路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①】:韓国が協定破棄 問題の原点に立ち返れ

2019-08-24 06:10:40 | 【韓国・在韓米軍・従軍慰安婦問題・強制労働・島根県竹島(韓国名・独島)の領有権】

【社説①】:韓国が協定破棄 問題の原点に立ち返れ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:韓国が協定破棄 問題の原点に立ち返れ 

 対立が安保分野にも拡大した。韓国が日韓の軍事情報を共有する協定の破棄を発表したからだ。事態をこれ以上悪化させてはならない。原点となった元徴用工問題の解決策について話し合うべきだ。

 韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄に踏み切ったことは、とても賢明な選択とは言えない。

 関係が難しい時でも、北朝鮮や中国、ロシアの動きをにらみ、日韓の安保、防衛面での協力は続いていた。韓国政府内でも、国防省は破棄に反対したと報じられているが、当然だろう。

 そもそもこの協定は、秘密情報を提供しあい、外に漏らさないよう約束するものだ。

 交換された情報の数は多くはなかったものの、二〇一六年の締結以来、成果を上げていた。

 五月以降、北朝鮮は飛翔(ひしょう)体を再三発射している。日韓はお互いに不足する情報をやりとりし、ミサイルの性能分析に役立てていた。

 韓国は、脱北者を通じた北朝鮮内部の情報を豊富に持っており、拉致問題の解決を望む日本にとって、貴重なものといえる。

 協定が破棄されても、双方に大きな影響はないとの見方もあるが、日米韓の協力体制は弱体化しかねない。米国も「失望と懸念」を表明しており、米韓関係にも悪影響を与えるだろう。

 文在寅(ムンジェイン)大統領周辺に起きていたスキャンダル隠しが狙いとの指摘も出ており、韓国政府にとっては損失の方がはるかに大きい。

 しかし、韓国政府が極端な決断をしたのは、安倍政権の強硬な対応と無関係ではないだろう。

 日本政府は、元徴用工問題の対応が不十分として、軍事転用も可能な半導体材料の対韓輸出規制を強化した。さらに、韓国を輸出の優遇対象国からも外した。

 経済を巻き込んだ、異例の報復的措置であり、韓国では想定外の反発が起きた。

 さらに安倍晋三首相や政府高官は、韓国について「国際的な約束を守らない」「輸出管理に不備がある」と批判した。

 韓国政府はこれに対し、「韓国を信頼できないという国と、敏感な軍事情報をやりとりできない」と日本側の責任を指摘している。

 関係悪化の影響は、日本にも及んでいる。安倍首相は、破棄を受けて「信頼関係回復」の必要性を強調した。それなら、さらなる「報復」を行うべきではない。双方が冷静さを取り戻し、問題解決に向けた努力を始めてほしい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年08月24日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:カシミール緊張 インドは自治権を戻せ

2019-08-24 06:10:30 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【社説②】:カシミール緊張 インドは自治権を戻せ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:カシミール緊張 インドは自治権を戻せ 

 インドによるジャム・カシミール州の自治権の強引な剥奪で、カシミールの領有権をめぐり長年対立するパキスタンとの緊張が高まった。インドは早急に状況を元に戻し、緊張緩和に努めるべきだ。

 インドが実効支配するジャム・カシミール州は、ヒンズー教徒が八割を占める同国内の州で唯一、イスラム教徒が多数派。自治権剥奪は大統領令で突然発表され、憲法改正案の国会可決で確定した。

 今年の総選挙で大勝したモディ政権与党のインド人民党(BJP)は「ヒンズー至上主義」を掲げる。自治権剥奪で同州にヒンズー教徒が大量に流入する可能性もある。パキスタンのカーン首相は「民族浄化につながる」と批判。クレシ外相は国際司法裁判所への提訴方針を明らかにした。

 自治権剥奪は、住民に何の相談もないまま行われた。インドは反対する独立運動家らを大量に拘束。さらに、州内のインターネットや電話を遮断した。人口十三億のインドは「世界最大の民主主義国」とも呼ばれるが、一連の手法はとても民主的とはいえない。

 カシミール地方は、第二次大戦後の一九四七年、英国からインドとパキスタンが独立した際から両国が領有権で争い、数度にわたる印パ戦争の要因となった。近年は、イスラム過激派による分離独立運動が激化。モディ首相は「ジャム・カシミール州を(イスラム教徒の)テロから解放するため」と自治権剥奪の理由を述べた。

 インド政府は「これは内政問題だ」として、国際社会の介入を拒む。しかし、多方面で覇権を争う米国と中国は動きだした。

 印パと並び、カシミール地方の一部を実効支配する中国の王毅外相は、パキスタンと連携しインドに反対する立場を示した。米国のトランプ大統領は、印パ両国の首相と電話会談し「緊張緩和と自制」を促した。

 ジャム・カシミール州の住民たちは、宗教上の対立を緩衝させる「自治」という「知恵」を壊された。インドの政策は到底容認できない。印パはともに核保有国であり、対立が長引いて軍事的緊張につながってはならない。

 インドは、実効支配の強化に直結し、国際情勢に悪影響を及ぼす自治権剥奪を即時撤回すべきだ。国連の安全保障理事会は今回「印パ二国間で解決を」として声明を出さなかったが、そもそも安保理はカシミールを「中立地」と見なしてきており、インドに撤回を強く求める立場のはずだ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年08月24日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:大事なのは、こちら側の必死の思いを察知されないことだという。

2019-08-24 06:10:20 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【筆洗】:大事なのは、こちら側の必死の思いを察知されないことだという。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:大事なのは、こちら側の必死の思いを察知されないことだという。

 さらに相手も得になると思わせること。<はったり>も重要で…。でかい不動産取引を成功させるための極意である。説いているのは米国のトランプ大統領だ▼不動産王として財をなし、一九八〇年代に書かれた『トランプ自伝』は、政治手法の出どころを感じさせて、興味深い。自身の取引の能力と<天賦の才>をたいそう誇ってもいる。<私にとっては取引が芸術だ…それも大きければ大きいほどいい…スリルと喜びを感じる>▼その才能が目覚めたと思わせる出来事である。世界最大の島、デンマーク領のグリーンランドの買収に意欲を示したという。ジョークとも思われていたが、本気らしいと分かった▼米国には歴史に残る不動産取引がいくつかある。十九世紀のフランスからのルイジアナ購入とロシアからのアラスカ購入だ。大きいほど燃えるという不動産王も意識しているかもしれない▼資源があって、戦略上も価値があるというグリーンランドの購入は米国が冷戦初期に極秘に持ち掛けた歴史があるそうだが、時代は変わっている。現代では武力による国境の変更と同様に非常識だろう▼大統領はデンマーク首相の「ばかげている」の言葉に怒り、同国訪問を取りやめた。あきらめたのか、極意にあるような駆け引きなのか。政治家らしからぬ騒ぎだ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年08月24日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【首相の一日】:8月23日(金)

2019-08-24 06:10:10 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【首相の一日】:8月23日(金)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【首相の一日】:8月23日(金)

 【午前】10時1分、官邸。2分、河野太郎外相。11時4分、報道各社のインタビュー。27分、羽田空港。46分、先進7カ国首脳会議(G7サミット)出席のため、昭恵夫人と共に政府専用機でフランスに向け出発。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2019年08月24日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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