リオデジャネイロ五輪もいよいよ終わりが近い。
残る種目もわずかとなった。
昨夜、50km競歩の中継を見ていた。
暑い中を50kmも早歩きするような競技があるなんて信じられない。
各選手のがんばりは、見ていて引きつけるものがあった。
その50kmを歩き終えた後、日本の荒井選手が3位となって喜べるかと思った。
しかし、4位となった選手のカナダチームの抗議により、30分後に接触行為による「失格」の憂き身となってしまった。
それでも荒井選手は、そのことについてうだうだ言っていなかった。
待っていた4時間の間、「失格でも3位でもどちらでもいいと思っていた。」という。
ただ、日本陸連が対応早く上訴してくれたおかげで、失格が取り消しとなって、3位銅メダルが確定した。
4位となったカナダ人のダンフィー選手は、自分から抗議したわけではなかった。
レースの違反失格問題にかかわって、こう声明を発表している。
「今回のことはレース後に、カナダの陸上競技連盟の判断で行われたものです。お互いぶつかることは競歩ではよくあること。競技の一部だと思っています。これ以上、スポーツ仲裁裁判所に上訴するつもりはありません。」とコメントした。
また自身のツイッターでは「今日のレースに誇りを持っている。20年東京に向けて頑張ります。」と、4年後のメダル獲得に意欲をみせていたと言う。
そして、帰国後、荒井選手はこんな話を披露してくれている。
この両選手のフェアプレー精神に感心した。
ダンフィー選手の態度に感心したのは、レース中にもあった。
レース前半、一人飛び出してダントツでトップを行っていたフランスのディニ選手。
後続を2分以上も引き離していたのに、体調不良で立ち止まってしまった。
その後ろを2位で追いかけていたのが、ダンフィー選手だった。
ダンフィー選手は、ディニ選手を追い越していく時、彼の肩をポンと叩いたのである。
「おい、どうした。もう少しがんばって一緒に行こうぜ。」
とでも言うように。
この後、ディニ選手は、何度か倒れたりふらついたりしながらもレースをあきらめず、最後は8位でゴールした。
そして、ダンフィー選手は、最終盤では日本の荒井選手を一度は抜き返すがんばりも見せていたのである。
接触があって、ごたごたしてしまったのは残念だったけれども。
メダルをかけた国同士のメンツが、両選手の思惑とは違うところでいろいろ働いてしまうのはやむを得ない。
それがオリンピックでもある。
自らを奮い立たせ、他国の選手にもフェアプレーで接する。
そんなダンフィー選手に、大きな拍手を送りたい。
また、全力を尽くして50kmを走り(歩き)終え、全てを好意的に受け入れた荒井選手の心意気にも拍手を送りたい。
輝く銅メダルを得るにふさわしいふるまいであった、と改めて思っている。
残る種目もわずかとなった。
昨夜、50km競歩の中継を見ていた。
暑い中を50kmも早歩きするような競技があるなんて信じられない。
各選手のがんばりは、見ていて引きつけるものがあった。
その50kmを歩き終えた後、日本の荒井選手が3位となって喜べるかと思った。
しかし、4位となった選手のカナダチームの抗議により、30分後に接触行為による「失格」の憂き身となってしまった。
それでも荒井選手は、そのことについてうだうだ言っていなかった。
待っていた4時間の間、「失格でも3位でもどちらでもいいと思っていた。」という。
ただ、日本陸連が対応早く上訴してくれたおかげで、失格が取り消しとなって、3位銅メダルが確定した。
4位となったカナダ人のダンフィー選手は、自分から抗議したわけではなかった。
レースの違反失格問題にかかわって、こう声明を発表している。
「今回のことはレース後に、カナダの陸上競技連盟の判断で行われたものです。お互いぶつかることは競歩ではよくあること。競技の一部だと思っています。これ以上、スポーツ仲裁裁判所に上訴するつもりはありません。」とコメントした。
また自身のツイッターでは「今日のレースに誇りを持っている。20年東京に向けて頑張ります。」と、4年後のメダル獲得に意欲をみせていたと言う。
そして、帰国後、荒井選手はこんな話を披露してくれている。
この両選手のフェアプレー精神に感心した。
ダンフィー選手の態度に感心したのは、レース中にもあった。
レース前半、一人飛び出してダントツでトップを行っていたフランスのディニ選手。
後続を2分以上も引き離していたのに、体調不良で立ち止まってしまった。
その後ろを2位で追いかけていたのが、ダンフィー選手だった。
ダンフィー選手は、ディニ選手を追い越していく時、彼の肩をポンと叩いたのである。
「おい、どうした。もう少しがんばって一緒に行こうぜ。」
とでも言うように。
この後、ディニ選手は、何度か倒れたりふらついたりしながらもレースをあきらめず、最後は8位でゴールした。
そして、ダンフィー選手は、最終盤では日本の荒井選手を一度は抜き返すがんばりも見せていたのである。
接触があって、ごたごたしてしまったのは残念だったけれども。
メダルをかけた国同士のメンツが、両選手の思惑とは違うところでいろいろ働いてしまうのはやむを得ない。
それがオリンピックでもある。
自らを奮い立たせ、他国の選手にもフェアプレーで接する。
そんなダンフィー選手に、大きな拍手を送りたい。
また、全力を尽くして50kmを走り(歩き)終え、全てを好意的に受け入れた荒井選手の心意気にも拍手を送りたい。
輝く銅メダルを得るにふさわしいふるまいであった、と改めて思っている。