夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「鴉」-遠い約束・過去・5-

2017-09-13 19:15:53 | 自作の小説
彼女の人生は諦めに満ちていた
小さな頃 家族から引き離されて都へ連れてこられた

もう両親の顔もいたはずの他のきょうだいの名前も覚えていない
自分の真の名前も虚ろだ

恐ろしい顔の女性は彼女に言った
「お前は わたしの死後 大女王(おおひめみこ)になるのだ
わたしに神の言葉が下りた 掌に星の痣ある娘が次の大女王と」

彼女が大女王としてのあれこれのしきたりを覚えた頃 その恐ろしい顔の女性は亡くなった

素顔でいられるのは暗い部屋の中だけ
その閉ざされた場所を出る時には全身に布をまとわなければならない
神の言葉を伝える者は人間に姿を見られてはいけないのだと

彼女の言葉はよく当たり 他国との戦いにも負けることはなくなる

他国はこの大女王を攫うか殺すか都から排除するてだてを取ろうとする


獰猛な一族の中に都に恨みを持つ若者がいた
命知らずな勇敢さを一族の長が愛でて 他国との戦いの時には必ず傍に置く
若者の名をタクルオと言う
一度 死にかけ今も背中に大きな傷がある
タクルオの家族が暮らすムラは不意の焼き討ちにあい皆殺しにされた
タクルオも斬られたが・・・死ななかった
生きのびたのだ

ムラにまだ煙が残る頃 ムラの近くを移動していた一族が血だらけのタクルオを見つけた
ただ一人の生き残り
その生命力の強さ
そこにその一族は目をかけた
期待裏切らずタクルオは強い戦士に育った

自分を育ててくれた一族が都との争いに勝つ為に タクルオは大女王を攫うか殺してくると長に申し出る
長はタクルオが都に恨み持つ事を知っていた

「みんな殺された 幼い妹の死体は見つけられなかったが 
いつか俺は復讐する
都を滅ぼす為ならどんなことでもやる!」

大女王の暮らす一角は厳重な警戒が為されている
しかしどんな守りにも隙はあるものだ

大女王の居る部屋に見当つけたタクルオは屋根から忍び込んだ

部屋の中では布をまとわず そのままの素顔の大女王
「お前が大女王か」
その若さに驚くタクルオ

大女王は答えない 

「喋れないのではなかろう なんとか言え!」
低い声ながらタクルオの言葉が厳しくなる

困惑した様子の大女王は傍らに置いた薄布を被り やっと答えた
「じかに男と口をきいてはならぬという決まりがあるのです」

「御大層な!」タクルオは吐き捨てる
「決まりを破れば 力が失われるとでもいうのか」

ぐいっと大女王の手首をとらえ引っ張る

開かれた掌を見てタクルオはまさかと自分の目を疑うような表情になった
十字の星にも見えるこの痣はー

「お前 お前 名を何と言う」


かくかくと震えながら大女王は首を振る「思い出せませぬ ずうっと小さな頃に家族と引き離されて・・・
ここへ来てからは名前を呼ばれることもありませんでした」


タクルオは大女王とは反対の手の掌を見せた
そこに同じ痣がある

「妹には反対の手に同じ痣があった」とタクルオ

「では都の奴等はお前を奪う為にムラを焼き皆殺しにしたのか!」

大女王に子供の頃の忘れていた記憶がよみがえってくる
「わたしは・・・わたしはアユナと呼ばれていた お兄ちゃんがいた お兄ちゃんがいた お姉ちゃんも」

「ああ・・・綺麗な優しい姉さんだった 都の男達は姉さんをさらっていって殺す前にひどいことをした
俺は守れなかった この背中を深く斬られて・・・動けず
その俺の見ている前で奴らは姉さんをー」

「ムラの人はみんな死んだの」

「ああ・・・殺された 生き残りは俺とお前だけだ」
なんてこった なんてことだータクルオは心の中で叫ぶ
妹が大女王
暮らす一族のもとへ連れてはいけない
彼等にとって妹は敵の大女王 酷い目にあわされる

かと言って命を助け育ててくれた一族は裏切れない

ーなんだ 簡単だ
俺が死ねばいいんだ

できるだけ都の男達を殺して
地獄への道連れにして僅かばかりの復讐にしよう

そうすれば一族への義理も立つ
都へ潜り込んだ人間として何処かでわざと見つかって斬り死にすればいいー

「さようなら 我が妹アユナよ」
タクルオは微笑んだ
そこにはアユナが僅かに覚えている優しい兄の面影があった


「お兄ちゃん!」不吉な予感にアユナが叫んだ時 もうそこにタクルオの姿は無かった


暫くして騒ぎが聞こえてくる

タクルオは斬って斬って斬りまくって都の男達を殺して殺して・・・最後は幾本もの火矢を射込まれて燃えて・・・焼け死んだ

アユナは泣いて泣いて それでも諦めて大女王として生き続けた
そうして重い病気となり 力持つ娘が影巫女として連れてこられた

その娘ミユラの心を込めた看病で ミユラの持つ癒しの力で大女王は快復した

ミユラには自分と同じ思いをさせまいと 望みをいれてムラへ帰ることを許したのに・・・・
都の男達はそれを許さず ミユラを騙して殺した

慚愧の念がアユナを責める
護りきれなかった娘ミユラ

大女王には都の人々を護り都が栄えるべく支える義務がある
しかしここに至ってアユナはもう大女王であることをやめることにした
やめようとしても許されまい
ならばーと彼女は生き続けることをやめた
毒をあおったのだ

燃えて黒い焼け焦げ死体となったタクルオの魂は大きな黒い鴉となって都に居たが
鴉となって妹を護っていたがー
その妹が死んだ時に その大きな羽根で炎を煽り大きな火事を起こした

大女王が死ぬ時 大きな災いが都を襲うという言い伝えは現実のものとなった

都は滅び・・・

黒い大きな鴉は不吉だという言い伝えが残ることとなる

その羽は死神の訪れる予兆だと

鴉の羽を見つけたら用心なさいと





なんとなくグタッ・笑

2017-09-13 14:06:32 | 子供のこと身辺雑記
姑は眼科で目薬をいただいておりますが 一緒に病院に行こうと思ったら そこは女性 髪なども綺麗にしていないと「行きたくない」と思うよう
こちらもその辺はのみこんで^^;
そろそろ目薬が切れる頃と思ったら
まず天気予報を見ます

雨降りだと行きたくないと言われてしまうので
そうして晴れの予報が出ている日をチェックしておいて 友人の美容室へ連絡し 今度は友人の都合の良い日を確認します
友人も体調悪い姑を抱えていて自分が病院へ行かないといけない日もあり

そこまでしておいて 姑に美容院へ行ってもいいかなって気持ちになってもらうように 話を持っていきます

強引に話を進めると姑が機嫌を損ねることもあるので 最初話をふっておいて 少ししてから
どうするか尋ねて 行ってもいいという気分になっていたら そこで友人に電話して行く日時を言って予約を取り姑の家のカレンダーに
美容院へ行く日を書きこんでおきます

天気予報がうまく当たり 美容院へ行く日が晴れているとホッとします

無事に美容院行きが終わると今度は眼科へ行く日をまた決めておかないといけません
「行きたくない」と姑が言いだすこともあるので

今朝は快晴 「疲れた」と言いながら美容院でカットしてもらって「頭が軽くなった」と姑も喜んでくれました
姑を家まで送って 姑の家に車を置いて 歩いて主人の家のお墓掃除へ お供えとお花を置いて

姑の家に戻って きちんと戸締りしてねーって姑が鍵をかけるのを確認してから車に乗って それから美容院してる友人に電話して私もカット頼めるか
尋ねたらー
友人の姑が体調悪くなりこれから病院へ連れていくところーって
彼女も大変なのでした
お店しながら姑さんのお世話と看病もして

自分の母親や舅を看取り 今は姑のお世話もされてる友人はとっても優しい女性です
私の姑にも優しく接してくれるので 姑も彼女のお店なら「行く」と言ってくれます

明日が病院行きなので私も少しカットしておきたかったのだけれど仕方ありません^^;
また彼女の都合が良い時にお願いしましょう

年頃も近く共通する話題も多いので 彼女と話していると心がほぐれることも多いです
本当に温かな優しい人なので
お姑さん 入院とかにならないといいのですが


先日ー主人に頼まれた電動爪とぎ どれか分からないので ネットで画像を幾つか拾ってスマホで撮影した画像を主人に見せて
「こんなんやったと思う」というのをアマゾンで注文
そしたらコバエが気になると言い出したので 姑の家から帰り路 お店に寄って買ってきました
ついでに米びつ用の虫よけも


夕方 再び姑の家に行く時に届けたいと思います

もっと観たいと思わせる魅力ある方

2017-09-13 12:49:50 | ちょっとヒイキの引き倒し?!
以前にも書いたけれど 宝塚の男役スターの芹香斗亜さんが好きで動画とかDVD とか結構観ています
こちらは「カフェブレイク」がローカル局のサンテレビで半月遅れで日曜日の朝7時半に放送があるのですが録画したのを繰り返し観たり

芹香斗亜さん主演「MYHERO」の発売が不具合で遅れて結局「邪馬台国の風」と同じ日の発売になったのだけれど
このカフェブレイクで芹香斗亜さんのショーでの歌声を聴いて・・・まずTVから携帯にその歌声を録音し これは運転中も聴きたいぞと
DVDもCDも買ってしまった
今は繰り返し 芹香斗亜さんが歌われている場面を中心に運転中かけています









ショーの中でジゴロに扮しています



これはフルコースのお魚さんだそうで 越路吹雪さんが歌われた「ろくでなし」を明るく楽しく朗々と



神に危害をくわえてはいけない的なことを絶唱する吟遊詩人さん



黒燕尾での大階段








こちらは「邪馬台国の風」 主人公タケヒコと敵対する国の将・クコチヒコ






ショーの幕開けには女性の姿にも 気高くエレガントな私~~~~と歌っておられますが 実にゴージャスな美女だなと





男役の姿に戻って











カフェブレイクの中にズカキュン・コーナーがあり 引いたお題での即興劇 言葉でときめかせて下さいという無茶ぶりが売りです

そこで落ち込んでいる女の子への言葉で 芹香さんは大好きな吉本新喜劇の「しげぞう」さんの言葉を借りて
「元気出したらどうや!」と
思い切りよく言ったあと 照れてか口を押えて笑ってました

司会の中井さんから「さりげなく」ってつっこみが
芹香さん「さりげなくは無理だったので 家でも観るしよく見にいかれる吉本新喜劇から



93期生の芹香斗亜さん 92期生との3対3の対決番組では 宝塚舞台の台詞を言うコーナーで相手役で受け側(女性設定)でのこの表情







「アーネスト・イン・ラブ」鳳月杏さんが主人公アーネストの「結婚して下さい」ってセリフを言い 芹香さんはグウェンドレン役のつもり
この表情は プロポーズする鳳月さんの気持が届いたから思わず出てしまったものだとか


宙組の93期生 愛月ひかるさんのファーストフォトブックの撮影場面から見つけたもの

同期というテーマでの撮影で
駆け付けた同じ93期の娘役の花組の桜咲彩花さん 男役さんに囲まれての撮影のあとで



照れて同じ花組で男役の芹香斗亜さんの陰に逃げ込みます







桜咲さんカワユイと観ていてほのぼのしました
もう彼氏(芹香さん)に縋る彼女さんみたいな雰囲気あって

芹香さんと桜咲さんは宝塚音楽学校の時からの仲良しさんとか










ここ最近は保存している芹香さん出演の何かの舞台の動画を かなり繰り返し観ています
子供達と同世代で こんなに頑張っている
厳しい世界に身をおいて

星組5年で組替えで 花組5年で今度は宙組に組替え

全国ツアー「長い春の果てに」で芹香さんが花組に加わり 同じその舞台を最後に朝夏まなとさんは宙組へ組替えになり その後 宙組二番手となり
鳳稀かなめさん退団後 宙組トップスターとなり 現在公演中の「神々の土地」を最後に宝塚を卒業されます

先日 芹香さんは神々の土地を一人で観劇され その時に舞台下り場面で朝夏まなとさんは芹香さんと握手されたとか
星組から花組に移動してきた芹香さんが人見知りなどもありキキちゃんの危機的状況にあった時 望海風斗さんと二人ですかさず助けに入り歌なども教えてくれた朝夏さん

宙組トップスターとなられた時に宙組の太陽になりたいと言われた朝夏さん
まだ二番手になる前に宙組で「風と共に去りぬ」でスカーレット・オハラを演じ娘役の経験をしたことは 男役であることでの役にも立っているとも


男役10年と言われます
やっと気負いなく舞台に男役として立つ姿 佇まいににじみ出る 艶とか粋とかさりげなく出せるまで
2007年初舞台の芹香さん

男役・芹香斗亜の中にある輝くものが「邪馬台国の風」とショーにおいて現れてきた
その光はこれから もっともっと強く美しく輝いていくのでしょう
花組公演「ハンナのお花屋さん」を最後に宙組へ
今後 宙組で芹香さんが演じられるであろう様々な役柄
舞台姿が楽しみでなりません

彼女の歌や演技は元気をくれます
落ち込んでいる時には「ME AND MYGIRL」「アーネスト・イン・ラブ」
そして何より「MY HERO」
オススメです♪


芹香さんの出演された新人公演だと「オーシャンズ11」「愛と革命の詩人」(主演)
「ラスト・タイクーン」(本役は望海風斗さん)
星組時代「オーシャンズ11」(ラスティ役)「太王四神記」(サリャン役)
いずれも好きです
星組時代「ランスロット」のモルドレッド 片腕での立ち回りとか良かったです

観ることができていないのが星組時代の新人公演で初主演の「愛と青春の旅立ち」
花組での新人公演主演「サン・テグジュペリ」

へたれも三枚目も爽やかな二枚目も凄みある悪役も演じられる芹香さん
深みをました歌声も 素晴らしく長い脚も舞台人としては武器だと思います
その効果ある武器の威力がもっともっと増しますように!


オマケ



新人公演「ハプスブルクの宝剣」から 「ごきげんよう」この一言のセリフで苦戦されたそうです
役柄はマリー・テレジアの夫(演・真風涼帆さん)の弟 カール・アレクサンダー・フォン・ロートリンゲン