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ファンギが皆をタクシーに乗せて送り届けたのを、誰ひとりとして覚えていませんでした。
ロウンも、酔いがさめていたのかと思ったら、そうじゃなかったみたいで。
ただ、ペパーミントの香りがしたということと、温かかったと言う記憶だけがありました。
それは、ファンギの車の芳香剤と、ファンギの背中だったんですけどね。
ロウンが暴れて、ファンギは殴られ、右目に痣まで作ってるのに・・・。
ファンギがプレゼンで犯した失態の動画が流れました。
社内は勿論、父ボクドンもそれを見ちゃったから大変。
サイレントモンスターの部屋にやって来て、ファンギを殴り、大暴れしましたよ。
ロウンたちは、唖然としてしまいました。
父親に殴られるところなんて、見られたくないですよね、部下に。
そのままファンギは出て行ってしまいました。
悔しくて情けなくて、一人で車にこもりました。
行くあてもありません。泣けて来ました。
そこにやって来たのはロウン。
後片付けをしていた部下たちは、ファンギの書類を見て分かったのです。
これまで、ウィルがやっていた素晴らしいプレゼンを考えたのはファンギだったということを。プレゼンが苦手なだけであって、能力は素晴らしいと。
ロウンは、ファンギがウィルに対して劣等感を抱いている事を知りました。父親がいつも比べていたのを知りましたからね。
自分が復讐しようとしていたモンスターは、実は傷をたくさん持ってる人なのかもしれない・・・と思いました。
見る目が少しずつ変わってきています。
ボクドンは、サイレントモンスターチームを解散しろと激怒しました。
でも、それをウィルが何とか収めたのです。条件は、ファンギを理想的なリーダーにすること。
皆、無理だろ・・・という表情を浮かべました。でしょうね
まずは、出前アプリのプレゼンコンペがあるので、それに向けて頑張ろうということに。
で、合宿に行ってチームワークを作ろうということになりました。
案の定、ファンギは行かないと言いました。
だけど、ウィルが行くと聞いたら、俄然行く気に。分かりやすいですわ。
一応、ファンギも努力しようとするんですよ。
ウィルに負けないように、バーベキューでお肉を焼く係を受け持ったり、ジェスチャーをしたり・・・。
だけど一朝一夕に変われる筈はなくてね。空回りに終わったり、又誤解される言動をしてみたり。なかなか思うようには行きません。
でもね、ユヒにはちゃんと考えを伝える事が出来ました。
誤解されるのも辛いけど、誤解する方も辛い・・・とロウンが言ってるのを聞いた後でしたから。誤解を解いておこうと思ったのです。
「ユヒさんが母親だから悪いんじゃ無く、問題はユヒさんがその事を弱点と考えてる事です。ご自分を否定なさらずに大事にしてください。そう言う社員が必要です。」
ユヒは初めて代表としてのファンギの思いを知りました。感動しました。そんなにちゃんと自分を見ていてくれたんだ・・・と。
ユヒは、自分からも一つ言わせてください・・・と言いました。
「プレゼンは無理しないでください。リーダーじゃなくても、得意な人がやればいいんです。気に入らないかもしれませんが、私たちは同じ船に乗ったチームですから。」
そして、ロウンに任せてみては?・・・と言いました。
「代表の一番のお気に入りのようですから。母親でアジュンマだから分かるんです。」
僕なんかが彼女を気に入ってる?・・・とファンギは思いました。
ロウンが気になるのは、ジヘの事があるからだと思ってるんですね。
ウィルは、ロウンがジヘと被るようです。
どこか似てるところがあるのでしょうか。
ファンギは、ロウンに言いました。
「婚約者がいる。」
・・・と。ウィルの名前は出しませんでした。
ロウンは誰の事?・・・と誤魔化しました。
ロウンがウィルに惹かれて行ってる事は明らかでした。またジヘのようになるのではと心配なのです。
ファンギは、ロウンにプレゼンをやってみないかと言いました。一緒に・・・と。
そして、ロウンはお初のプレゼンを準備し始めたのですが、慣れない事だけになかなかうまく行きません。
で、ファンギは、助言をしました。
「言葉を考えるんじゃなく、君の本心を言うんだ。自分が思ってることを出せばいいだけだよ。ストレートで正直な告白が君らしい。」
初めてにしては、堂々としたプレゼンが出来ました。
でも、コンペには落ちてしまったのです。
落ち込むロウンを、ウィルが慰めました。
そこにイスが。
二人の様子を見て、ロウンは婚約者というのがイスだと知りました。
イスも、何か不穏なモノを感じたかもしれません。
イスは、ファンギにチゲを作ってほしいとせがみました。
ファンギも、イスに対しては、優しい兄です。
まるで姉さんのように、妹思いだ・・・と二人の様子を見てロウンは思いました。
姉さんに会いたい・・・と。
その日は、ジヘがいつも行っていた施設のイベントの日でした。
ジヘが死んでからは、ロウンが代わりに行っていたようです。
大きなぬいぐるみを持って行こうとするロウンを、ファンギが送りました。そして、そのぬいぐるみをファンギが着こんだのです。
何故こんなに人が変わったの?・・・とロウン。
「チェ・ロウンだから。」
と、ファンギ。
そして、そのまま施設の舞台に立ったのです。
ぬいぐるみを着こんでいるから、人の視線が気になりませんでした。