夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「この夜を越えて」-11-

2008-07-11 23:14:05 | 自作の小説

崖の上の追い詰められた白雪を見た時 いつの間にか狼の姿をなって走ってた銀嶺丸は 目の前が 頭の中が赤い霧で覆われたのを感じた

そして気がつけば もう崖の上に立っていた

月王の目を見て・・・流れ込んできた記憶

小熊と小さな狼と じゃれて遊んで  はぐれ者同士

月王が あの小熊だということはわかった

断片的に蘇る記憶
しかし 繋がらない
歯痒さを 義仁(よしひと)こと銀嶺丸(ぎんれいまる)は覚えていた

言いかけて 白雪は また口を閉ざす
言葉を探しあぐねているようだった 

―話したい事を 心の中に浮かべてみろ―

相手の心に直接話し掛ける さっき覚えたやり方を銀嶺丸は試してみた

白雪が顔を上げる

その顔にある迷い

銀嶺丸は他のやり方も試す事にした

白雪の腕を掴んで自分の腕の中へ その体を閉じ込める

腕に力を入れると―白雪の思いが流れ込んできた

―こういうやり方って―
白雪は銀嶺丸の腕の中へ抱え込まれて唇を噛む

白雪は彼が伴侶に選び一族に宣言した相手

やはり白雪を望む一族の別な者が それをよく思わず 銀嶺丸に罠を仕掛けてきた

そもそも銀嶺丸の一族とは・・・

狼の姿で生まれる者
最初から人の姿で生まれる者

狼の姿で生まれて 人の姿にもなる者

色々ある

狼の姿のまま人形はとらず生を終える者も

銀嶺丸は自分の記憶では狼と人形(ひとがた)の間をころころ変わり それを不思議と思っていなかった

そして人間の形にも狼の形にもなる者は 幾つかの力を持ち強い
一族に対する責任も重かった 

同じ一族以外から生涯の伴侶を選んではならず

また選んだ以上 その相手が死ねば 伴侶を選ぶことはできない
どれほど長く生きようとも

銀嶺丸のような{力}を持つ者は・・・相手を選んだ場合 互いに想い合っていても一族の許しを求めなくてはいけない

銀嶺丸が白雪の気持ちを確かめ 伴侶とした時・・・・・・別に白雪を欲しい者がおり それは卑劣な罠を仕掛けてきた

白雪を自由にする為に・・・銀嶺丸は人間の姿のまま・・・険しい崖から虚しく落ちていった

狼の姿になった白雪が 銀嶺丸の肩を咥え離すまいとしたのに 銀嶺丸は彼女を巻き込むまいと・・・一人で・・・・落ちて行ってしまった

白雪に拒まれた茶鬼丸(ちゃきまる)は深手を負ったまま・・・一族を離れていった

白雪は群れを離れ・・・銀嶺丸を追ったが・・・群れの方で彼女を追ってくる

「長老は死んで・・・誰かが一族を率いねばならない」

そう白雪は言った

一族は白雪が選んだ者を新しい長(おさ)にすると

「われに対する想いを取り戻し・・・」言葉の続きは白雪の胸のうちにある

離れていては狂うほどに激しく深く自分を思ってほしいのだとーそうでなければイヤなのだとー

まだ男の中では本来の銀嶺丸よりも 人としての義仁が勝っている

「お前は トゲのようだ 記憶があっても無くても 心の奥底から抜けぬ

お前に何かあったら・・・」

背後から白雪を抱きしめたまま 銀嶺丸は その耳元で囁く

「必ず思い出す どれだけお前が大事な存在であったか」

銀嶺丸の約束に白雪は切なげな吐息をもらした

そして小屋の中では 起き出していけずに月王が困っていた 


酒井順子著「先達の御意見」文春文庫

2008-07-11 22:16:14 | 本と雑誌

酒井順子著「先達の御意見」文春文庫
酒井順子著「先達の御意見」文春文庫
酒井順子著「先達の御意見」文春文庫
酒井順子著「先達の御意見」文春文庫
酒井順子著「先達の御意見」文春文庫
「負け犬の遠吠え」にてブレイクした筆者が負け犬をテーマにした対談集

阿川佐和子さんは流石 対談の名手
明るく爽やかな内容です
この方 大好きです

内田春菊さん 人から何と言われようと堂々と生きる強さを感じます

学歴ばかり高くても偏った狭い意見に固執した方も中にはおられますが^^;

上坂冬子さん 週刊誌への連載エッセイなどでも その文章 内容
こういう捉え方もあるのか と大変に気持ちの良い方です

この対談でも 辛口のようで 広く温かな優しさを感じます

瀬戸内寂聴さん 生意気言わせて頂けば 現在はどうでも 私はこの方の生き方は好きではない
その人生で多くの人間を傷付けて生きてきた方です

だからやはり「源氏物語」の捉え方もそうだろうか?と思ってしまいます

物語は読み手により 受け取り方も違うもの

―それは あなたの考え方でしょ?

と思ってしまいます

田辺聖子さん ああ元祖・聖子ちゃんだわ♪とあらためて(笑)

なあんて おおらかな!と感心しました

「ひとり生きた女の碑」の話には ああ―と深い感銘を受けました

林 真理子さん 頑張って文壇に生き残っておられるな―と 感心する方の一人です
努力して勉強して 書いてこられたな―と

坂東眞砂子さん 「日本のイラク派兵は男性側の負け犬の遠吠えじゃない?」 ほか 京都 京女 平安時代 江戸時代の捉え方
独特ですね
こういう思考 考え方する人間だから ああいう作品が書け
捨てられていた猫などを 投げ捨てて殺すことができるのでしょう

私は 彼女の考え方は好きではないし 気味悪い怨念めいた歪みを感じます

この本の内容の総括対談みたいな香山リカさんとの話

私も晩婚で 初産は31才でした

18才で結婚した友人からは 一回り出遅れております
で 思うのですが 出産は20代でした方がいい

だって25才で母になったら 子供が成人式の時 まだ45才ですよ
まだまだ元気!
しっかり働けるし好きな事もできます

嫁に行くなら 若いうち
売り手市場で強気でいけます

現実見るなら20代後半で

多少 夢や理想の砂糖菓子も剥げているはずなので

体力がね 30代と40代では ずん・・・とね 違うんです

そして半世紀近付くと 5年先10年先 生きているだろうか―と不安に感じてくるのです


宮崎牛(笑)

2008-07-11 21:05:59 | 子供のこと身辺雑記

宮崎牛(笑)
宮崎牛(笑)
夕方少し前に宮崎県の親戚から お肉が届きました

昼おかずの残りを具にして 夜は春巻にしようと思ってましたが 急遽変更

ささっと焼いて 焼肉のタレを添えました

箱の蓋の 県知事のシールがお茶目ですねぇ
子供達が大喜びの夕飯でした


朝はいかにも

2008-07-11 13:36:19 | 子供のこと身辺雑記

朝はいかにも
朝はいかにも
朝はいかにも
朝はいかにも
さあ降るぞって お天気だったのですが ぱらら・・・と 小雨がちびっと落ちて終わりでした

暑いです

先日からの山本モナさんと二岡選手のラブホテル事件

巨人ファンとしては いささかへこんでおります

やっと一軍に戻るのを目前とした日に
ましてや選手会長でありながら

何か鬱屈したものがあるにしても
奥さんのいる身です

二岡選手が今まで築き上げたものが これで壊れてしまう気がします

本来のキャスターとしての仕事に戻れる機会を与えてもらいながらの山本モナさんにとっても痛手でしょう

真剣な恋愛ならまだしも救いもありますが 飲みに 遊びに行った先での お持ち帰り

「何 やってるんだ」
何を考えていたんだろう

どちらも本来の仕事で一面を飾ってほしいです