野々宮 鹿乃 両親の死後 育ててくれた祖母が亡くなり 暫く落ち込んでいたほどのおばあちゃんっ子 休日には祖母の形見の着物を着ると心が落ち着く 小柄だが目もぱっちりとして可愛い 兄の親友で下宿人の八島慧のことを気にしている 祖母の遺したいわくつきの品物が納まった蔵の管理もしている高校生
野々宮 良鷹 鹿乃が自分の分まで身長を持っていったーというほどの長身 明るい栗色の髪で 若い女性が見惚れるほどの外見の持ち主 おばあちゃんっ子でシスコンでもある 簡単な料理しか作らないが とても美味しいらしい 滅多に働かないが目利きの古美術商
八島 慧 さらさらした綺麗な黒髪と切れ長の目の端正な容貌 かつ長身 私大にて近世文学を教える准教授 女子大生に人気あり 鹿乃に近づく男性に厳しい目を光らせている 野々宮家の下宿人 母子家庭で育った為か家事能力高し
野々宮家は元家族の家柄で京都は下鴨 糺の森を囲む閑静な住宅街の一画にある
「第一話 ペルセフォネと秘密の花園」
鹿乃の祖母はいわくつきの着物を蔵に仕舞っている
その一枚を受け取りに英国からプリシラが来日
ところが着物は無地になってしまっていて 花が消えていた
どうしたら着物の柄が戻るのか
春を呼ぶ蝶
着物への思い
「第二話 杜若少年の逃亡」
蔵から出した着物が消えて 捕まえられない少年が家のあちこちに出没する
少年の正体はー
その着物は幸福になれた娘の想いもこもっていたー
「第三話 亡き女のためのパヴァーヌ」
音符柄の帯を出してから聞こえる あまり上手ではないピアノ演奏の亡き王女のためのパヴァーヌ
実ることのなかった恋
その帯には青年の求婚の気持ちもこめられていた
「第四話 回転木馬とレモンパイ」
良鷹が依頼されたのは音がならなくなったオルゴールの音を取り戻してほしいーそもそも自分が持つべき品では無かったからーそう告げた老婦人は詳しい話をする前に病気で亡くなった
良鷹は知り合いの女子大生も手伝わせ 調べるうちに真相にたどり着いた
恋に走った娘と身代わりをさせられて それでも幸せになれた娘
古い品には人の想いが残っていて 不思議も起こす
その不思議の謎を解いていくこと
シリーズが進むごとに少しずつ増えて行く登場人物たち その関係が どう変化し進んでいくのかー
そうしたことも気になるシリーズです