ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

いいぞ、みいちゃん!

2008-07-09 22:33:06 | 「育」業
 みいちゃんは小学校2年生。授業中いつも一生懸命勉強する姿が印象的だ。算数で、引き算の筆算を学習した時も、練習問題を正確に計算し終わるのも、みいちゃんがクラスで一番だ。
 あいさつもいいし明るく笑顔が素敵なみいちゃん。それなのに、今日は、みいちゃんは泣いていた。
 3時間目は、プールで水泳だったのだ。2年生のみんなは、水に浮いたり、足をばたばたしたりしていて楽しそうだ。
 でも、みいちゃんは、まだ顔を水につけることはできない。だから、もちろん水に浮いたりはできない。今日、みんなはフープの輪くぐりやイルカごっこを楽しんだ。できないみいちゃんは、ついに泣き出してしまった。
 今が、とても大事な分かれ目だと思った。だから、「みいちゃん、私と一緒にやろう。」と呼びかけた。幸い浅いプールは、私の膝くらいまでしかない。
「みいちゃん、私が引っ張るから、歩いてみて。」みいちゃんの手をとって、ひっぱってあげた。みいちゃんは、水の中を歩いた。
「みいちゃん、目をつぶって。」
「みいちゃん、ほら、目をつぶっていると、お顔に水がかかっても平気だね。」
みいちゃんに目をつぶらせて、水を少し顔にかけてやった。みいちゃんは、うなずいた。
「みいちゃん、私がひっぱってあげるから、時々お顔を水につけてごらん。」
「1,2,3。」みいちゃんは、顔を水につけた。
「やったあ。」「みいちゃん、えらい。」「またやってみよう。」「わあ。今度は2秒もできたね。」「うわあ、5秒も水につけることができた。すごい、すごい。」
だんだんみいちゃんの顔を水につける時間が長くなってきた。
「よし、みいちゃん。プールの壁をけって、私の手までタッチして。いくよ。せーの。」
みいちゃんは、見事に壁をけって、浮いた。そして、私の手にみいちゃんの手が届いた。
「やったあ。」「もう1回やってみよう。」「すごいね。できたよ!」
ついにみいちゃんは、水に浮くことができた。まだ、目があけられないけど、そんなのは、ゴーグルでもつければ大丈夫。きっと、これからクラスメートに追いつくだろう。
 子どものころ、私が自力で水に浮くことができたのは、小学校6年生になってからだった。プールもなく、体が弱く、ましてや医者に小2から小5まで入水を禁じられていた私だった。
 みいちゃん、おめでとう。もうすぐ泳げるようになるね。今日は、少しずつできることが増えていったみいちゃんを見ていて、感激したよ。
 みいちゃん、元気な笑顔が戻ったね。よかったね。
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