の者よ
お前を守る男は・・・いない・・・」
あやすように脅すように背後から聞こえる声は どんどん近付いてくる
「抵抗すれば 傷つける事になる
楽しみではないか
オレとお前の間に生まれる子供が」
追って来る者は 片割れを喪った時に何処か狂ったのだろう
種を越えては 違う一族と交わっては ならない
その山のきまり 掟を 孤独ゆえにか 破ろうと 冒そうとしている
崖の上で白雪は追ってくる者を 振り返った
相手も人の姿となる
白雪が諦めたと見たのだろうか
崖の下は深い谷
およそ降りることも登ることもできそうにない険しくそそり立つ崖
今一度 この相手を飛び越える事ができるなら
弱ったふりをして 白雪は息を整える
―われは われは死なぬ 会うのだ 会うのだ―
その強い想いが白雪を支えていた
相手は逞しい腕を伸ばしてくる
大きな男だった
義仁と仮の名を名乗る男よりも なおひと回り大きいだろうか
顔以外は 何処もごつい
月王と呼ばれるその名に恥じず 顔は貴公子めいて整っていた
だが今その眼は狂った光を浮かべている
じりじりと 断崖の端へ白雪は近付く
後退りする
相手は余りにも巨大だった
その巨大な相手を軽々飛び越え 白雪の前に降り立った生き物がいる
これも狼にしては ひどく大きすぎる生き物だった
輝くように眩しいほどに全身白い
更に珍しいのは・・・両の瞳が黄金色であった
―銀嶺丸(ぎんれいまる)!―
白雪は心の中で ついにその名を呼んだ
―それが俺の名前か―
白雪の心に直接問い掛けてくる
「お前が!」
相手 月王は驚いた顔になったが すぐに戦い易い体になった
巨大な黒い熊だ
「今更 渡さぬ」
停めようと伸ばした白雪の指に少しの毛を残し 銀嶺丸は跳んだ
僅かに大きさでは負けるものの 動く速度が違った
熊対狼
悲鳴を上げそうになる口を押さえて 白雪は戦いを見る
恐ろしくて崖の上から動けなかった
銀嶺丸は月王の肩の後ろ 首の後ろ 足の後ろと
相手の腕が当たりにくい場所を選び攻撃している
少し落ち着くと白雪にも判ってきた
銀嶺丸には相手の命を奪う意志はないのだ
相手を動けなくして 戦えなくする
血を流しているのは月王ばかりだった
遂に・・・月王は蹲り 人間の体になる
「何故・・・殺さぬ」
月王の問い掛けに こちらも人間の姿となった義仁こと銀嶺丸が答える
「思い出さぬか 月王」
「・・・・・」
「我等は共に遊んだ仲だ
金色の目のやたら気の強い白い狼を覚えていないか」
「あれが」
「だから お前の戦い方は読めていた」
銀嶺丸が笑顔になる
月王に肩を貸して立上がらせ 歩き始める
そう この男は今まで戦っていた相手と酒酌み交わすこともできるのだ
白雪はまだ疑い深い目を向けながら その後をついて行く
やがて見つけた小屋に月王を休ませ 傷の手当てをし 彼が眠ると 銀嶺丸と白雪は小屋の外に出た
「思い出したのか」
「少し 断片的には こう場面場面が浮かぶが 繋がらぬ」
その答に白雪は肩を落とした「そうか」
「何故 教えなかった
本当の名を」
「われは 忘れられて拗ねているのさ
怒ってもいるし」
淋しそうに白雪が笑う
「呼べばいい
追われていた時 呼べば良かったんだ
助けに来い!と」
「呼んで また戦って 今度は 助からぬやもしれぬに
我にはできぬ」
「また―」
白雪の言葉を銀嶺丸が追求する
「それより何故に あの場に間に合うた?」 深いまなざしを白雪は 銀嶺丸に向けた
「行きたかったからだ
行かねばならぬ
ただ急き立てられた
崖の上に立つそなたを見た時は 間に合わぬかと
目の前が赤いものが広がって・・・・」
「我は呼ばなかったに・・・」
「いや 呼んでいたさ
ここで」
そう言って銀嶺丸は胸を押さえた
白雪は黙り込んだ
「教えてくれ 俺はどうして記憶を喪った
何があった」
「それは―」
ハンバーグを一枚一枚焼くのが面倒で(笑)
オーブン用皿にクッキングシートを敷いて オーブン機能 250度で20分
後は余熱任せ
切り分けて横着してケチャップとウスタ―ソースかけて出来上がり
キンピラ牛蒡にサラダ
まあ インチキ・ミートローフ風かな~
由緒ある大学の建物の中で起きた殺人
学生監ランドンは 多くの人間から 嫌われていた
先に門衛サムの死体が発見され 大騒ぎとなり 次にランドンのトランク詰め死体が発見される
副学寮長リチャードは捜査に協力し 独自な調査を始めるが
少しずつの嘘が捜査を混乱させる