オランプーヴァンドルフの提案は彼がブロディルの長子ということで生まれてすぐに相続したローメインへの避難だった
ローメインを救ったブロディルの王リトアールへ贈られた国
今や住人の殆どがリトアール王を敬慕してブロディルに移り住み・・・
「ルルドスの代わりにはなりようがないがー最悪の事態となった時には ディアネージュ姫との結婚の贈り物としてソロクレス王よ
王に治めてほしい」
安全な土地をソロクレスに譲るというヴァンドルフ
オルディスも言葉を添えた
「大切な世継ぎの命を救ってくださったのだ ブロディル王も文句はないかと
それに住人こそいたって少ないがローメインは美しい国だ
海もある
ああ押し売りするのではないぞ
取り敢えず緊急避難ということで皆で見に行かれてはどうか」
オランプがブロディルのヴァンドルフ王子であったことは皆を驚かせたが 記憶の無い間の言動は王になるべく人間としての教育を受けていたことを納得させるものだった
ーそうであったか
ーならばこそーと
ローメインまでは船で半月はかかる
そしてローメインからブロディルは目と鼻の先だ
もしも島が沈みかけてからでは船も巻き込まれ逃げることもできない
国土を捨てるというのは納得もいかなかろうが 代用地があるならば
生きてさえいれば
命があるならば
持てる殆どの物を捨てての旅
国も亡ぶほどの地揺れが起きるかもしれないことを
どれだけの人間が信じるか
信じてついてきてくれるものか
建造中の船は大急ぎで仕上げられる
オルディスが運んできた旅の途中に買い集めた船
ルルドスのありったけの船
人々はそれらに乗りローメインを目指すこととなった
人々も頻繁に起こる地揺れに大きな不安を抱えていたのだ
ルードブル島の海岸でソロクレスは人々が僅かな荷物を持ち船に乗るのを眺めている
気懸かりなのは あれから行方知れずのエランドとダイレント
何処でどうしているのか
このまま島の何処かに残るつもりなのか
何を考えているのだろうかと
ルルドス この国はこの大地は神々が気紛れに人に与え取り上げるだけのものであったのか
一夜にして海に沈んだ・・・消えた島オランプを調査に向かう途中で嵐の海に落ちたヴァンドルフ
島が沈むその原因について調べていたという
ローメインを救ったブロディルの王リトアールへ贈られた国
今や住人の殆どがリトアール王を敬慕してブロディルに移り住み・・・
「ルルドスの代わりにはなりようがないがー最悪の事態となった時には ディアネージュ姫との結婚の贈り物としてソロクレス王よ
王に治めてほしい」
安全な土地をソロクレスに譲るというヴァンドルフ
オルディスも言葉を添えた
「大切な世継ぎの命を救ってくださったのだ ブロディル王も文句はないかと
それに住人こそいたって少ないがローメインは美しい国だ
海もある
ああ押し売りするのではないぞ
取り敢えず緊急避難ということで皆で見に行かれてはどうか」
オランプがブロディルのヴァンドルフ王子であったことは皆を驚かせたが 記憶の無い間の言動は王になるべく人間としての教育を受けていたことを納得させるものだった
ーそうであったか
ーならばこそーと
ローメインまでは船で半月はかかる
そしてローメインからブロディルは目と鼻の先だ
もしも島が沈みかけてからでは船も巻き込まれ逃げることもできない
国土を捨てるというのは納得もいかなかろうが 代用地があるならば
生きてさえいれば
命があるならば
持てる殆どの物を捨てての旅
国も亡ぶほどの地揺れが起きるかもしれないことを
どれだけの人間が信じるか
信じてついてきてくれるものか
建造中の船は大急ぎで仕上げられる
オルディスが運んできた旅の途中に買い集めた船
ルルドスのありったけの船
人々はそれらに乗りローメインを目指すこととなった
人々も頻繁に起こる地揺れに大きな不安を抱えていたのだ
ルードブル島の海岸でソロクレスは人々が僅かな荷物を持ち船に乗るのを眺めている
気懸かりなのは あれから行方知れずのエランドとダイレント
何処でどうしているのか
このまま島の何処かに残るつもりなのか
何を考えているのだろうかと
ルルドス この国はこの大地は神々が気紛れに人に与え取り上げるだけのものであったのか
一夜にして海に沈んだ・・・消えた島オランプを調査に向かう途中で嵐の海に落ちたヴァンドルフ
島が沈むその原因について調べていたという