さて、手紙をテーマにした歌について書くと言いながら、ずっと間が空いてしまった。
1970年代のアイドルと言われる女の子が歌っていた歌には、手紙のやりとりが歌われていた有名な曲が、3つほど思い浮かぶ。
若い二人が離れて暮らすようになり、自分が相手に対してもっている恋心を相手も持ち続けているのだろうか、という不安感をもっている歌たちである。
1つ目は、大ヒットし、松本隆作詞、筒美京平作曲で太田裕美の代表曲になった歌。
今でもたくさんの人に歌われている、「木綿のハンカチーフ」。
都会に出た男の子と、故郷に残った女の子のかけ合いの歌になっていて、あの頃は非常に新鮮に感じられたものだった。
作詞家としての松本隆の名前も高まった歌である。
1976年の初めころに流行していた。
同じころ、「およげ!たいやきくん」が大ヒットしていたのも懐かしい。
その頃の私は、自宅浪人生の受験生。
こういう歌の女の子は可愛くていいなあ、と思っていたのであった。
2つ目は、1973年の「みずいろの手紙」。
あべ静江のデビューから2曲目の曲だった。
曲の冒頭で、「お元気ですか? そして今でも愛していると、言って下さいますか?」というセリフが入っているのが、とても心をくすぐるのだった。
「お元気ですか」といえば、3つ目が、1977年に、「スター誕生」を経てデビューした清水由貴子の「お元気ですか」。
「お元気ですか 幸せですか」と語りかけるように歌い始める1番の歌詞。
でも、2番には、「だけど私は ちょっぴり不幸」と歌う。
手紙が来ないので、不幸だという訳だ。
清水由貴子さんは、8年ほど前早逝してしまったのだった。
この「みずいろの手紙」と「お元気ですか」は、前後で4年の間が空くのだが、面白いことに、どちらも、阿久悠作詞、三木たかし作曲となっている。
アイドルの歌を作るのに、詞をかく人も曲を作る人も、売れっ子の人は忙しくてきっと大変だった時代だろうと思う。
そんな時代から、はや40年。
時代がすっかり変わった。
SNSが発達している現在では、手紙で思いのやりとりをする時のドキドキ感というのはなかなかないのだろうなあと思う。
私たちが若かりし頃は、遠く離れた場合は、何と言っても手紙だった。
電話で声を聴きたいという願いはあったが、なかなかかなわないことであった。
通話料は結構高価であったし、こちらが仮に公衆電話からかけていても、相手の方は固定電話であったから、周囲に気づかいしながら話すことが必要であった。
だから、自分の思いを伝えるためには、必然的に手紙という手段を取らざるを得なかった。
ところが、手紙は相手に届くまでも時間がかかるし、相手から返事が返ってくるまでも時間がかかる。
不安な気持ちを増長することが多かったから、相手から返事の手紙が返ってきたとき、開封するときのドキドキ感は半端ではなかった。
そんなときめいた経験を有することができたあの時代の私たちの方が、喜びも悲しみも、今の若者たちよりずっと濃く味わえたのではないかなあ、などとも考えてしまうのである。
1970年代のアイドルと言われる女の子が歌っていた歌には、手紙のやりとりが歌われていた有名な曲が、3つほど思い浮かぶ。
若い二人が離れて暮らすようになり、自分が相手に対してもっている恋心を相手も持ち続けているのだろうか、という不安感をもっている歌たちである。
1つ目は、大ヒットし、松本隆作詞、筒美京平作曲で太田裕美の代表曲になった歌。
今でもたくさんの人に歌われている、「木綿のハンカチーフ」。
都会に出た男の子と、故郷に残った女の子のかけ合いの歌になっていて、あの頃は非常に新鮮に感じられたものだった。
作詞家としての松本隆の名前も高まった歌である。
1976年の初めころに流行していた。
同じころ、「およげ!たいやきくん」が大ヒットしていたのも懐かしい。
その頃の私は、自宅浪人生の受験生。
こういう歌の女の子は可愛くていいなあ、と思っていたのであった。
2つ目は、1973年の「みずいろの手紙」。
あべ静江のデビューから2曲目の曲だった。
曲の冒頭で、「お元気ですか? そして今でも愛していると、言って下さいますか?」というセリフが入っているのが、とても心をくすぐるのだった。
「お元気ですか」といえば、3つ目が、1977年に、「スター誕生」を経てデビューした清水由貴子の「お元気ですか」。
「お元気ですか 幸せですか」と語りかけるように歌い始める1番の歌詞。
でも、2番には、「だけど私は ちょっぴり不幸」と歌う。
手紙が来ないので、不幸だという訳だ。
清水由貴子さんは、8年ほど前早逝してしまったのだった。
この「みずいろの手紙」と「お元気ですか」は、前後で4年の間が空くのだが、面白いことに、どちらも、阿久悠作詞、三木たかし作曲となっている。
アイドルの歌を作るのに、詞をかく人も曲を作る人も、売れっ子の人は忙しくてきっと大変だった時代だろうと思う。
そんな時代から、はや40年。
時代がすっかり変わった。
SNSが発達している現在では、手紙で思いのやりとりをする時のドキドキ感というのはなかなかないのだろうなあと思う。
私たちが若かりし頃は、遠く離れた場合は、何と言っても手紙だった。
電話で声を聴きたいという願いはあったが、なかなかかなわないことであった。
通話料は結構高価であったし、こちらが仮に公衆電話からかけていても、相手の方は固定電話であったから、周囲に気づかいしながら話すことが必要であった。
だから、自分の思いを伝えるためには、必然的に手紙という手段を取らざるを得なかった。
ところが、手紙は相手に届くまでも時間がかかるし、相手から返事が返ってくるまでも時間がかかる。
不安な気持ちを増長することが多かったから、相手から返事の手紙が返ってきたとき、開封するときのドキドキ感は半端ではなかった。
そんなときめいた経験を有することができたあの時代の私たちの方が、喜びも悲しみも、今の若者たちよりずっと濃く味わえたのではないかなあ、などとも考えてしまうのである。