ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

娘よ(49)

2014-07-08 23:18:09 | 生き方
娘の再入院から1週間が経過した。
幸い、点滴生活は、およそ3日余りで終了した。
その後、体調不良も起こっていない。
昨日は、7月7日。
織姫、彦星が年に一度会えるすばらしい日(?)である。
夕食後、ぼんやりしながら七夕の天の川で自分を醜い織姫として、可愛い彦星を付け足して落書きの絵を描いていた娘であった。
そう、けいれんから5日近く経過して、ようやくまた落書きを描く元気が出てきたようだった。
その7月7日、娘にはうれしい出会いがあった。
以前の職場で、最も仲良くしていた方(女性)が、病室にお見舞いに来てくれたのだった。
娘は、素っ気ない顔をして、落書き絵を描いていた。
「いいんだよ。○○ちゃんなんだから。」と、言いながら、気安い仲だからと言って、絵を描き続ける娘。
「せっかく来てくれたのに、ちゃんとこっち向きなよ。」と私に言われて顔を上げると、
娘の目には、涙が光っていた。
そうか。照れくささと涙がにじむ恥ずかしさがあったか。

その後も、ずっと話をしながら絵を描き続けていた娘だった。
でも、お見舞いに来てくれた方も、気楽に話しかけてくれていた。

娘の表情が豊かになって、目を見開いて話したりしたのは、以前の職場の人々の話になった時だった。
「所長が●●さんのとき、○○さんっていたでしょ。」
「えーっ。所長さんって、■■さんじゃなかったっけ。」
「今は、▲▲さんも、△△さんも、もうやめてしまっていないんだよ。」
「へえー。▲▲さんがいない職場なんて、どんな感じなんだろう?」
こんな風な具合で話していたのだった。
久々に見た、娘の生き生きした話しぶりだった。
こんなふうに、3年くらい昔の話をしっかりできるというのは、娘にとってよいことなのだなあと感じた。

今夜は、面会時間が終わろうとするころ、駆け付けで病室を訪ねた。
娘は、ナンプレ(数独)をやっていた。
一番簡単な類のものだが、今日はなんとか少し解けていた。
面倒だからしない、というのがここのところだったから、少しは調子が良いのだと実感した。

なのに、病院では、まだ夜など家族が付けない時間は、抑制ベルトをされてしまっている。
それに対しては反抗はしないが、いやだろうなあ、と思う。

痙攣によるダメージは大きかった。
しかし、痙攣からの立ち直りが少し早くなったのなら、何よりだ。
ただ、この病院では、今、リハビリの対象にはなっていない。
一日中、特にやるべきことが指定されていない娘の様子を、気の毒に思う今日であった。



コメント
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