韓流ラブストーリー完全ガイド本気の愛号 (COSMIC MOOK) | |
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「父親が死んだ理由を知ったら、子供たちの人生はどうなるの?人生に耐えきれず死ぬんでしょ?子供の人生に一生影を落としたい?」
「死ぬのは止めないけど、子供たちに説明して行って。父親が死ぬのは息子の所為じゃ無い・・・と。誰も父親の代わりにはなれません。」
へジョン自身がそうでした。
母親の自殺が自分の人生に影を落としてきたわけで。母親の愚かな人生を見て来たことで、自分も愚かな選択をした・・・と言いました。
へとダルにも、そんな人生を与えるの?・・・と。
パラム、思い留まりました。息子たちを心から愛していますから・・・。
へジョンは、自分を取材したTVでパラムへの援助を呼びかけたんでしょうね。
それによって、充分な額の援助が集まり、へとダルの治療を続ける事ができるようになりました。
ソウは、父ミョンフンに会おうとしません。電話にも出ません。
ミョンフンは、妻にソウと連絡を取るよう言いましたが、妻も無理だと言いました。
娘ソウの気持ちが分かるからです。ソウには野心なんて無いのに、必死に父の言いつけどおりにやってきたわけです。
期待にこたえようと頑張ってきたんだけど、それをミョンフンは認めていないんですからね。期待が大き過ぎるってことでしょうかね。
ジュンテが密かに自分の家に隠れてるのを、へジョンは気付きました。
で、病院に連れて行きましたよ。
ジュンテがいなくなって、目の回るような忙しい日々を送っていたギョンジュンたちはほっとしました。
なにせ、チェ・ガンスなんぞ、目を開けたまま寝てしまうくらいに忙しくしてましたからね。
ま、これでギョンジュンもジュンテをいびる事も無くなり、目出度し目出度しってことです。
ミョンフンは、やっとへジョンが自分が手術した患者の遺族だということを知りました。
責任を追及しようとしたあの女の子だということを・・・。
でも、だからと言って、へジョンに詰め寄ることはしません。なにせ、今へジョンは病院の知名度を上げてくれた功労者ですからね。
理事会でミョンフンは又も老人健康センターの設立を持ち出しました。
以前、否決された案件です。
「これまで当院は利益を重視してきました。老人健康センターもその一環です。病院の規模を拡大して費用のリスクを負うより、中身を充実させてブランド価値の向上を目指すことが肝心かと。」
と、ジフンが言いました。
それには費用がかかります。それをどうするつもりだとミョンフン。
ジフンとキム・テホ副院長が公表しました。
ジフンが研究していた事案に対して、多額の出資をしてくれる会社が現れ、既に契約を締結したということを。
莫大な収益が見込めるうえ、研究機関としてのステータスの向上も見込めるわけです。
そして、その収益をもとに、病院の財団の福祉システムを見直すべきだとも。今回のパラムの一件も影響しているでしょうね。
ジフンたちの提案は、理事たちの賛同を得られました。
ミョンフンとチン理事長は苦い顔です。
ミョンフンは、それでもジフンに対しては悔しい顔を一切見せません。
懐の大きいところを見せつけるような振る舞いをしました。でもね、その一方で、ソウに対して相変わらずその不機嫌さ、苛立ちをぶつけてしまうのです。
ソウも、もう黙ってはいません。
自分の方が学歴では上なのに、父親は勝手に期待を押し付けるだけで自分の感情や気持ちを考えてくれないのですからね。
言い返されたミョンフンは、つい、ソウの頬を叩いてしまいました。
悪化する一方の親子関係です。
ソウはヨングクに対して少々気まずい雰囲気。
ヨングクの方は却ってすっきりしたようにも見えます。自分の想いをやっと伝えられたわけですからね。
ユンドの家には、相変わらず叔父のチョン医師やインジュが入り浸っています。まるで彼らの家のようです。
そこに、ソウまで加わったものだから、ユンドの居場所が無くなってしまいました。
で、今度はユンドがジフンの家に断りも無く勝手に住み込み始めました。
結構、このメンバーの関係は面白いです。
それぞれに勝手な事ばかりしてるんだけど、案外それがそれぞれの癒しとなってるようです。
ソウも、インジュと話をすることで、少し冷静になれそうな予感です。ヨングクとの事も、もう少し時間をかけて考えようとしています。
へジョンとジフンの関係は、とても良い感じ。
大人な、それでいて可愛い自然な付き合い方です。
ある日、急患で運ばれて来たのは、結婚式場に行く途中だった新婦。
新郎と共に、事故に遭ったのです。
新郎も怪我をしていましたが、新婦は意識がありません。半こん睡状態です。
そして、妊娠中でした。
脳出血が見られましたが、手術するかどうかで意見が分かれました。
へジョンは、手術が無駄だと分かっていても、患者の家族の意見を尊重すべきだと言いました。新郎は、出来る事があるなら、無駄だと分かっていても手術をしてほしいと言っていました。
奇跡が起って命を取り留めるとか、意識が戻るとか言う事があるかもしれないから・・・と言うのです。
可能性がゼロじゃないのなら・・・とね。
でも、ジフンは反対でした。
へジョンの意見をアマチュアだと、外科医としてはダメだときっぱり言いました。
「手術はしない。」
・・・と。手術をしても治らないし、患者と家族を苦しめるだけだから・・・と。
へジョンとジフンは意見の対立をしました。
お互い、自分の意見が正しいと信じていました。
でもね、ジフンは思い出したのです。患者の家族としても思いを。
父親のホン理事長が意識を失った時、無駄だと分かっているのに、そして、ホン理事長自身が延命治療は望まないと書き残していたにもかかわらず、心臓マッサージをし、治療をしようとしました。
「先生、僕は生きていけません。何もしてやれずに死んだら・・・。10分だけでも命を延ばせるなら、10分だけでも長くお腹の子と一緒にいられるなら・・・。何でもしてやりたい。」
新郎は、ジフンに泣きながらそう言いました。
ジフンは手術をしました。
手術中、胎児の心拍が弱くなったりして危険な状況に陥りました。
でも、ジフンとへジョンは協力してなんとか手術を成功させたのです。
だからと言って、脳死に近い状態は変わりはありません。
ジフンは、新郎に余計な期待を持たせるようなことはしませんでした。正直に危険な状況は変わらないと告げたのです。
「充分です。ありがとうございました。」
新郎は頭を下げました。
そして、結局、奇跡は起りませんでした。
いくら腕の良い外科医でも、100%患者を救う事は出来ません。
そんなリアルな状況を見せてくれました。