鸚鵡楼の惨劇 (小学館文庫) | |
真梨 幸子 | |
小学館 |
解説は女優の黒木瞳さん この作家のファンだそうです
まず娼館と言ってもいいような場所へ出前を持っていく少年には その場所へ気になる少女ミズキがいました
母親が借金を残していなくなり少女は そういう年齢でもないのに客をとらされています
少女のそういう場面を双眼鏡で覗いて欲情する少年はー年上の女に体を遊ばれてもいます
鸚鵡楼と呼ばれるいかがわしい場所で殺人事件が起こったことが読者に知らされますが どういう様子の事件であるか詳細は物語の最後近くまで知らされません
次に幼女に性的イタズラをする男が逮捕されたこと
その男と体の関係があった女性が いまは年下の男性と結婚して人気あるエッセイストにもなっている
が!彼女は自分の子供の駿が怖い
彼女は自分の身近な人間もエッセイに登場させていたが そのことでもトラブルが起きたりする
そして殺された
彼女の住むマンションは かつて鸚鵡楼があった場所
一人残った駿は 母方の祖母に育てられる
駿という名前を嫌う彼は 初主演作完成後 取り戻してしまった両親が死んだ事件当時の記憶から 飛び降り自殺をした
駿の母親にもインタビューをしたことがあり また駿を映画の主役に起用した大倉は 殺人の容疑者が逃亡したままの駿の両親が殺された事件を調べ始めてー真犯人を見つける
それは鸚鵡楼の事件ともつながっていた
殺人容疑者にされてしまった男
殺人事件が起きてしまったことに責任を感じてー世捨て人のように暮らす女性
事件をつくりかえた男
殺人は繰り返される
物語の中では勘違いをさそう表現が幾つも
最後の殺人の場面で 物語は全てつながります
勘違いして騙されて そうして読み進んでしまうように書かれている作品です