4月21日(火)~29日(水・祝)まで、京都 壬生寺で、重要無形民族文化財
「壬生大念佛狂言」が、行われています。
きのう、見て来ました。
今から700年前の鎌倉時代から、京の庶民大衆に親しまれてきたものです。
撮影禁止でして、これらはパンフレットの写真です。
現在、30種類の演目があります。
かね、太鼓、笛によるリズミカルな囃子にあわせ、すべての演者が仮面を着け、一切「せりふ」を用いず、無言で、演じられます。
実際、使われる仮面は、室町時代から現代の作まで、約190点、衣裳、小道具は、江戸時代のものを含め、数百点を数えます。
「壬生狂言」を伝承して演じるのは、「壬生大念仏講」の講員の皆さんで、小学生から80歳代の長老まで、約40名です。
狂言は職業でなく、本職は、会社員、自営業の地元住民の方々です。
「衣装方…着付け担当者」以外は、全員が男性です。
近年は、壬生寺以外に、東京、宮城、福岡、沖縄、ハワイなどでも、出張特別公演を行っています。
昨日の演目は
1. 炮烙割り(ほうらくわり)
2. 花折(はなおり)
3. 舟弁慶(ふなべんけい) : この時、体つきからして中学生と思われる子が、狂言堂の手すりの直角の部分で、縁から縁へ飛び移る演技の時、足をすべらせ、かろうじて柱につかまり、ぶらさがってしまい、後見の人に、引き上げられるというハプニングがありました。
「うまく飛べるといいけど…」と、思っていた矢先の出来事でした。
隣の席にいた方が、『若いから、つかまれたんやで、私らやったら、絶対落ちてた。』なんて事を、言っておられました。(^_^;)
その後、何事もなかったように、狂言は進められは、しましたが…。
いやあ~、ほんとにびっくりしました。
この子の役は、「源義経」でしたが、本物の、牛若丸の様に、橋の欄干を、ヒョイと飛ぶことは、まだ無理だったようです。
いい演者になって、伝統を守ってくださいね。あと2つの演目は、
4. 酒蔵金蔵(さけぐらかねぐら)
5. 餓鬼角力(がきずもう)
これは、「炮烙割り」の写真です。
この場面は、クライマックスですが、狂言堂の幅10Cmほどの手すり上に、「ほうらく」を積み上げ、順に下へ(3mはあると思います)落とします。
きのうは、ひと積み、40枚、それをズラーッと、20箇所ありましたので、写真の倍以上の高さでした。
これは、信者や参拝者が、「家内安全」などと名前とを書いて、壬生寺に奉納したものです。
ほうらくは、大きな音と共に割れ、砂ぼこりが、もうもうとたち込めました。
撮影禁止で、何も写真が撮れなかったのですが、すべて終わったとき、狂言堂の、横にまわり、コッソリと…、
コッパミジンになったほうらくが、ありました。
このように、狂言堂が高い位置にあるので、物を落としたり、人が、演技で飛び降りたり、
「高所」のスリルをうまく、使っているのも、特徴のひとつです。
舞台では、終了のあと、講員の方々が、お経を唱えておられました。
この辺が、やはり、仏教に始まった狂言の所以たる所かと思います。
観覧席は、右側のコンクリート製の建物の上にあり、段々になっています。
入場料:800円
パンフレット:200円(購入自由)
あ、これも、売ってました。
(炮烙せんべい) 10枚入り 500円也(ちょっと、高いけど、ご奉納代わりに)
この日は、とても寒く、見ていても、冷たい風が吹き抜け、不覚にも、風邪をひいてしまいました。
もし、行かれるのでしたら、温かくして、ひざ掛けや、お座布団などを用意された方がいいかと思います。京都の夕方は、まだ、寒おすえ~