夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

北方謙三著「水滸伝」五 玄武の章 集英社文庫

2008-07-28 13:23:15 | 本と雑誌

北方謙三著「水滸伝」五  玄武の章  集英社文庫
北方謙三著「水滸伝」五  玄武の章  集英社文庫
賄賂が横行し 民は搾取されるばかりの国 宋

民と正義の為に高い志を持った男達は梁山泊に集まってきた

娘の死により 騙された馬桂は宋江に恨みを持ち 青蓮寺側の李富に身体ごと取り込まれる

馬桂は楊志の妻子に近付き―その情報から李富は 楊志暗殺を実行する

女真で囚われていた魯智深は救出されるも 片腕を喪う

楊令は 父楊志と母の死を見る

楊志の死後 二竜山を守っていた石秀
桃花山の周通も死んだ

林冲は二竜山の指揮と楊令を任される


北方謙三著「水滸伝」四 道蛇の章 集英社文庫

2008-07-28 01:09:51 | 本と雑誌

北方謙三著「水滸伝」四 道蛇の章  集英社文庫
北方謙三著「水滸伝」四 道蛇の章  集英社文庫
次巻の波乱を感じさせる展開

娘を宋江達に殺されたと信じた馬桂は 李富と男と女の関係になり 梁山泊の敵になる

抱かれた男の敵が敵と 今までとは全く逆の―

長年信じてきたものから 例え娘を殺されたと信じこまされても そう愚かしくなるだろうか

宋江の妾であった馬桂の娘もそうだ
たきつけられたとは言え 嫉妬に狂い愚かだ

その生き方 性格に不満はあるが それも物語を動かす為の組み立てなら仕方ないのだろう

宋江が自分が妾にした女を 感情ある人間と見ていなかった未熟さ
また自分達が殺した事になっている娘の母 馬桂へ 事実はこうであったと説明する
せめてその死を詫びる常識を持たなかった事で 大義の前とは言え 作中いかに褒め上げようと たいした男ではないと
人の心の分からぬ馬鹿愚か
賢ぶってる阿呆と思える

身近な人間の心の動きも理解できずして 民の心を知ることはできない

人間を見る目も無いことになる

相手が男であろうが女であろうが 人を人として見ることができない人間に

ひねくれ者の私は つい 偉そうなこと 言うんじゃないよ
と思ってしまうのだ