夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「狼よ 落日を斬れ」(1974年 松竹)

2012-09-23 20:23:09 | 映画

三隅研次監督
原作 池波正太郎著「その男」

学生時代 母と映画館で観た映画です
なんとも懐かしい
三隈研次監督は 大映で 市川雷蔵さん主演 眠狂四郎シリーズなど撮られた方です

杉虎之助(高橋英樹)は 幼少時代 体が弱く
継母は自分が産んだ丈夫な子供を跡継ぎにし 虎之助は廃嫡にしろと夫に迫る

虎之助は死のうとするも救われ ある男(田村高廣)に弟子入りし鍛えられる

男 池本は幕府隠密
自分を慕う 虎之助を大きな愛情持ち育て鍛え上げる

薫陶受け 虎之助は素晴らしい若者に育つが 池本は彼に「先に江戸へ帰れ 後から行く」と言う

時代は幕末

虎之助を可愛がるおじ(佐野浅夫)は喜び何かと世話を焼く
虎之助は伊庭八郎(近藤正臣)や美しい許婚者おつや(本阿弥周子)と知り合い仲良くなる

素行不良で道場を破門された男(峰岸徹)は逆恨みし八郎を襲うが叩きのめされ逃げる

八郎は血を吐き おつやは 虎之助に事情を説明する

夜 男達に襲われた女おひで(太地喜和子)を助ける虎之助

事情あり京都へ行く為に金がいるという彼女へ 虎之助は貸してやる

介抱して粥も作る

虎之助の人柄と男ぶりにすっかり惚れ込んだおひでは 虎之助の布団へすり寄り
礼の気持ちなら不要な気遣いという彼を実力行使で その気にさせ 一夜を共にする
虎之助の見送り受けて京へ旅立っていく

虎之助をおじが呼びにくる
旅の坊主ー雲水の装束(なり)した男は隠密
女を京の池本のところへ送ってくれと 虎之助に頼む

女がいると言われた場所へ向かう虎之助だが 茶店にはそれらしい人物がいない

突然現れた男達が若衆姿の人物に斬りかかった
店の外で斬り合う若衆姿の人物を助ける虎之助

助けた人物(松坂慶子)は礼子ですー
と名乗った

宿での夜も気遣いを見せ 明けての道中も話しかける虎之助

そこへ薩摩からの刺客が多勢で襲撃かけてきた

間道へと礼子を逃がし 闘う虎之助
強い 全員片付ける 斬り殺す

その京では人斬り半次郎こと中村半次郎(緒形拳)が今夜も人を殺していた
飲み屋へ入る

先に店で飲んでいた新撰組の沖田総司(西郷輝彦)が あんた人を斬ってきたねーと話しかける
「そんな目をしている」と

そこへ新撰組の隊員が入ってきて 半次郎を問い質す

人を斬った下手人を捜しているのだ

あいつらの腕では斬れないーと傍観する沖田総司

逃げながら斬り結び追っ手を追っ払った半次郎は 美しい尼に声かけられる
「そのままでは 綻びを縫って差し上げましょう 」

半次郎 まじまじと尼を見つめ
「よかおなごじゃぁ」
尼だろうが おなごはおなごーと抱えあげ ストレートに「しよう」と迫り ことに及ぶのだ

尼の名前は ほうしゅう尼 あのおひでだった

回りくどい隠密の用心 やり取りを経て 虎之助は遂に池本と再会する
池本は礼子の事で礼を言い
どう思うかも尋ねる
いずれ会わせようと思っていたのだと

池本は虎之助に江戸へ戻るように言う
時代は変わろうとしているのだ
死ぬな 生きろと

虎之助は 京へやってきた八郎と再会する
そのまま京へ残ることになった

夜 歩いていた八郎へ 新撰組の隊士がいちゃもんをつけてくる
通りあわせた沖田総司が割って入り 八郎も名前を知っていた事から 改めて名乗り合う

ところへ「杉虎之助」の名前を聞きつけ 半次郎が寄ってくる
おひでことほうしゅう尼に頼まれ 捜していたのだ

昼間 虎之助の姿を見かけたほうしゅう尼だが 見失ってしまった

江戸で借りた十両
半次郎が返すよう預かってきていた

虎之助はその十両で四人で飲もうと言い出す

芸者達は沖田の相手を見るだけの恋をからかう

半次郎は夜這いをかける話で笑いをとる
桜島がいかにいいか話し来ないかと誘う

いつかみんなで行こうと盛り上がるのだが

芸者姿の礼子は 池本に虎之助がまだ京にいることを話す

池本は虎之助への手紙を礼子に言付ける

墓地で礼子は虎之助に池本からの手紙を渡す

虎之助は池本が心配なことを言い 礼子に池本の居場所を教えてくれるように頼む

薩摩屋敷では幕府隠密を捕らえるべく 偽の密書で罠を仕掛けた

手下が届けた密書読みおかしいと気付くが 既に薩摩の侍が建物まわりを取り囲み 踏み込んできた

傷を負いながら逃げる池本だが 敵は多かった

虎之助と礼子が駆け付けた時には 池本は虫の息 「仇を討とうと思うな」と言い残す

虎之助と礼子は一緒に江戸へ帰る
無事に家に着いた虎之助は 情愛込めて礼子を抱きしめる

鳥羽伏見の戦いに敗れ 沖田も伊庭もそれぞれに江戸へ
勝って今や官軍となった薩摩の半次郎も江戸へ

夫婦となって暮らしている虎之助と礼子の家を 八郎が訪ねてくる

八郎はまだ戦うつもりだった
「八郎さん あんたはいい人だよ だけど馬鹿だよ!
」 八郎「しかしな 俺は徳川の侍だ
俺たちが何もせず死んでいったのでは 俺たち旗本は何をしたのだと思われるだろう
それが代々旗本のろくをはんだ者の微衷だ」

戦いに行った八郎は行方不明となり 友の身を案じ 虎之助は探しに出る

その留守 美しい礼子が薩摩の侍に目を付けられ襲われ 反撃し斬られる

八郎も見つけられず空しく帰ってきた虎之助が見つけたのは 血まみれで倒れている礼子

虎之助も医師も虎之助のおじも付きっきりで看病
やっと礼子が目を開け おじは喜び病人に精つける為に作っておいた鼈汁を温める
別室へ虎之助を呼んだ医師は 礼子の命が無いことを告げる
「おそらくは 今日」 そう言って帰って行く
もう出来ることは何も無いのだ
「あなた」
細い声で礼子が呼ぶ 「夢うつつのうちにあなたに言い遺すことが何かないかと考えておりました

何もありません

短い間でしたけれど 今の私には 30年40年 あなたの妻として 生きてきたような思いがいたします」
水を欲しがる礼子に口移しで水を飲ませ 迂闊に留守したことを謝る虎之助
「俺が留守にしたばっかりに」

体を起こしてくれ 障子を開けてくれという礼子に
医師から風も当てるな動かすなと言われていると答える虎之助だが
礼子は障子を開け放ってくれるように頼む

「障子を お庭の障子も開けて下さい」

「いい風だこと」

「あなたと一緒に暮らした この家のお庭が見たかったんです
あたし
幸せでした
とってもー」
礼子は息絶え 慟哭する虎之助
「礼子! 礼子! 礼子!」
薄倖の人生で 虎之助との暮らしは そこだけ輝きを帯びていた

お庭番としての仕事で父親は薩摩の侍に殺され 自身も命を狙われー

池本は自分が育てた虎之助の妻として礼子を出会わせることで 二人の幸せを願った
新しい時代へ また子を育ててーと

街に出た虎之助は復讐の鬼だ
妻は官軍の服の飾りを持っていた

今も弱いものイジメで幕府方の侍をいたぶり連行しようとしていた官軍の男(藤岡重慶)は 「なんじゃ おはんな」と言うが 虎之助の顔見て思い出す

京で幕府の隠密狩りの時 腕自慢の同輩達を瞬く間に斬り殺した 鬼のように強い男

「うわあぁ~っ」と逃げ出す
虎之助 斬って斬って斬りまくる

最後の二人に至っては 一人は首を斬り飛ばし
藤岡重慶さんは頭から縦半分に斬り下ろす
パカッと割れるように体が右と左へ泣き別れ

藤岡重慶さんは故人ですが 時代劇・現代劇関係なく悪役を得意とされた方
数多くのドラマ 映画に出演されております

官軍が斬られたと犯人探す半次郎は 逃げる虎之助の姿に気付きますが わざと見逃します

虎之助は逃げ込んだ廃屋で倒れている八郎を見つけます

左腕から毒が回り熱もあります
虎之助「俺が治してやる 但し荒療治だ いいか」
虎之助 八郎の左腕を斬り落とします

余りやる気が無い捜索をしていた半次郎は 娘の悲鳴を聞きつけ 入った家で黒猫の首斬り放し死んでいる沖田総司の姿を見つけます

沖田は黒猫に自分の運勢を 運命を重ねていました

半次郎はその開いたままの眼を閉じてやります

かつて沖田は屈託ない若者でした
好きな相手のことでからかわれ赤くなるような

半次郎は大家に言います

こン男 ちょくちょく外へ出かけとったろ
大勢の官軍ば殺した
いやあ恐ろしか男じゃった

あるじ こン男を新撰組と知らんで かくまっとったか
知らんとかくもうとったら 咎めはせん

大事にとむろうてやれよ

建物のあるじは 半次郎の意を汲んで 深く頭を下げます

左腕は無くなったが 元気になっている八郎 「これでまた一働き出来るなぁ」

虎之助「あんたは つやさんの所へ帰り そこで生き直すべきだ」

八郎「そうだな そうかもしれんなぁ」
虎之助「人斬り包丁を振り回すサムライの時代は終わりだ

妻の仇を殺すのに刀を使い あんたを助ける為に刀を使った

同じ刃物を持っても 人を殺すのに使っちゃあいかんのじゃないか
半次郎さん 沖田さん 伊庭さん 一人々々はいい人なのに それぞれが敵となり殺し合わねばならんのだ」

虎之助「おお 水を汲んで来よう 八郎さん生まれ変わるんだ いいね」

水を汲んで戻ると 八郎の姿はなかった

八郎は函館の五稜郭へ行ったのだ

八郎の消息を 八郎の許婚者だったつやに虎之助は教えられる

つや「江戸へ戻る方が知らせて下さいました

八郎様は亡くなられたことが知れました
半年前 5月の朝 顔を洗おうとして 手桶に屈んだ途端
鉄砲の音がして 崩れるように倒れたそうです
そして そのまま

たった一発の流れ弾だったそうですが マトモに八郎様の喉を射抜いていたそうでございます

たとえ両腕が無くても 生きて帰ってきてほしゅうございました!」
嘆き泣くつや

虎之助「つやさん 私もこのご一新の騒動の中で かけがえのない大切な人を幾人も喪った
そして今度は八郎さんだ

刀をふるって人を殺す時代は終わったのです
新しい時代は もう始まっているのです

つやさん 八郎さんのぶんまで生きて下さい
私も精一杯生きていくつもりです」

東京 明治六年
尼から おひでにもどっている
中村半次郎は桐野利秋と名を変え陸軍少将になっている

おひでと再会した桐野が床屋に入ると 店の主人は虎之助だった

「店構えがハイカラじゃったし
まさかおいどんに髭をば 剃ってもらうわけにはいかん」

おひでに再会し今夜会うことを教える桐野
合点して だから床屋に 客だからと桐野の髭をあたる虎之助 しみじみと
「みんな あの時代を無事に生きてきたのですね」

虎之助の腕なら出世出来る 仕事を世話するという桐野に虎之助は言う
刀は捨てたのだと
「誰とでも平等に付き合える人間になろう そこから出直そう
そう思ってました」

夜 桐野と飲むおひで「杉様もご無事で」
桐野「おいのこつ 昔と同じように思うてくれんとな」

おひで「半どのは変わりました
その髭

そうした気持ちの驕りが その髭に表れている気がして

ただ そうならないように お気をつけて下さい
さ 今夜は飲みましょう」

桐野「よか匂いじゃのう」

おひで「フランスの(香水)ね 今度 半どのにも差し上げましょう」

虎之助の店でちょんまげの男(坂上二郎)騒いでいる
ちょんまげがなかなか落とせない
女房が髷を切らないと縁を切る

だがちょんまげ切ったらどうなるか 虎之助に聞き「カッパ」と縁感想漏らす
親戚のモノと相談してからまた来る 前髪ぺらん カッパだーと言いながら帰って行く

おひでも虎之助を訪ねて店に来る

おひで「相変わらず恥ずかしい生き方をしております

実はあたくし 近いうちに えげれす(英国)へ行くことになりまして」

虎之助「帰ってこないおつもりですか」
おひで「はい たぶん」

虎之助に助けられた夜から おひでは本当のところは 虎之助に惚れていたのだ
だからあの夜自分から忍んだ 誘った
無理にでも抱いて

抱いてもらった
おひで「あの時のお粥の味が忘れられません」
あの一夜を大切に思っているー精一杯の言葉だった

西郷は意見の食い違いから政府を離れ鹿児島へ帰る
桐野も西郷へついていく

夜 桐野は虎之助に会いにきた
この髭そり落としてまた百姓に帰ります

おひでもいなくなることから
「おうたばかりのに また離れ離れになりますなぁ」

幇間になったおじの知り合いの警官の話から 池本を斬ったのが桐野らしいと分かる

顔色変えた虎之助 鹿児島へ

耕している桐野
近づいてくる虎之助の姿を認めて 「杉どん 杉どん ああ やっぱ杉どんじゃ」と嬉しそうな桐野だが

虎之助「あんたに是非聞きたいことがありましてな
七年前 あなたは 池本という人を斬りませんでしたか
幕府隠密をあなた方が襲った時
町人姿で 白髪混じり」

桐野「そん人なら 凄い使い手で忘れることができん
あれは 全くの出会い頭でごんした
そん時の傷が こいでごわす」

虎之助「桐野さん あなたは父の仇だ
池本先生は私にとって 実の父親以上の存在だった 」

桐野「仇討ちの相手している場合じゃない」

虎之助「西郷吉之助は時代遅れの大馬鹿者だ
西郷さんも あんたも馬鹿揃いだ」

西郷の悪口言われ 刀を手に取る桐野

立ち会い 撃ち合うが 双方 刀を宙へ投げる

激しい息使い

桐野「今ン 鍔競り合いで おいに勝ち目は無かった」

虎之助「池本先生が死に際に仇なんぞ探すなと言った意味が漸く分かった
もっと大きな力が先生を殺したんだ

人間という奴は ワケがわかってても、避けられん場合がある
あんたの東京進撃も 止められそうにないね」

桐野「おはん よか人じゃ また東京で会い申そう 待っちょってくり」

去って行く虎之助に桐野が刀を掲げ呼びかける
「杉どん 忘れもんじゃ」

虎之助「刀は捨てたんだ」

さようならと刀を大きく振る桐野

西南の役で西郷隆盛も桐野も死ぬ

洋装の虎之助 東京でその号外を読む

泡沫のように 皆死んでいった

男装の礼子
礼子の命 あわやという時 駆け付ける虎之助

宿で衝立越しに風呂ふ行く為に着替える虎之助の姿にどぎまぎする礼子

虎之助と礼子の組み合わせ 原作でも好きでした

太地喜和子さん演じる おひでも切ない

見事な女っぷりです

いい女優さんでしたねぇ

40年近い昔の映画だけに出演俳優さんも亡くなられた方も多くいらして
ああ田村高廣さんいいなぁ

坂上二郎さんも短い場面だけど はじけず浮かず面白いなぁ

悪役さんも懐かしく

原作もいい小説なので どうか読んで下さい

映画観て小説読んで 映画また観て下さい

 

 

 


おかずケーキか総菜パンか(笑)

2012-09-23 14:09:52 | 子供のこと身辺雑記

おかずケーキか総菜パンか(笑)
おかずケーキか総菜パンか(笑)
おかずケーキか総菜パンか(笑)
ケーク・サレ 好きな具を炒めて 薄力粉とベーキング・パウダーに卵と牛乳の生地に入れ フライパンで焼くだけ

ケーキ型に入れて焼くとまた違った食感になります

ウインナーと冷凍ミックスベジタブルを塩胡椒ふりかけバターで炒めておきます
卵2個 牛乳50ccを混ぜ合わせた中へ ベーキングパウダー5g 薄力粉100gを入れ ざっくり混ぜて 炒めた具を入れ 熱したフライパンに入れ 蓋をして弱火で焼きます

八分通り 火が入ったらひっくり返し 片面も同様に焼きます

好みで生地に粉チーズ混ぜて焼いてもいいです

ホットケーキの素を使えば もっと簡単にできます

洋風お焼きみたいに考えて 具は色々遊べます


三浦しをん著「格闘する者に〇」新潮文庫

2012-09-23 01:53:18 | 本と雑誌

三浦しをん著「格闘する者に〇」新潮文庫
三浦しをん著「格闘する者に〇」新潮文庫
三浦しをん著「格闘する者に〇」新潮文庫
三浦しをん著「格闘する者に〇」新潮文庫
三浦しをん著「格闘する者に〇」新潮文庫
三浦しをんデビュー作の小説です

父親は政治家 死んだ母親は家付き娘
とくれば主人公は名家のお嬢様ーなのだが ひと味違う「お嬢様」らしくない女性だったりする

脚を愛してくれるかなり年上のお友達

同性愛者らしいことに目覚めた友人

何処となく著者の弟を彷彿とさせる 主人公の弟

政治家ながら 変にずれたところもある主人公の父親

主人公は就職活動中だが なかなか決まらない

漫画を愛し読み耽りー夢は見る

全てうまくいかなくても なんとなく前向きに 肩肘張らず主人公は生きている